海砂のつらつら日記

海砂のつらつら日記

2015/10/31
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カテゴリ: 読書
久しぶりの読書感想文です。

読んだのはこちら。

【楽天ブックスならいつでも送料無料】満願 [ 米澤穂信 ]

人を殺め、静かに刑期を終えた妻の本当の動機とはー。驚愕の結末で唸らせる表題作はじめ、交番勤務の警官や在外ビジネスマン、美しき中学生姉妹、フリーライターなどが遭遇する6つの奇妙な事件。入念に磨き上げられた流麗な文章と精緻なロジックで魅せる、ミステリ短篇集の新たな傑作誕生。(「BOOK」データベースより)


ずっと読みたかった1冊。ようやく借りることができました。
「夜警」「死人宿」「柘榴」「万灯」「関守」「満願」の6編からなる短編集です。
特に関連性はなく、独立した話です。

超簡単にあらすじのさわりを。。。

「夜警」:新人警官の川藤が殉職した。その裏にかくされた真実とは。
「死人宿」:元恋人の仲居から風呂場で見つけた遺書を書いた客を見つけて欲しいと依頼される。
「柘榴」:離婚調停で親権を争っている夫婦と二人の娘。親権はどちらにわたるのか。

「関守」:都市伝説を取材するためにさびれたドライブインの年老いた店主に話を聞いてみると・・・。
「満願」:恩人の妙子が殺人を犯した。藤井は彼女の弁護人になる。妙子はなぜ殺人を犯したのか。

読み終わって最初に思ったのは、「面白かったけど期待したほどでもなかったな」です。
評判が良かったことと、賞を総なめしていたことで期待値が異常にあがっていたことは否めません。

とは言え、「驚愕の結末!」を期待していただけで、オチがそれほど意外でもないと言うことをのぞけば、ストーリー展開、結末の妥当性、伏線回収、などどれも高水準の作品だと思います。

「夜警」の真相は川藤の性格と擦り合わせると「なるほど~」と唸らされましたし、「万灯」の伊丹の言う「裁き」が何か分かったときはそれこそ「神」の存在を感じたりと、この2つはお気に入りの作品となりました。

逆に「柘榴」なんかは題名と登場人物で、だいたい動機が予想されてしまって(最近こういうタイプの話をよく見かけるからかもしれません)ちょっとがっかりした作品です。

「満願」は短編集最後に収録されている表題作ですが、意外に小粒な印象でした。
実を言うと、この「満願」に対する期待が高すぎたんですよね。
帯に「驚愕の結末で唸らせる表題作」なんて書いてたもんですから。。。(^^ゞ
で、思ったより普通な話だったのでちょっと拍子抜けしてしまって、この短編集自体の評価が私の中で下がっちゃった感じです。


実は、他の方の感想を読んで、とても深く掘り下げて解説されている方がいらっしゃって面白かったです。
「満願」の読みどころが人の感想でようやく分かったり(ダメじゃん自分…笑)
私がイマイチだと思っていた「柘榴」の評価が高かったり(さらにダメじゃん自分…笑笑)

私、ミステリを読んだ後こうやって他の方の感想を読むのがとても楽しいのです。
自分が気づかなかった伏線を気づかせてもらったり、気にとめていなかった一文がすごく重要だったことを教えてもらったり…いや~みなさん凄いです!



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最終更新日  2015/11/01 10:40:50 AM
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