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2006年09月01日
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カテゴリ: 好きな本について
第二弾は「喰らわれし者」アルハとして生きていた少女テナーが、自分と、自分の人生をとりもどす、物語です。

アルハ(テナー)は、アチュアンの墓所の大巫女の生まれ変わりといわれ、6歳のときに、テナーという本当の名前、家族、故郷、すべてを捨て、「喰らわれし者」という意味のアルハとして、墓所で生きることになります。

アルハが信じて、守っているのは地下迷宮と、そこに棲む名もなき闇のものたちです。
光をきらう闇のものたちは、名を持たず、生け贄を求めて、仕える者を喰らいつくします。

アルハは、信仰対象の正体すら知らず、名なき者たちをおそれて、主と呼んで敬い、隷属しています。アルハの信仰心は、大巫女としてのプライドでもあるのです。

アルハの信仰心と対になるのが、ペンセやコシルの考え方で、同じ年頃のペンセは、巫女でありながら、無信仰者で、闇をおそれていても、神は信じていなかったのです。

墓所がある聖地には、大王の神殿もあります。
名なき者の神殿と対照的に、世俗の王が権力を誇示し、自らを神と名乗るための神殿です。
コシルは、大王の神殿の巫女で、権力の後ろ盾を持ち、冷酷です。


闇にとらわれて生きるアルハが、自己と自由をとりもどす、きっかけとなったのが、ゲドとの出会いです。

この頃のゲドは成人になり、人格が磨かれて、魔法に熟達しています。
ゲドは、失われたエレス・アクベの半分の腕環をさがして、迷宮に入りこみ、そこで、アルハと出会うのですが、大魔法使いのゲドには、彼女の真の名を探り当てることができ、アルハに「テルー」と呼びかけたのです。

ゲドは、ペンセに影響され、「名なき者がいないのでは?」と不安になったアルハに、名なき者は存在するけれども、信仰対象に値しない邪悪なものであることを教えます。

墓所に隠された腕環の半分と、ゲドが持つ半分の腕環がひとつになったとき、テナーは自由に向かって歩み出します。そして、ひとつになった腕環は、アースシーの平和を約束するものでもあるのでした。

テナーは、自由に伴う責任と新しい人生に対する不安と、罪の意識に押しつぶされそうになり、自由をもたらしたゲドに対して、いったんは殺意すら覚えるのですが、ゲドは「見よ!わたしは闇で光を見つけたぞ。光の精(テナーのこと)を見つけたぞ。」と、飾らない言葉をかけるのです。

テナーがゲドによって、自分自身を取り戻したように、ゲドもまた、テナーと出会うことによって、偉業を成し遂げることができたのです。

第三弾に続く…。
…次回ようやく、アレン登場します。






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最終更新日  2006年09月01日 17時15分06秒
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