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皆さん、こんばんは。
本日、大統領選テレビ討論会(ブッシュVS.ケリー)の最終回が行われました。テーマは医療システム・税制・年金・移民政策などの国内政策についておこなわれました。非難・誇張表現ばがりが目立つ外交論争とちがい、両者の国内政策は明確に分かれていました。
■ 医療サービス(Health Care)について
ケリー:過去4年で500万人が健康保険を失ったのはブッシュの失政。富裕層への増税で健康保険をまかなう。
ブッシュ:ケリーの提案は1家族あたり7700ドルのコストがかかり、今後10年で5兆ドルのコストがかかることになり、中身のない約束だ。
ブッシュは900億ドルの予算で800万人をカバーするというのに対し、ケリーは今後10年間で6500億ドルで2700万人をカバーすると言っている。ただし、ケリーが 全ての国民
■年金問題
ブッシュ :年金システムには問題があるが、高齢者は年金を支払うと約束する。しかし、若者は年金に頼らないで個人で貯蓄するようすすめたい。
ケリー:ブッシュの提案は「大惨事」だ。年金を守る。
年金は(1)2008年に第一次ベビーブーマーが62歳に達し、(2)その後、年金を全額支払うお金が政府にないという2つの問題を抱えている。ブッシュは年金に頼らず政府の個人年金アカウント(Roth IRA)などを利用するよう薦めている。前回の減税でも定年のために貯蓄するよう訴えたが、年金に頼るなといってしまうのがすごい。ちなみにケリーは、年金の全額支給は望むべきでないと言った。
■両者の目指す社会
ブッシュが目指すOwnership Society (所有権社会)は、資本家を優遇する政策といえます。減税により浮いたお金の使い方は、個人が「自由」としています。国民に選択の自由を与え、起業家を促進し経済発展を目指すというところでしょうか。政府の関与を少なくする分、年金や健康保険に関しては自己責任という「低税収、低福祉」というビジョンが見えます。
ケリーは反対に、高所得者層から税金で金を徴収し、医療サービス、年金、財政の強化にあてるという福祉を充実させるようです。ケリーの政策は聞こえはよいが、実現性はないという指摘が聞かれます。実際に医療サービスなどのプランは可能なのか疑問はのこりますが、少なくとも将来に対するビジョンを示しているのは評価できます。
4年後までに4150億ドルになる財政赤字を半分に減らすと両者は言っています。ブッシュは減税効果による景気回復で政府の収入増を期待しているところがありますが、なんか神頼みのような気がして仕方ありません。 国内政策で考えると堅実なケリーの方がいいような気がします。
■弁論能力について
3回のテレビ討論会をみて、伝えたいことを伝えるコミニュケーション(弁論)能力ではケリーのほうが1枚も2枚も上手です。同じ時間に同じ質問に答えるというルールの上で比較すると、両者の弁論能力は顕著に現れました。
ブッシュはそれぞれの意思決定の正当性を伝えるだけいいのですから、ケリーより有利な立場にあるはずです。しかし、失業問題の質問で教育システムの重要性を訴え、財政赤字の削減の質問ではケリーを批判し、質問にまともに答えないところがありました。また、自分の判断・主張の正当性を補うポイントが乏しかったため、全体的の物足りないものでした。
一方ケリーの弁論能力は一流でした。ほぼ全部の質問にケリーはまともに答え、論理的で1本の筋が通っていました。豊富な統計的数字やストーリーで主張をサポートし、最後のメッセージが強いため、伝える趣旨・主張が強く視聴者に残りました。
さあ、大統領選挙の11月2日まで約3週間。この大接戦の戦いで、アメリカ人はどっちを選ぶのかとても気になります。
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