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女性が手紙の終わりに添える「かしこ」というあいさつの言葉。

最近はメールも日常化し、お互いのやりとりの中で「あなかしこ」なんて使わなくなったが、とても語感のやさしい、美しい日本語だと思う。


どんな意味だろう。

漢字では畏、恐、賢と書く。「おそれおおい」「もったいないこと」みたいな意味らしい。

なるほど、相手を畏れ敬う気持ちのあらわれ、というわけだ。


手紙を書くだけなんだから、そんなに畏れ敬わなくても、と思うのだが、「かしこ」という感情は古来の日本人にはすごく近しく日常的な感情だったのかも知れない。?

ひるがえって考えると、最近の日本人にはこの「畏敬」という感情が少なくなった。

例えば(この例はいきなり極端かも知れないが)、杜の都・仙台の青葉通りのけやきが何本も切られても、木たちに何の弔いもなく、普通に街は動いているのは、いかがなものかと思う。そして誰も畏れおののくこともない。昔の人だったら、木の神からの祟りがあるのでは、と思うのではないか…。(よそから来た人間にとっては、杜の都ががらんどうになり、どう見ても街として生命を失い死に瀕しているように思えるのだが…。これはあとで同じ本数の木を植えるから、で済む問題なのだろうか。この状況を見ている子どもたちにとっても、「生命は殺しても、後で埋め合わせができる」という間違った考えを植え付けるのではないか?)


本居宣長は「可畏(かしこ)き物をカミとは云なり」と言った。



物や食べ物や木や機械やビルや街の向こうに、何か分からないけれど畏れ多きものが存在するという感覚や感情は、エコロジカルな生き方が必要となるこれからの日本に必要な感情だと思うのだが…。


あなかしこ。





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最終更新日  2008年02月14日 10時34分00秒
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