書くことの意味

書くことの意味

2004年03月09日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
 今日、所用で初めて、東急東横線の学芸大学駅に降りた。

 午後1時に、ひとと会う約束があって、昼食を取れないまま現地へ出かけた。用事が終わったのは午後2時。商店街を歩いたがランチタイムは既に終わっていて、めぼしい店は「仕度中」になっていた。路地裏に入ったら、旭川ラーメンののぼりが目に留まって、店にふらりと入った。

 カウンターだけの造りで、先客は6人で店内はいっぱいだった。キッチンに50代ぐらいの男女が入っていて、男性は麺をゆでながらフライパンで炒めものをしており、女性はまな板に向かって、野菜をトントントンと速いリズムで切っていた。

 先客のひとりが、ラーメンを食べ終わって、どんぶりとコップをカウンターの上に載せた。すると、キッチンの二人は手を止めて「ありがとうございます。助かります」と揃って頭を下げた。チェーン店で見られるような、マニュアル通りのお辞儀と違って、丁寧ですばやい仕草だった。1秒後には二人ともすっと、作業に戻った。

 キッチンの中のせわしない作業の中に、丁寧でやわらかいお礼の挨拶が、何の軋みも無く差し挟まれている。何だか感心してしまって、先客が食べ終わる度に、キッチンを盗み見てしまった。そのうちのひとり、20代前半らしき女性は、携帯電話のメールを打ち終わると、どんぶりをカウンターに載せつつ、ティッシュペーパーで自分の食べたところをきゅきゅっと拭いてゴミ箱に捨てた。そのまま「ご馳走様」と言って外へ出て行った。

 多分、みんな常連なのだろうが、キッチンのふたりも、お客も親しげな会話はしない。しかし、食べ終わった後の客の作法と、それに対するふたりのお礼のどちらも、年季が入っていて「親しき仲にも礼儀あり」の好例を見たような気がした。

 良い店って一口に言っても、定義は様々だろうが、店のひととお客が一緒に作り上げるものであるのは間違いないと思う。

 ふたりの丁寧なお辞儀に送られて店を出て、駅に向かう途中、「平均律」という名の喫茶店を見つけた。J.S.バッハの作品から取った名前に違いないと思って近づいてみると、「バロック音楽をこよなく愛する皆様へ」と題したメッセージがあった。10数年ぶりに復活した店のようだ。時間があれば立ち寄るのに・・と残念だった。

 学芸大学駅を降りたのは初めてだったが、ここに住むのも悪くないと思う。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2004年03月10日 00時52分28秒
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

バロック音楽

バロック音楽

カレンダー

コメント新着

ユーキ♂@ 盛り上がりすぎ(ミ ̄エ ̄ミ) まだ始めてから2ヶ月だけど毎日入れ食い…
昇天の犬@ ギャンブルは魔物っす! 新台で大負けこいて生活どうしよってマジ…
痴女と痴男@ どこでもしゃぶるのな^^ うおっぷ!!!エレベーターでフ ェ ラし…
ヴォヴォ@ なんという・・!!! ウホっ! なんか意味わからんうちに女ん…
逆なん@ 3人ひゃほい!!! うはーーーお!!!!!3ピーーーやてき…

フリーページ


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: