僕は電気山羊の夢を見るか?

僕は電気山羊の夢を見るか?

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2011年04月29日
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カテゴリ: うつ病
前に休息と服薬について書きましたので、その続きの『考え方』編です。


休息が回復の基礎づくり、服薬が対処方法だとすると、考え方を変えるというのは

『未然防止・再発防止』

としての意味合いが強いです。


なので、治療ステップの中では

休息
 →服薬
  →考え方を変える

と、なります。


そしてうつ病を患っている人にとっては、いずれ体調が戻ってきてからの再発防止に必要です。


うつ病というものはやっかいなもので、休息をとって服薬を続ければ、自然とよくなります。とても長い期間がかかるかもしれませんが、ゆっくりゆっくり、落ちたりあがったりをくりかえしながら。

しかし、病気の原因が「自分の性格や考え方」にある場合、できる範囲からコツコツと、ほんのちょっとずつそれを変えていかなければなりません。

怒られたあとの落ち込みが激しい人は、失敗をしても開き直れるように。
潔癖症の人は、少しくらいの汚れにはかまわないくらいに。
完璧主義の人は、80点主義くらいに。

考え方をある程度変えておかないと、もし同じ状況がまた起こった場合、同じような過程でうつ病へ再突入・・・つまり『再発』するおそれがあります。



実は僕自身、うつ病(厳密には適応障害)は人生で大きくは2度目です。小さいのはもう1度分くらいあったのですが、割愛。


1度目は大学生活開始(3年次編入学だった)の孤独感に、2度目は職場の上司との関係で。


1度目の方なんですが、大学の相談室で「軽いうつ状態ですね。薬だしましょうか?」と言われて、はじめて自分が「うつ病」になっていることを知り、同時に「薬なんてとんでもない!!」と逃げるように家へ帰ったおぼえがあります。

しかし、友達ができて生活に慣れた瞬間に回復しました。



ちなみにこの経験には、よい側面と悪い側面があります。


・よい側面→『精神疾患への抵抗、偏見がなくなったこと』
おかげで2度目(今の)のうつ病では、自分の異常をいち早く自覚し、メンタルクリニックに抵抗なくいけました。もしも1度目の発病がなければ、自分でそういった病院へいくこともなかったでしょうし、もしかしたら今はもう自殺していたかもしれません。


・悪い側面→『考え方がそのままだったこと』
1度目のうつ病が「他人からのストレス」ではなくて「自分で生み出したストレス」からくる適応障害としての傾向が強かったことと、その後の流れで一気に回復したことで、考え方や性格は「うつ病になりやすいタイプ」のままでした。

その1か月は今以上に地獄ではありましたが、考え方を変えるに至るにはあまりに短すぎる期間でした。
あと、インターネットが開通待ちで情報がなかったこと、今よりうつ病が身近でなかったこと、身近にうつ病の人がいなかったこと、まさか自分がうつ病だとは思わなかった・・・などなどあって、知識も蓄えられませんでした。


長くなってしまいましたが、こうして2度目のうつ病をなんとか乗り切りつつある今、考え方を変えるアプローチとして知ったのが『森田療法』です。


2度目のうつ病になったとき、会社での問題と言うことで、藁にもすがる気持ちで会社関係の相談窓口へ電話して、その過程で教えられたものです。


「森田療法」ってなんじゃい? と思っていましたが、ものすごい簡潔に。



『悩みを特別視したり無理に解決しようとはしないで、ごく普通に、それをもっていればいいんじゃないの?』


と、いう考え方のことです。
そんなわけで「森田療法」は治療法というより、そういった『まあいいんじゃね?』という考え方そのものを指します。
ちなみにこの療法は、明治時代の精神科医「森田正馬」という人が『自分は神経薄弱だ』ということを自覚して、その中で生み出したものらしいです。


なので「これを食べろ」とか「これをしろ」みたいなものもないし、「これを信じろ」「これを買え」もありません。
※入院森田療法というものを実践している病院もあるみたいですが、そういう場所はごくわずかだし、わざわざ病院でやるまでもない療法法(治療の初期ステップは「薬と食事とトイレと風呂以外は1週間くらい布団で寝るだけ」)なので。


うつ病になりやすい人の性格や考え方は

「こうでなくてはならない」
「こうなったからもうだめだ」
「自分はずっと~のままだ」

という、いわゆる普通の人から比べて
『かたい』『考えすぎ』
という傾向があります。

森田療法はそういったところを軟化させる

『考え方をかえるさせるためのアドバイス』のノウハウブックみたいなものだと思ってくれればいいと思います。


前にも書いたように、森田療法というものは「治療法」としてよりも「こういう考え方もあるよ」というものなので、長い時間をかけて、少しずつ自分の考え方のかたい部分をほぐすために有効だと思います。


僕も昔はちょっとへこむことがあると、それを何日もひきずったりしました。ほかにも目指していた目標に少しでも足りないことがあると、それをネチネチと後悔したりもしてました。

今はわりと「まぁいいや」という感じになって、いい意味ではストレス耐性があがったし、悪い意味ではちょっといい加減な性格になった気がします。


参考まで。



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森田療法



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最終更新日  2011年04月29日 12時18分58秒
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