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2009.10.10
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   10月5日-10月10日


 *共産党と政府は『国産品愛用』のキャンペーンを始めた。世界的な景気の悪化で輸出が減っており、生産を維持するには国内市場の開拓が必要である。商工省は、今年の輸出は590億ドルで、去年より57億ドル減ると予想している。

 *中部のHa Tinh省でバスが交通事故を起こし、6人が即死、23人が重傷を負った。省営バスの事故なので、同省の人民委員会は死者の家族に2百万ドル(108ドル)、負傷者に1百ドルの見舞い金を送った。(訳者注:この様な交通事故は、ベトナムでは連日起きている。死んでも補償金は10万円程度、ベトナム人の命はとても安い。)

 *世界的な景気の悪化は、ベトナムへの送金にも影響を与えている。中央銀行の推定によると、海外に住むベトキュー(越僑)が本国の親戚に送る金は、去年の80億ドルから今年は60億ドルに落ち込む。

*(訳者注:国連安全保障委員会の会議でKhiem副首相兼外務大臣は、『戦争や紛争の際には女性や子供を守る必要がある』との提議を行い、これが可決された。当然の事だから、反対する国があるはずがない。ベトナムの新聞はこれを大きく取り上げ、『ベトナムの意見が国連で認められた』と大きく報道している。国家の指導者は、ベトナムは世界の重要な国となり、大きな活躍をしていると国民に知らせたかったらしい。)

 *ハノイ市で、共産党中央委員会の総会が始まった。ノンドクマン書記長は開会の挨拶で「ベトナムが社会主義に基づく市場経済を確立するため、共産党は指導的な力を更に強めなければならない。そのために共産党員は、強固な思想と倫理観を持ち、専門的な知識を高める事が必要だ」と語った。総会では、政府が現状分析や将来の展望に関する報告を行い、委員はそれを評価し討議する。

 *イギリスのアンドリュー王子がベトナムを訪れ、グエンタンズン首相と会談し、経済を中心に両国の関係を強化する事を約束した。ズン首相は、同国の企業を特別に優遇するから、ベトナムへの投資を増やして欲しいと要請した。その後で両国の企業家による経済会議が開かれ、アンドリュー王子も出席した。(訳者注:ベトナム人は何かにつけ『特別な優遇』を約束する。そのため法律に無い様々な規定が生れ、何が合法で何が違法か判らなくなってしまう。法律の軽視は、国家の指導者にまで及んでいる。)

 *労働省は、国営企業の労働者の給料について検討している。国営企業では、労働者の給料は地位、年齢、学歴などに基づいて決まる。実際の能力や労働意欲は、ほとんど考慮されない。また給料は国から出るので、個々の企業の経営内容も給料に反映しない。だから国営企業の労働者は、労働意欲に乏しく企業の経営効率も悪い。国営企業を改善するには、給与体系を改善する必要がある。



 *(訳者注:ベトナム政府は、経済成長やインフレ率など、些細な問題を延々と協議する。一方で老齢年金や健康保険などの重要な問題を、政府の下部機関が簡単に決めてしまう。労働福祉省は、80歳以上の老人に年金を出すと決めたが、その資金が無いから全面的な実施ができない。また労働福祉省と人民委員会の連絡が不十分で、年金の配布ができない。だから法律は有るが、ほとんどの高齢者は年金を貰っていない。国民の多くは老齢年金の法律など知らないから、年金が貰えなくても不満が出ない。)

 *地方から出てきた出稼ぎ労働者は、ベトナムの経済発展に大きな貢献をしている。ホーチミン市やハノイ市の工業団地で働く労働者の3分の2は、地方からの出稼ぎ労働者である。しかし彼等の多くは、国家の恩恵をほとんど受けていない。彼等は住所の登録を拒否されて住所不定。そのために社会保険が受けられない。彼等は存在を無視されており、彼等の子供は公立の保育園や学校へも行けない。国連などの機関はベトナム政府に、彼等の待遇を改善するよう具申している。

 *石油採掘公社(PetroVietnam)は、南部のブンタウ市で石油精製施設を建設している。80億ドルの資金を投下し、2014年に完成する計画で工事を進めているが、最近の原油の値下がりで利益が減り、建設資金が足りなくなった。同社は中近東の金持ちの国に、合弁で施設を完成しないかと呼び掛けを始めた。

 *ホーチミン市の電線は、非常に危険な状態である。取り付けが悪いから電線が垂れ下がり、大型の自動車がそれをひっ掛けて切断する。その電線に人が触れ、感電する事故が何回も起き、二人の死者が出ている。政府の指示により、電力公社は市内の送電線の一斉点検を始めた。

 *(訳者注:地方の政府は、経済発展を目指して企業の誘致に力を注いでいる。誘致の競争に勝つため、地方は様々な優遇政策を約束する。その一つは、安い土地の使用料である。進出する企業が土地が欲しいと言えば、人民委員会は農民の土地を強制収用し、安い価格で進出する企業に提供する。安い補償金で土地を追われた農民は、農地と共に仕事も失い、大半が貧困に陥る。ホーチミン市は政府に農地を追われた農民を援助するため、2007年に特別な援助基金を設立した。しかし基金の資金は全て使い果たし、これ以上の援助はできなくなった。)

 *政府は、原子力発電所を中部のNinh Thuan省に建設する事を決め、 Hai副首相が現地に赴き、地元の役人に政府の決定を伝えた。原子力発電所の建設は2014年頃から始めたいので、敷地の確保などに協力して欲しいと語った。地元の役人は、経済発展の原動力になるので、安全さえ保証されれば原子力発電所の建設は歓迎だと答えた。

 *明日から3日間、ハノイ市は同市の創立1千年を祝う盛大な前夜祭を行う。1千年は来年だが、観光促進と予行演習を兼ねて盛大な祭りにする。更にまた、ハノイ市がフランス植民地軍から解放されて55周年の、盛大な式典も行う。

 *ベトナム商工会は、外資企業の代表をハノイ市に招き、投資環境の改善について話し合った。外国の企業家は、昔と比べると大きく改善したが、ベトナムの行政手続きはまだ面倒で、時間と費用が非常に掛かると批判した。また法律が曖昧だから、地域により役人により手続きの方法が異なると非難した。EUの代表は、役人の官僚主義と不要な手続きを無くすだけで、ベトナムの貿易は大きく増えるだろうと語った。

 *(訳者注:中部のLam Dong省で、ある仏教の宗派の信徒が違法行為を行い、それを規制しようとした役人と、大きな紛争になったと言われる。政府が報道規制を敷いているので、詳しい事は判らない。しかし現地から様々な情報が伝わって来るので、外国の記者が定例の記者会見で、外務省の報道官に質問した。報道官は、これはある仏教の信徒が仏教協会に対して起こした紛争で、政府には関係の無い事だと答えた。)

 *ハノイ市の裁判所は、許可を得ないで月刊誌を出版し、その中で政府や共産党を中傷した3人の男に、3年から4年の禁固刑を言い渡した。

 *ベトナムは9月までに490万トンの米を輸出し、20億ドルの外貨を稼いだ。量は去年の40%増しである。今年の輸出は6百万トンを越え、過去最高になるのは確実である。(訳者注:去年の誤った輸出規制により、今年に持ち越された米が多かった。またカンボジアは輸送能力も貿易手続きも劣るので、国境沿いに住むカンボジアの農民は、米をベトナムに運び込む。これがベトナムの米として輸出される。)



 *ハイフォン市の裁判所も、反政府活動を行った6人に、2年から6年の禁固刑を言い渡した。彼等は政府と共産党を誹謗した上、陸橋に行政を批判する足れ幕を取り付けた。裁判は、ベトナムの人権を監視する外国人も傍聴した。(訳者注:裁判所の判決はともかく、裁判が公開され、外国人の傍聴も許されるなど、以前と比べると大きく改善した。)

 *南部Binh Duong省の人民委員会は、貧しい農民を助けて貧困を減らすため、カシューナッツの栽培に力を入れる事を決めた。農民に無償で苗を配布し、実が生るまでは補助金も出し、9千ヘクタールのカシューナッツ園を作った。しかしこのナッツは、ほとんど利益が出ない事が分かり、農民はナッツの木を切り倒し、天然ゴムや果物の木を植えてしまった。同省が投資した2百億ドンは、全て無駄になった。このプロジェクトを担当した役人は、カシューナッツの栽培を止めた農民から違約金を取ると言うが、貧しい農民にそんな金は無いし、強要すれば貧困撲滅が貧困促進のプロジェクトに成ってしまう。






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Last updated  2009.10.10 13:14:50


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