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週末に参加した お月見コンサート
で同席したMさんは造船の設計者でした。食事中、造船ビジネスに関していろいろ興味深いお話を聞くことができました。
Mさんの見た目は普通のおっちゃんでしたが、いろいろ仕事の話をしたらかなり熱く船について語ってもらいました。Mさんは日本の造船会社で技術者として勤務後、現在サンディエゴでアメリカ某大手G会社(会社名を聞いてビックリしました)で活躍されています。
■顧客("民"・"官")によってビジネスが変わる
造船業での顧客は大きく"官"と"民"の2つに分けられ、契約方法が違う為会社の組織・事業も全く別の体系となるそうです。
"官"(政府 ):海軍・防衛庁などの軍事産業。船は軍艦や輸送船。
日本もアメリカも同じらしいですが、 かかった製造コストに対しての一定の割合をマージン (製造手数料???)として稼ぐらしいです。したがって、製造コストが見積もりより多くなったとしても、その分政府に対して請求できるそうです。
例えば、見積もり100億円の製造コストに10%のマージンという契約。船が出来上がるときに、製造コストが110億円かかれば12.1億円の利益となります。逆に、90億円と安く作ってしまえば、利益が9億円と少なくなってしまうそうです。製造コストが多かろうが少なかろうがかかったコストに対するマージンということです。
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時間やコストに関する意識は低く、製造効率は悪いです。ただし、品質には一番気を配らなければならないです。また、水増し請求が起こらないように、社内の書類管理は厳重。政府からの監査で証拠書類をすぐに提出できないとなると大変なことになるので、かかった時間、コスト、人数などの書類作りは細かくやるそうです。
"民"(民間) :タンカー、コンテナー、客船など運搬用
落札時の見積もり価格が船の売価という契約 。
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当然のことながら、製造コストを抑えることが成功の鍵。コスト・プロジェクト管理がしっかりしていないと、大赤字をだすリスクがあるそうです。したがって、コスト・工期にうるさく職場は慌しいですが、製造効率の面から言えば官より良いそうです。
■ アメリカと日本の造船業
日本の造船業はかつて40年間世界シェアのトップを走った花形産業でした。しかし、造船業は3K(汚い、危険、きつい)などと言われ、優秀な学生が遠のき、技術がだんだん下がってきました。Mさんによると現在、韓国は日本を追い越し世界の40%のシェアをもっているそうです。韓国政府は外貨を稼ぐため造船業を優遇し、ソウル大学など超一流の学生を造船業に送り込み技術力を向上させました。また、安い人件費により製造コストを押さえ、日本より品質がよく安い。日本はどんどん追い詰められているそうです(日本の世界シェアは35%)。
アメリカ世界シェアは、「その他」のカテゴリーくらいのシェアしかないそうです。アメリカの造船業は軍事産業に支えられてきました、"官"相手に軍事用の船ばっかり作っていたため製造効率・技術レベルが低く、1隻を作るのにアメリカは日本の2倍時間がかかるそうです。
■ "民"相手に船を作り大失敗
アメリカの造船会社は近年の軍事予算削減に伴い売上減少の対策として"民"相手の船つくりに手を出しているそうです。Mさんが競合相手の副社長と話をしたときの笑い話。初めて"民:"相手に入札し、商業船を4隻の受注。同副社長は民間担当の新しい部署を設立し、4隻のプロジェクトを進めたそうです。
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↓その結果。。。
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さて、2隻を作ったところで予算オーバー。結局このプロジェクトは大損失を計上してしまったそうです。「"民"と"官"の事業が違うことは認識しいたが、ひとつ忘れていたことがあった」と副社長。「 "民"と"官"の部署の間に壁を作るのを忘れた
」
"民"の部署の人はいつも忙しくしているのに、のんびりの仕事をしている"官"の部署の同僚を見ていると、やってられなくなるそうです。そこに 壁 さえあればうまくいったかもしれない。。。となりの芝は青くみえるということでしょうか。結局その会社は"民"から撤退したそうです。
Mさんいわく、"民"と"官"のプロジェクト両方を同じ会社で行うのは、本当に難しいそうです。同じ造船業なのに顧客相手で組織もビジネスも違うとは、おもしろいものですよね。
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