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2003年02月19日
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 二日後に再会を約束すると、学会の準備に忙しいオー氏は足早に会場を抜けた。
 一方ビョン氏はというと、これから俺とミンを連れて、実家のあるプサンを案内してくれるという。
「韓国ではこういうことって、よくあるのか」俺は言った。
 ミンは、前を走るビョンさんの車に反射する太陽光を遮りながら、片手でハンドルを握っている「日本では違うのか?」
「違うと思うよ」急に外の空気に触れたくなって、窓を開けた「日本では、とっさに決めて付いて来る人は少ない。何月何日の何時何分、とやるのが好きな民族だ」
「それ、噂に聞いたことはあるけど、本当か」
 窓を更に開けると、風を切る音が大きくなった。風に肌をあてると、春になりゆく空気が感じられた「韓国って、いい国だな」 
 高速道路を南下してようやくプサンの港に着く頃には、新観光名所の大橋は、緩い放物線を描いたワイヤーに沿って、電灯が星のように瞬いていた。
 テグーでは100人を越える地下鉄の死傷事故があったことを、プサンで知った。もしかしたら巻き込まれていたかもしれない身の上を考えると、ちょっとぞっとした。

 そんな重要な仕事が入っている人が、俺や俺の友人のために、こうして一日空けてくれるとは感激には違いなかった。しかし、もっときちんと連絡を取り合えてれば、お互い無理のないスケジュールを取ることもできただろうに、とも思った。さておき、プサンには一泊してたっぷり観光をしてから、約束の時間を目指して、再びテグーへと向かった。

 第二回目の会談は、ビョンさんの研究室で行なわれた。ここで印税の取り決めがはっきり決定し、英語と韓国語が付された約束書面が取り交わされ、ここに俺、ビョンさん、オーさんのチームが正式に結成された。
 あとはL.A.のチャンさんのサインが入れば、チームは起動する段取りが完全に取れた。
 日米韓のプロジェクトだ。たかが一冊の本だが、何らかの国際貢献になることを願っている。

 やはりチャンさんがサインをするかどうか、想像するのは難しかった。しかしそれでも、今の率直な心は満足で充満している。
「もうすぐセマウル号が入線するぞ。もう改札をした方がいい」親友・ミンは地べたに置いてあった俺の荷物を引き上げた。韓国と日本は両者手を取り合って、よい未来を共に創っていけたら、と切に思いながら、改札の向こうとなったミンに手を振った。





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最終更新日  2003年09月19日 01時38分48秒
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マッチャ@ Re:少年に戻る(11/24) 違うエピソードもおもしろそうですね。
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