BL駄文・華は夜ひらく

BL駄文・華は夜ひらく

2010年07月05日
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カテゴリ: 道に落ちていた男
BL小説です。興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。

鴻山に取って結城が特別の存在である事は承知していた。
彼の死の原因が自分に有ると苦しんでいるを分かった上での我侭で有った。
自分は一体、鴻山に今以上の何を望んでいるというのだろうと言ってしまってから悔やんだ。今、鴻山は肉体的にも精神的にも弱っているというのに、なぜ、こんな事になってしまったのだろうと思う。

「なぁ、葉瑠」

固まっていた身体がビクリと跳ね、背けられていた視線がゆっくりと恐る恐る向けられた。

「結城は俺に取って特別だ、他の者とは比べようが無い存在なんだ、俺が殺したも同然の友人だ、これは消しようのない事実だ、彼の事は愛しているなんて言葉では語ってはいけない存在なんだ、友人なのだから。。。」

胸が苦しい、知っていた答えが返ってくる。
そしてまた言わせてしまった、「殺した」と、胸が痛かった。



唇が震え、言葉が出てこない。
鴻山が椎名の頭を抱いてことばを続ける。

「椎名、結城の事を思っても良いよな」

その表情は見えないが笑って頷く、椎名は自分がは愚かだと思う、結城のことは消し去る事は出来ない事は知っていたというのに、なぜ、そこまで彼に拘ったのだろう。
椎名は背かなに腕を回し、まるで小さな子供のように鴻山に身体を預けた。

「それはアンタの自由だ、俺がどこう言っちゃいけなかった」
「葉瑠」
「ごめん。。。俺。。。忘れてた。。。友人なんて居なかったから。。。信じれる人が。。。いないかったから。。。俺。。。俺。。。」

胸の中の椎名の瞳から涙が溢れる。
家族を失い、養子に成った家では虐待を受け、家出、そして身体を売る。
信じる者は自分しか居なかったそんな椎名が初めて人を好きだと思い手に入れた愛おしい存在に自分以外に思う人が居たというのがショックだったのだろうと思う。



愛おしさが湧き、頭を抱く手に力が篭る。
パタパタと落ちる涙、抱いていた頭を上げさせて涙を拭うと二人で抱き合った。
椎名の涙が止まらない。
途切れ途切れの言葉が届く。

「結城の兄ちゃんに手を合わせに行こう。。。あの人に挨拶しよ、アンタを俺のものにするって、だけど兄ちゃんは忘れないって伝えにいこ。。。」


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最終更新日  2010年07月05日 03時11分24秒
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