ザビ神父の証言

ザビ神父の証言

2006.12.04
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カテゴリ: 社会風俗
 「学力」とは何か。様々な考え方がありますが、

 その一部に過ぎないことは、どなたも異論がないと存じます。
 良く知られたところですが、フランス革命の混乱を終息させ、
 大陸ヨーロッパに大帝国を作り上げた、あのナポレオンの
 陸軍士官学校時代の成績は、下から数えて数番目という、
 はなはだ芳しからざるものでした。士官学校というある程度
 専門性を備えた学校においてもです。
 測れる学力、測り易い学力だけを、物差しにする危険性が

 そういう視点で考える時、私は今日騒がれる学力低下は、
 1979年度の国公立大学の入学試験から課された共通一次
 試験(現在のセンター入試です)が元凶であると指摘して
 います。測り易い学力のみに傾斜した結果、論理的思考力
 の評価よりも、暗記力(受動的学力)の評価にウェートが
 移してしまったからです。
 中学や高校で、教員と一緒に授業を作っていこうとする、
 積極的に物事を捉え,考えようとする生徒が減り、きょうは
 何を教えてもらえるのだろと、口をあけて待っているだけの
 生徒が主流になるのに、たいして時間はかかりませんでした。
 高度成長で豊かになった家庭で、少数の子どもが大事に育てられ

 相乗作用を及ぼしたことも事実です。
 社会に対して物申す学生(批判はあっても、学生運動はその1つ
 の現われでした。余談になりますが、89年の天安門事件の時、
 広場に坐り込んだ中国の学生たちの眼は、50~60年代の、
 全共闘運動までの,日本の学生の眼と同じでした。懐かしい

 ものでした)は少数派になり、やがて忘れられてゆきます。
 その現象は、しばらく後には労働運動の退潮を招きます。
 教育現場は、教育の本質(これは、個々の子ども達,青年達の
 中に眠っている,本人も気付かずにいる才能に気付かせ、その才能を
 開花される手助けをすることにあります)を忘れ、授業内容で
 児童・生徒のモチベーションを高めることを忘れ、本来副次的な
 ものに過ぎない、受験を材料に、受験学力だけに傾斜した授業を
 展開しようとしたのでした。本来はスタートに過ぎない、入学が
 まるでゴールのような扱いを受けたのでした。これでは先は
 しれています。勉強することは、先生に教えてもらった通りに、
 ただ覚えること、こう刷り込まれて大学の門を潜り、さらに社会人
 になっても、自ら考え,判断し、予測不能だった出来事に対処する
 能力など,カケラも育っていないのです。その結果、マニュアルがないと
 何も行動できない、あってもマニャルが想定していない事柄が起きると
 立往生してしまう。こうしたことが招いた悲喜劇が枚挙に暇がありませんね。
 学校の先生も同じくです。暗記能力を発揮すれば、教員採用試験は突破
 できます。現在の学校はこうした先生が大部分の世界です。児童・生徒は
 顔が違うように、性格も頭脳構造も様々です。マニュアル頼りで対応可能な
 世界ではありえません。それを型にはめようとしても、うまくいくはずなど
 ないのです。こうした無理が子ども達のストレスを高めます。不登校やイジメ 
 が多くなるのは、こうした学校の体質も関係してると私は感じています。
 学力低下は、70年代以降の日本社会の変化の中で、起こるべくして起こった、
 その最大の原因は、児童・生徒・学生という学習者のモチベーションをいかに
 高く保つか、学びの志の重要性を脇においてきてしまった咎であると、
 私は考えています。





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最終更新日  2006.12.04 12:36:29
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Re:4日の日記補足(12/04)  
ザビ神父さん、こんばんは、Daigakuです。

まったく同感です。

文部省(文科省)のやることはいつも意図することと逆の結果になります。

受験機会の均等化と全国一律の学力の保証を目指した「共通一次試験」の導入は、その後の全国的な学力低下をもたらす結果になりました。

「ゆとり教育」を最大の眼目に掲げた現行の学習指導要領実施の結果、子ども達は塾に走り、時間的な余裕がなくなりました。

また、今年になり、未履修問題に象徴されるような、「ゆとり教育」のひずみが全国各地の学校で表面化し、その尻ぬぐいで生徒達は補習を長時間受講するはめになり、全くもって時間的にも精神的にも余裕のない生活を強いられています。

株式投資では意図したことと、結果が正反対になることがよくありますが、そういう時は自分が狙っていることと正反対の投資行動をとるといい、とよく言われます。

文部省(文科省)の官僚も株式投資を勉強した方がいいのではないかと思ってしまいます。

次回の指導要領では、「意図したことの逆の結果になる」ことを織り込んで、創案作りをしてもらいたいものです。

Daigaku
(2006.12.04 20:39:58)

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