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2024.01.13
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(ネタばれあるかも?)珍しく小説の書評です。およそ20年近く前に読んだ本です。ちょっと思いつくことがあって、再度読み返してみました。
あらすじは、ある町の有力者たちの権力争いに、主人公の男や女が巻き込まれていき、その末に連続殺人事件が起こるというストーリーです。

ミステリー仕立てではありますが、通常のミステリーと思って読むと消化不良を起こすかもしれません。
この作者さん、マリー・ルドネは本来不条理演劇系統の作風のようなので、通常のミステリーのように合理性を重んじるものとは合わない気がします。

とはいえこの作品はとても好きな作品なのですが、薄い本の割には登場人物が多く、整理を兼ねて人物と事件の相関図を書いてみました。
すると文脈をたどっていただけではわからなかったことが結構わかってきたんですね。

特に、最後の殺人の犯人について、最後まで読者に言及されていなかったのですが、相関図を書いていると、「あ、もしかしてこの人が殺したんじゃないのか」ということに気が付いてしましました。さすがにぞっとしましたね。読者に示されているわかりやすい悪人ではなく、ほとんど登場していなかった人が実は黒幕だったんじゃないかと思ったのです。恐るべし、マリー・ルドネ。

本筋はそんなところなのですが、主人公の男や女、主要人物の心の動きを追うだけでも十分に楽しめる小説だと思います。とくに私は女主人公のキャシー・マッキーがとても好きで、孤独感や空虚感を抱えているんだけれども生を決してあきらめない健気さやしたたかさもあって、同性から見てとてもいじらしいのです。

マリー・ルドネの本は3冊だけ邦訳が出ていて、3冊とも大好きなのですが、それ以外が邦訳が出ていないので残念です。原書を手に入れて、翻訳アプリで読もうかと検討中です。





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Last updated  2024.01.13 09:01:59
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