仙台市泉区在住の健康オタクの気まぐれ日記

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カテゴリ: 子育て
いじめ自殺続発 (東京新聞)

息子失い12年、父は語る

 切々とつづられた遺書が関係者の胸を打った愛知県西尾市の大河内清輝(きよてる)君いじめ自殺事件。十二回目の命日を控えた今月、北海道滝川市と福岡県筑前町で相次いで子どものいじめ自殺が判明した。清輝君が命と引き換えに残したものはなぜ生かされないのか。父親の祥晴(よしはる)さん(60)を訪ね、思いを聞いた。 (橋本誠)

 ――初めに、清輝君の事件が起きたときの気持ちを聞かせてください。

 自殺と聞いたときは、「なぜだ」という気持ちしかなかった。自転車が壊されたり、服やかばんを泥だらけにして来たことがあったのに、そういうことを考えられない親だった。

 ――葬儀の後、遺書が見つかりました。

 一回読んだだけで、清輝の苦しさが心に飛び込んできた。こんなことをされたら、自分でも生きていなかっただろうと胸に突き刺さった。学校は「調べてみます」の一点張りだったが、亡くなった翌日に生徒に書かせた作文で、いじめを見た子がいたのを知っていた。教えてもらったのは四カ月後。学校にはうまく行けば隠せるという感覚があった。遺書は本人が残した証拠。あれがなかったら、うやむやで終わっていた。

 ――実名を公表したのはなぜですか。

 家族会議で「このままずっと行ったら、事実が分からなくなってしまう」と一致した。清輝がこうして残してくれているのだから、苦しかったことを皆さんに分かってほしいという思いもあった。



 清輝が亡くなった約二週間後、福島県と愛知県岡崎市で中学生が自殺した。同じように命を亡くす子がいることは、清輝が亡くなったことよりつらかった。こんなばかな親がいて、こんなことを思っているんだよと訴え、いじめの残酷さを多くの人に知ってほしい。苦しんでいる子どもたちが思いとどまってくれればと、数え切れないほどやりました。子どもたちからだけで、千通以上の手紙が来た。今は少なくなったが、今年も十五通ほど届いている。来年三月に会社を辞めた後、全部読み返します。

 ――そうした子どもたちの相談にも乗ってきたのは、清輝君の気持ちを知りたかったからですか。

 そうです。清輝がどう思ったのかは想像してみるしかないが、子どもたちの生の声は清輝に通ずるところがある。こんなつらい思いをしていたんだろうなと、清輝のつらさ、苦しさに近づけさせてくれる。

 ――納骨まで十年かかったと聞いています。

 どんな形になろうと、清輝は清輝なんですよ。言葉も表情もないが、少しでも一緒にいたい。遺書で「いつかまた会いましょう」と書いているが、いま自分が会えるのは骨しかない。だから、祖母が一昨年亡くなったときに一緒にお墓に入れました。祭壇はこのままにしておきます。座って語りかけられる場はここしかないから。今回の事件の後も、清輝に「こういう子が旅立って行くけど、会えた? いろんな話をしているのかな」と話しかけた。ここでは、子どもたちとも話ができる。清輝の同級生も毎年来てくれる。

 ――事件当時の加害者の少年は。

 (遺書にある)四人のうち三人は毎年、残る一人も学校を卒業するまで来てくれた。両親は月命日に来る。清輝は怒るかもしれないが、私は決してその子たちが悪い子と思わない。毎月来て、手を合わせてくれた。許したとは言えませんが、いじめは学校や親の責任が大きい。当時の東部中では先輩が後輩をいじめる連鎖があったのに(罪に問われた)少年たちだけの問題で終わってしまった。

 ――今回、北海道と福岡で起きた事件でどんなことを感じましたか。

 北海道の事件で教育委員会の指導室長が「殴るけるがなかったから、いじめとは思わない」と言ったのは、信じたくない言葉だった。清輝の自殺後に子どもたちから聞いたいじめの形には、席替えや班替えで一人だけ取り残されるつらさもあった。十二年たっても、子どもの痛みの受け止め方も、いじめに対する認識も全く変わっていない。どちらの事件でも遺書が見つかったが、もっと言いたいこと、聞いてほしいことがたくさんあったんだと受け止めてもらいたい。

■いじめゼロあり得ない

 ――清輝君の事件の後、国会でいじめ問題が議論されましたが、その後は改善しているんでしょうか。



 ――清輝君の事件後、学校は「金銭の授受は全く知らなかった」と言ったが、今回の事件でも「いじめは確認できなかった」などとしていますね。

 いじめに対する認識がなってない。「いじめはなかった」と言い張れば、通ると思っている。教育行政全般に言えるが、数字だけ、形だけで終わっている。学力向上より、子どもの心がどうなっているのか真剣に考えるべきだ。自分でいじめているような教師の言うことは誰も信じない。

 ――今の親はどうすればいいのでしょうか。

 親は子どもに期待してしまうが、清輝を亡くして思ったのは、お金も物もなくてもいいから、生きていてほしかったということ。いい高校、いい大学、いい勤め先に入らなくても、人間は生きていける。それと、清輝の同級生が高校生のときにしたアンケートで、三分の二が『結婚しない』と答えていた。子どもを育てるのは面倒くさい、お金がかかるという理由です。子どもたちは、自分を親にとってじゃまな存在、手間のかかる存在と思っている。今の親子関係は寂しく、悲しい。

■『つらくても、あきらめないで』



 いじめは心の傷となって残ります。その傷はなかなか治らず、人間の一番大切な心を壊してしまうと気付いてください。いじめに苦しんでいる子は、自分の命を大事にしてほしい。自分は駄目な子かなと思っているかもしれないが、それは本当の自分の姿じゃない。命はいろんなものを生み出す力になる。今はすごくつらくても、いつか分かってくれる人に出会える。つらさや苦しさを包んでくれる出会いが必ずあるはずです。あきらめないでほしい。

<メモ>大河内清輝君いじめ自殺事件 1994年11月27日、愛知県西尾市の会社員大河内祥晴さん(60)の二男で同市東部中学校2年の清輝君=当時(13)=が自宅で首をつって自殺。自室から「今日も、一万円とられました(24日)。そして今日は、2万円もとられ、明日も4万円ようきゅうされました(25日)。<略>どんどんいじめがハードになり、しかも、お金もぜんぜんないのに、たくさんだせ、といわれます。もう、たまりません」などと書かれた長文の遺書が見つかった。清輝君は同級生から川でおぼれさせられるなどの暴行を受け、110万円以上の現金を脅し取られていたことが判明。愛知県警は同中学校2年の男子4人を恐喝容疑で書類送検し、7人を補導。少年審判で3人が初等少年院に、1人が教護院(当時)に送致された。

                                         

 子供社会に何が起こっているのかを考えるよりも、大人社会の鏡だと考えると、問題がすっきりするのではないでしょうか。みんなが仲良く、楽しく暮らせる社会を作らなければいけないと思いますが、今の社会はみんな我慢しているんだから、みんな我慢しろ的な社会になってしまっていますよね。
 ある程度の我慢は大事だとは思いますが、我慢し過ぎは大変です。
我慢は良くない、頑張り過ぎは良くないことです。





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Last updated  2006年10月23日 13時02分56秒
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