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2009.10.12
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前の日記に戻る「夫の浮気(2回目)・3 フラッシュバック」



夫が私に言った。

「もう(浮気相手とは)終わったことだから、いいだろ。」


この一言で私の中の何かが破裂した。



もう真夜中は過ぎていたと思う。

深い闇の中に取り残され、私はつぶやいた。

「よくない。全然よくない…。」


夫はふてぶてしい態度で横になり、私を拒むように目を閉じていた。

薄明かりの中に、止まった時計がぼんやりと浮かんでいた。

私の周りだけ空間が捻じ曲がり、狂気の狭間を見たような気がした。

狂気は突き刺さるように私の胸を襲った。



「よくない。全然よくない!!」




闇に照らし出されて冷たく光る包丁を手に取った。



そして、静かに自分の首筋にある頚動脈にそれを押し当てた。


慌てて追いかけてきた、夫。

包丁を手にする、妻。


修羅場だった。



夫は凍りつき「何してるの?」と問いた。

「もう死なせてください。」

「もう耐えられません。」

私は流れる涙が頬を伝うのを感じながら、静かに言った。


これで楽になれる。

その時の私にとっては、首にあたる冷たい包丁が安らぎだった。


行動とは裏腹に、私の心は穏やかだった。




「俺が悪かった。苦しいのは分かったから、やめてくれ。」と懇願していた。


ふと、夫を見ると目に光るものが見えた。

「あぁ、泣いているんだな。

 この人の涙を見るのは2回目だな。」

ぼんやりと私は思った。





私は「自分の生きている価値」を完全に見失っていたのだ。

「価値のない自分は消えた方が子供たちのためになる。」

「私が悪いのであれば、私がいなくなることがみんなの幸せだ。」

と思った。



夫と私、二人の間にとてつもない溝が出来ていた。

もう埋めることはできないだろう。



あぁ、もう逝こう。そう思って包丁を握る手に力を込めた瞬間、


「うぅぅぅん。」と遠くの方で声が聞こえた。



子供の寝言だった。


我に返った瞬間だった。



夫が私に駆け寄り、修羅場が終わった。


涙が止まらなかった。


様々な感情が私に押し寄せ、子供のように声を上げてむせび泣いた。

夫が、私に呟いた。

「本当に悪かった。」と。


その夜は、何年かぶりに夫の腕に抱かれて眠った。


私は、自分が狂ってしまったのだと思った。


私を唯一裏切り、私を唯一傷付ける男に

すがっていないと生きていけないんだと。





違う。何かが違う。これは私の望むことじゃない。

湧き上がる疑問と夫への強い猜疑心。


それからの1週間は、抜け殻のような日々だったが、

離婚や浮気、不倫、夫婦関係、子育てなど家にある本を読み返し、

色々なサイト、ブログを巡った。


そして、自分なりの答えを探した。



そして、私はある決意に至ることになった。



「夫の浮気(2回目)・5 決意」へ つづく
* 携帯からご覧の皆様へ * 日記内のリンクで楽天商品以外のリンクは、PCのみの対応となっています。申し訳ございません。

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読んで下さった皆様、ありがとうございました。


昨日も書きましたが、再度お詫びさせて頂きます。

もし、同じような状況で悩んでいらっしゃる方の心に、

私の書いたことによって波風が立つことがございましたら、

本当に申し訳ございません。


もし、読んで下さった皆様の周りで

「夫や妻の浮気」で悩む方がいらっしゃる場合は、

「浮気くらいで…」「男は浮気するものだよ」

「誰だって過ちはある」

「あなたにも悪いとこがあるんじゃないの?」

という言葉は掛けないであげて下さい。

絶望と悲しみに共感し、

「あなたは私にとって、大切な人だよ」 と

示してあげて欲しいと思います。

それがその方にとって大きな救いになるはずだと、私は思います。


この日記に書かれた私の行動は、軽率で恥ずべきものだと思います。

非常に反省しています。

ただこの浮気というものが、

「自分の生きる価値」を奪われるような衝撃をもたらすのだと

多くの方にご理解頂けることを望みます。

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そして思い出したのが、宮沢賢治著「よだかの星」です。
よだかの星

「夜鷹は非常にみにくい鳥でした。その容姿から他の鳥たちから疎まれ、

 本物の鷹から、名前が似ているのが気に入らないという理由から、

 名前を改名することを強要されていました。

 夜鷹は絶望し、星になるため空高く一直線に上っていきました。」


こんなお話だったと思います。

この「名前を奪われる」ということは、

私は 「存在意義を奪われる」 ということなのではと解釈しています。

「存在意義を奪われた状態」で生きていても、

本当の幸せはないのです。


「名前を変えるくらいいいじゃないか」という鷹は、

「夫の裏切り行為」や「周囲の不理解」に重なり、

夜鷹の空に高く上っていく行為、一見馬鹿げて見えますが、

「絶望感」や、「自分はいない方が幸せなんだ」という夜鷹の気持ちが

あの時の自分に重なるのです。

ご紹介している「よだかの星」は挿絵が、中村道雄氏の組み木絵で

その絵が非常に美しいです。

まさに大人の為の絵本だと思います。


お買い求めは・・・


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◆◆大切な人に裏切られ傷付き苦しみの最中にいらっしゃる方へ◆◆

「あなたは大切な人です。」

誰かに傷つけられたり、裏切られた時、自分の存在価値を見失いがちです。
でも例え、どんなに傷つけられても、苦しめられても、大切にされていなくても、


「あなたは唯一無二のかけがえのない人間です。」


絶対に不当な苦しみを与えられて当然な人間はいないと思います。


「そのままでいい。あるがままでいい。思うがままでいい。」


皆様がこんな風に生きていけたらと願います。








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最終更新日  2009.10.23 12:16:13
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