2013.04.19
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少し前に、家の相方の"誕生祝に良いものを"と開けたワインです。1976は1978程ではないにしても良い年そうなので、リスクはあるものの期待を込めて記念日に開けてみました。ところが、結果は ... 号泣

このブログは基本的にお奨めのワインを紹介しているので、マイナス情報はどうかと思ったのですが、それも見方によれば役立つことになるので、たまには書くことに。(かなり迷いました!)





Vosne-Romanee 1er Cru
Les Chaumes  1976


生産者: ダニエル・リオン ( 本拠地:プレモー・プリセー村 )
クリマ: クロ・デ・レア、マルコンソールに挟まれた畑でドメーヌは0.4haを所有 (樹齢75年)

【ドメーヌ紹介】
1955年にダニエル・リオンが若くしてプレモー村に設立。
ダニエルと、パトリス、クリストフ、オリヴィエの3人の息子とドメーヌを運営していたが、1995年に父ダニエルが引退し、2001年からはパトリスが独立した為に娘パスカルが販売担当として加わり、現在兄弟3人でドメーヌを運営。

20ヘクタールの畑で17種類のアペラシオンを造る。そのうちニュイ・サン・ジョルジュ、プルミエ・クリュの畑を5ヵ所もっている。国道74号線に沿った醸造所は1978年の建築。広い前庭がありブルゴーニュでは珍しい程大きな一軒家。

DanielRion1976VR.jpg
若い世代が年寄りからドメーヌの指揮を巧く引き継いだ例で、登場したワインはこれまでとは品質が様変わりした。パトリス・リオンは1979年の収穫年で父ダニエルのあとを継いだ。ワインは年を追うごとに目にみえて向上している。リオンのワインは判でおしたように見事な濃密さを持ち、輪郭のある味わいは小気味良い。
(マット・クレイマー著『ブルゴーニュワインがわかる』より抜粋)

ということは、これはお父さんの造ったワインと言うことですね。
最近のしか飲んでないですが、パトリス・リオンのワインは結構好きです。


【テイスティング・コメント】

縁には オレンジが入っているとは言え、36年経っているとは思えない濃い色 です。色から言うと、参加熟成が進み過ぎていることはなさそうです。

最初の香りは、 還元臭ぽい和梨の皮の香り 。(ブショネの時もこの香りがでますが、不快ではないし酷くはならないのでブショネの可能性は少ないかと... 尤もブショネが36年も経つとどうなるのか知らないので可能性は否定できないです。)

でも、この香りが良くなることも他の香りが出てくるニュアンスも感じられず、明らかに 保管状態が悪い時のワイン に思えます。(蔵出しなら、その後の扱いに問題があったのかも?)
ピーク超えなら、短いながらも良い香りの時があり、 酸味はシッカリ残っているので違う と思われます。その証拠に 酸とタンニンとの一体感がなく、苦味も少し 感じられます。

1級らしいコクは感じられるものの、 旨味が少ないと言うか苦味にブロックされている感じ です。逆に、この苦味でワカサギの唐揚げとは合う感じがしますが。
時間が経つと酸味が強くなり(明らかに酸化のニュアンス)、合うかもと思ったドラ焼きとも合いません。(酸が甘さと喧嘩する感じ!)

翌日になっても、この香りのままで(落ちてもいないです)、更に 苦味が強くなった気 がします。その後一時間位経つと、例の 沢庵香と言うか漬物臭 が出てきます。そして、酸化と共に味も薄くなる感じもしますが、澱の部分にくると少しコクと旨味が出てきます。苦味(エグミ)も強くなりますが。

澱はブルゴーニュにしてはかなり出ており、底にビッシリくっついているので、この点からはあまり動かされてはいないと思われます。(やはり蔵出しなのかも?)

全体の感じから状態が悪く美味く熟成しなかったと思えますが、造りなのか元々の葡萄のポテンシャルで何かが足りなくて、酸とタンニンが融合(綺麗な化学変化)しなかったのでしょうか?(逆も言えますが。余計なTCAでブロックされる...)

答えはボトルの中に! 勿論、歴史も含めて!!  (あぁ、本業のビッグデータ分析がしたい!!!)

購入元は 仙台の吉田酒店 です。このショップは、他のワインは状態が良かったので問題ないかと思います。どちらかと言うと、古酒なので問題はインポーターかと。

インポーター: 豊通食料ワイン ( Toyota Tsusho Foods )
豊通食料ワインのホームページ を見ると、結構シッカリしているようで、またブルゴーニュの有名どころをかなりの数扱っているようです。(ちなみに、ダニエル・リオンの紹介ページはこちら⇒ ダニエル・リオン Daniel Rion

このヴィンテージが一斉にリリースされているようで=他の多くのショップも販売=蔵出しかもしれませんし、一回のテイスティングで評価してはいけないと思いますが、このインポータは要注意かもしれません。若いワインは良いですが、古酒は気をつけた方が良いのかと。
最近まであまり聞かない・見かけないインポータで、元々はトーメンフーズで(トヨタグループかと思ったら違うのですね)、ワインを取り扱いだしたのは1995年からのようです。ということは未だ歴史は短いし、ノウハウ的に見ても未だ未だなのかもしれません。ワイン造りと一緒で、扱う側のインポータもノウハウが大事だと思います。




【買えるショップの紹介】 (別に薦めている訳ではありませんが、最近のヴィンテージを参考程度に!)

  ワインセラー脇田 ⇒ ヴォーヌ・ロマネ 一級畑 レ・ショーム [2007]年

   Higuchi Wine ⇒ [2007]ダニエル・リオン ヴォーヌ・ロマネ レ・ショーム :在庫4本


上のマット・クレイマーの評価を確認していれば、このワインは買わなかったと思います。でも、マット・クレイマー曰く一番の代表作のクロ・デ・サルジリエールを飲んで最近のレベルを確かめたい気はします。 レ・ショーム も ...





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最終更新日  2013.04.20 11:25:42
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