書くことの意味

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2004年03月28日
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 とうとう、都内の桜が満開になった。

 昨日はまだ、三~五分咲きだったから、今日の花見は、メインデッシュの前に味わう、前菜のつもりだった。文京区の小石川植物園を皮切りに、徒歩で播磨坂を上って飯田橋に向かう。いずれも五分咲きで、満開は数日後かな・・と眺めていた。ところが昼下がり、北の丸公園に到着したら、あちらこちらの桜がいっせいに花びらを開いていた。白のこんもりとした質感が枝にかぶさる。満開の桜を直に見ているのが信じられない。しばらくぼーっと立ち止まっていた。

 千葉に生まれ育って、季節とは順序良く巡って来るのが当然だと思っていた。冬が明けて春に近づく。最初に桃、次に梅、そして桜が咲いて、ツツジで初夏を迎える。ところが、札幌では、ゴールデンウィークになっても花が咲かない。5月下旬、怒涛のように春が訪れ、梅と桜とツツジがいっぺんに咲く。自分の中で春を消化する間もなく花が散って、短い夏になる。体のリズムが追いつかなくて、心臓が痛んだ。

 今日、久しぶりにあの痛みを思い出した。4年ぶりに見る、満開のソメイヨシノの並木。1本、1本の桜の木をじっくり見るというより、全体として、ぎっしりと咲く桜の存在感を受け止める。あの景色の中に自分を溶け込ませる方法を忘れてしまったのだろうか。あっけに取られ、感情がうまく動かなかった。

 何か刺激を受けたとき、感覚のフィルターを通って、ある感情に収斂する。その機能のスピードが落ちていて、びっくりする。多分、何かを汲み取る機能だけが、突出していて、ほかとのバランスが崩れているのだろう。古語で、「愛しい」と書いて「かなしい」と読む時期があったのを思い出す。桜の花に恍惚となりながら、その一方で胸が痛くなる。美しさと悲しさが、こんなに近いものだとは。





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最終更新日  2004年03月29日 01時07分10秒
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