~タロット日和~ by 常葉 了

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常葉 了

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2007/01/10
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 新年明けていました。


 新年の挨拶が過去形のトキワです。(^^)/

 2007年になりましたねぇ・・・随分前に・・・
 今年が良い年になりますように・・(-人-)

 さて、年明け早々のネタは【気紛れフォルトゥーナ】。

 【フォルトゥーナ】とは、所謂【運命の女神】の事です。

 つまる所、【運命の輪】のカードを題材にした話題ですな。



 占い師が【運命】の観測者である以上、それぞれなりの【運命論】を持つ事は不可欠。
 とは言え、厳密な意味で、運命そのものを理解出来る訳も無く、柔軟性も必要となって来る訳ですね。

 例えば、【運命は予め決まっており、それを変える事は出来ない】と言う考え方を【宿命論】と言います。
 我々が未来に経験する事は、すべて決まっており、変更不可能であると言う考え方です。

 逆に【運命は、自分で切り開く事が出来る】と言う考え方を【立命論】と言うそうです。
 自分の意志や行動によって、自分で未来を選択出来ると言う考え方です。

 上記二つの論は、それぞれそれなりに頷けるモノですね。フムフム・・・

 しかし、上記どちらか片方を採用するとして、それが【真】である場合、占い師はちょっと困った事になります。

 【未来が決まっていて、変えようが無い】となると、そもそも【占いで、未来を見る事も、然して意味が無い】と言う事になりませんでしょうか?
 だって、見ても見なくても、結局同じですし、見ない方が良い事もイッパイある訳ですから。
 【知らぬが仏】って言いますしね。(^^;


 でも逆に、【運命は決まっておらず、自分で切り開くモノ】と考えてしまうと、そもそも【占い】で見る【未来】が無い事になります。

 どっちにしても、占い師は商売上がったりな感じですな。(^^;


 で、トキワが支持する【運命論】とは、【運命】の定義そのものから違って来る訳です。
 【運命】は、ある種の【影響力】であり、事象・現象を強制する力は無いと考えています。

 例えば、【死神】のカードが出た場合。


 勿論、死ぬ可能性もありますよ。でも【可能性】の範囲です。

 【死神】で象徴される【運命の勢力(影響力)】は、主に【収束】と言う影響力を放ちます。
 すると、その影響下にあるモノは、例えば【死に】、例えば【別れ】、例えば【クビになり】、例えば【倒産】します。

 つまり、【運命】と【現象】は、全く違ったモノと解釈する訳です。

 その前提で、【運命】は変えられないが、【現象】は変え得ると考えるのが、トキワが採用する【運命論】です。

 私の尊敬する占い師さんは、こんな例えを使います。
 【雨が降るのは【運命】。人が、雨を止ませる事は出来ない。しかし、雨が降っても、雨に濡れないようにする事は出来る。傘を差す。雨宿りする。走って変える。濡れる、濡れないの割合は、個人の行動で変化する。これが【現象】。】

 こう考えると、【占い】にも【存在価値】が出てきますね。
 一応、見る対象としての【運命】があり、同時に【現象操作】の余地が残る。

 いやー・・・占い師として助かります。(^^;

 さて、更に細かく考えると、運命には三つの要素が絡んできます。
 【因果】 原因と結果の関係
 【周期】 運命のサイクル性
 【会合】 運命同士の衝突によるイレギュラー(突発性・偶発性)

 他の視点から見ると
 【先天運】 生まれ持った宿命的運命
 【後天運】 後々から加わって来る運命

 また、運命の影響力にも、力の大小が存在すると考えられます。

 そんなこんなの構造があるモノとして【運命】を捉えている訳です。
 なかなかに有効な考え方だと思いませんか?(^^)
 でもご注意。
 実際に、運命を見れる訳も無く、本当にこれで合っているかは分かりませんよー。


 で、上記までが本題の前振り。
 前振り長いな!

 今回は、もう少し違った面の【運命下の影響】を考察して行きたいと思います。

 主題は【役割】。
 タロットカード大アルカナ【運命の輪】が出た場合、皆さんはどのように解釈しますか?
 一般的には【幸運】とか【変化】とか。若しくは、周囲のカードとの関連付けで解釈すると思います。
 その他に、結構見落としがちな要素があるのです。
 それが【役割】。

 【運命の輪】が出て来た時は、大抵の場合、【個人の問題で終わらない】と言う部分があります。
 そもそも【運命の輪】は、【歯車】であって、他の運命と噛み合って回転する訳です。
 つまり、クライアントの【運命】が動くと同時に、それに連動する形で、周囲の人物や、環境の運命が動きます。

 複合的な運命。
 【運命の輪】が出て来た時は、その大きな運命に巻き込まれたと言う事であり、同時に、その大きな運命の中で、何処かにポジションを与えられてしまったと言う事でもあります。

 そこで生じて来るのが、【運命的役割】です。
 全体の【運命的機構】を乱さず、円滑に鑑定させる為に、それに添った【動き】を期待されます。


 トキワは、講座の時の解説用に、こんな例えを考えました。

 ある時、【運命さん】と言う【舞台演出家】が突撃訪問します。
 とても強引な人で、【舞台を作るぜ!】とやる気満々。
 巻き込まれたのは、【Aさん】【Bさん】【Cさん】【Dさん】の四人。
 【運命さん】は、四人の前に【クジ】を差し出します。
 【Aさん】が引いたクジには【ヒーロー】と書かれていました。(Aさん:ヤッター!)
 【Bさん】のには【悪役】と書かれていました。(Bさん:マジで!)
 【Cさん】のには【通行人】と書かれていました。(Cさん:通行人って・・・・)
 【Dさん】のには【木】と書かれていました。(Dさん:人ですら無いのかよ!)
 で、【運命さん】が飽きるまで【舞台】が始まるのでした。

 ・・・・・・・面白い?

 とまあ、兎に角・・
 こんな感じで、その時、その場に居る複数のモノ(人や環境)が、運命に巻き込まれて、それぞれの役割を果たす事になる訳です。
 で、役割を果たすにも、それぞれ力加減をする事は出来ます。
 ですが、そこで【どのように役割を果たしたか】によって、後々の評価・影響が変わってきます。

 つまり、【Aさん】【Bさん】【Cさん】【Dさん】は、舞台が終わると、こんな事になり得る訳です。
 【Aさん張り切っていましたねー。また今度もお願いします。】
 【Bさん、ちょっとやる気なかったでしょ。お給料減らしますからね】
 【Cさん、台詞間違えたから、罰金ですよー】
 【Dさん、木として凄い生命力を感じました! 次は主人公でお願いします】

 ・・・・・・面白い?(^^;

 いや、面白いかどうかは兎も角。
 つまり、役割をどのように果たすかによって、返って来るモノが違う訳です。
 ウェイト版では、【運命の輪】の後に【正義】が来る訳ですが、ここで、キッチリカッチリそれ相応の評価を得る訳です。

 【運命の輪】の【運命的影響力】は、かなり根強く後を引くと言う点で、かなり強烈な運命に分類されるのです。

 しかも、かなり突飛な運命でもあります。
 強引な突撃訪問ですからね。しかも、配役を勝手に決めちゃうし。
 故に【気紛れフォルトゥーナ】。

 この女神、曲者です。



 最後に、【フォルトゥーナ】に対する、歴史的評価をご紹介。
 その昔、運命の女神は、目隠しをした形で描かれていました。
 【目が見えない】と言うのは、【物事の真偽や、善悪を見極める事が出来ない】と言う状態の表現です。
 即ち、【運命の女神】がもたらす幸運も不幸も、道理に適ったモノでは無く、単に気紛れで無目的なモノでしかない、と言う事の表現です。

 ローマの作家【アプレイウス】は、

 フォルトゥーナは盲目、いや完全に目を抉り取られてしまっているので、彼女がいつも目にかけてやるのは、それに相応しくない悪い奴ばかり、いまだかつて人間のただ一人にさえ正しい判断を下した事が無いどころか、顔を見ただけで遠くに逃げ出したくなるような男どもにばかり執心している。

 と言っています。

 手厳しい評価ですねぇ。(^^;

 でも、確かにそう見えるのが【運命】です。

 昔から、運命との取り組みは、なかなか難しいモノだったようですねぇ。(^^) 






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Last updated  2007/01/11 03:24:44 AM
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