2004/07/28
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カテゴリ: ロシア産
「青い夢のかけら」 のところでも話題にしましたが、
石好きさんなら誰しも「欲しい石」があるはず。

私も、列挙すれば、
アフガニスタンの濃いローズクォーツ、
ブルートパーズの大きめ結晶、
ウラルの黄緑シトリン、
シトリンカテドラル、
ベラクルスかナミビアのアメシスト、
スペインのアエリナイト入りブルークォーツ、

ガウリシャンカール産のヒマラヤ・スモーキー、
カンチェンジュンガ産のヒマラヤ水晶、
パパゴアイト入り水晶、
アホーアイト入り水晶、
イタリアの黒水晶、
フランスかスペイン、アメリカのブルー・フローライト、
etc.……
きりがないのでここらへんでやめておきますが、
いつまで経ってもこのリストは長くなることはあれど、
短くなる気配がありません(笑)

では、このリスト新たに加わるには、


●パターン1
知人が持っている石を見せてもらってものすごく気に入った。

●パターン2
店で見たのだが、高くて買えない。

↑この2つは、要するに「実物を見たことがある」ものです。


●パターン3
インターネットで見た。

↑ネットショップや石関係の掲示板で見たもの。
これもよくあります。
それらしく説明されていたり、ネットで人気の石などは、
気になります。
ロシレムなどがそのいい例。ロシアだし、レコードキーパーもいっぱいあるし……と、
機会があるたびに手に取るのですが、なぜか買えません。

●パターン4
調べているうちに欲しくなった。

↑ヒマラヤ水晶のガウリシャンカールや、最近入手したアルプス水晶などがこのパターン。
好きが高じてヒマラヤ山脈を調べてみたら、ほかの産地や、造山帯つながりのアルプス水晶が欲しくなり……と言う感じ。

●パターン5
仲間の石が欲しい

↑要するに、青い水晶が手に入ったので、他の発色原因の青が欲しい。(黒水晶も産地別にそろえたい)

これだけパターンがあれば、欲しい石はイヤでも増えちゃいますね。

ところが、ひとつだけパターンにあてはまらない石があります。
いつのまにか「欲しいリスト」に加わっていた石。
運良く手に入れられたので、一応リストからははずれたのですが、
「もっと良いものがあれば」という但し書き付きで、
リストの予備欄に残っている石。

それがダルネゴルスクの緑水晶です。



ロシアの極東、沿海州のダルネゴルスクで産出する、
緑水晶と呼ばれる水晶は、いくつもあります。
「青い夢のかけら」 で写したソロバン型水晶も(写真では色が変わっていますが)
緑水晶の名前で売られていることがありますし、
「君(石)の名は その2」のアスパラガス水晶 も緑水晶に分類されます。
また、まだ写真には載せていませんが緑泥のような濃い色をした水晶も産出します。

色は、白っぽい半透明から濃い緑まで、
形はころころしたソロバン型から、超ユニークなものまで、
実にさまざまです。
では、なぜそれを全部ひっくるめて「緑水晶」にしてしまえるかというと、
これらの石には、ヘデンベルグ輝石(Hedenbergite/灰鉄輝石)が含まれるという共通点があるからです。

ヘデンベルグ輝石はダイオプサイド(Diopside/透輝石)の一種で、
ダイオプサイドより鉄分が多くなるとヘデンベルグ輝石になるのだそうです。
この石は濃い緑色をしていて、その混入によって水晶が緑色がかって見えているわけです。

私が買ったヘデンベルグ輝石入り水晶は、
ほんのわずか灰色味を帯びた半透明のパステルグリーン。
石なのに、ゼリーのようにみずみずしく、
手の上でぷるるん、とふるえるのではないかと思うほどです。

この石を一番はじめにどこで見たのか、私は思い出すことができません。
ダルネゴルスクの緑水晶という名前を知ったのは、
ソロバン型水晶を知った時でした。

しかし、ファセットのみのクラスターのような、
表面に逆三角形の浮かぶ、この色の石を、
いつのまにか、私は探していました。

ネットショップ……とは思いません。
なぜなら、この手の石は、なかなかショップには出ないからです。
石関係の掲示板……あり得ますが、
私が、掲示板でその石を見たと覚えているそのときには、
すでにその石を探していました。

店頭で……実は、この石を置いている店を知っています。
もっとクラスターらしい、すばらしい石があり、
値段もすばらしくて、行くたびに涙を呑んでいるのですが、
その店に初めて行って、実物に初めて触れたときのことを、
はっきりと覚えています。

「うわあ……」
と惹きつけられ、驚くと同時に、

と感じたのです。
そのときすでに、自分がなぜこの石を知っているか忘れていたのですが、
確かに、すでに知っているがゆえの「この石」でした。

ちょっと不思議なことはまだあります。
同じ種類の石を買った(同じガマから出たものらしい!)人が、
この石を(個人的に)「女神の緑水晶」と呼んでいると
おっしゃっていたのですが、
(石の表面が蜥蜴の肌に似ていて、緑色のとかげは、ウラル民話では山の女神の化身とされているとか)
それを聞いたときに、
「なるほど」と言うより「そうだよね」と、
まるで前からそのように感じていたかのような
感覚を覚えました。

いつの間に私の心の中に住み着いたのかわからない、
不思議な石……。
私はこれを、新宿ショーの 初日 に、もう一つの石と一緒に買うからと粘って、











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Last updated  2007/12/01 12:47:30 AM
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フォレスト@ Re:”メタ”からアゼツを考える。(09/28) アゼツライトは水晶にもならないただの石…
スターブラリー@ Re:名前を使う、意味を使う(10/08) この写真に掲載されている水晶は、販売予…
spiranthes@ Re:Vサイン!(11/15) 55度24分のベローダ(Belowda)式双晶かもし…
販売者@ Re:分りやすいです。(09/30) スーパーセブンが、過去くず石だったとい…
通さん@ Re[4]:深紅であるはずの石(12/10) わ!わ!こちらにお返事をありがとうござ…

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