仙台市泉区在住の健康オタクの気まぐれ日記

仙台市泉区在住の健康オタクの気まぐれ日記

PR

×

Profile

ビリオネアー

ビリオネアー

Favorite Blog

健康オタ子の日記 健康オタ子さん
健康道場トラの穴 MCタイガーさん
アンチエイジングが… アンチエイジングドクター・ジュリさん
晴走雨読 101匹の羊さん
e‐逸品!.com little-greenpeasさん

Comments

師子乃@ 公明党大勝利のご報告 お世話になっております。 公明党の伊藤 …
師子乃@ Re:原発推進学者が次々懺悔 「国民に深く陳謝する」(04/16) お世話になります。 公明党の「伊藤 和博…
R.R@ Re:東電のカネに汚染した東大に騙されるな!(03/31) 正論ですね。 「プルトニウムは飲んでも〜…
R.R@ Re:潰瘍性口内炎の原因は?(08/31) 最近、日本でも女性の間では自然派シャン…
R.R@ Re:青木泰さん講演会後編(02/20) 原発排水は通常海水温よりも6~8度以上高い…

Archives

2026年10月
2026年09月
2026年08月
2026年07月
2026年06月
2009年08月31日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
仙台市泉区のながさわ歯科医院の長澤です。
いつも有り難うございます。皆様の健康に役立つ情報をお届けできたらと思っています。



続 アメリカ医療の光と影  第158回


「保険者機能強化」の愚かしさ


李 啓充 医師/作家(在ボストン)
前回までのあらすじ:2009年初め,私は,早期直腸カルチノイドと診断された。腫瘍を局所切除すれば完治するはずだったが,保険会社から「人工肛門にしない限り保険適用を認めない」と横やりが入り,手術は直前でキャンセルされた。

I C原則を侵害する「保険者機能強化」

 「利用審査(=究極の保険者機能強化)」の問題点については,これまで,本欄も含めてあちこちで紹介してきた。その私が,利用審査の結果,「(何の必要もない)人工肛門をつけろ」と強要されたのであるが,自分の身に利用審査の「実害」が及ぶ体験をしてあらためて痛感したのは,「利用審査ほど患者の権利を侵害する仕組みもない」という真理である。

 利用審査はその典型であるが,保険者が医療内容に介入する仕組みがなぜ患者の権利を侵害するのかというと,それは,いまの医療において一番大切なルール,「インフォームド・コンセント」の原則を侵害するからにほかならない。

 これまで何度も書いてきたことだが,インフォームド・コンセントとは訴訟逃れのための「書式」ではない。患者と医療者が治療のゴールを共有し,そのゴールに向けて共同で治療プランを作成するプロセスである。患者の人権のなかでも最も重要な「自己決定権」を尊重しようとするならば,医療者はおのずとインフォームド・コンセントの原則に忠実でなければならないのである。

不必要な人工肛門の造設を強制しようとした のである。

保険者は医師と患者の「通訳」か

 ちなみに,日本で「保険者機能の強化」を推進しようとしている人々は,しばしば「患者は医学の知識が乏しいので,医師の説明がわからないことが多い。だから,保険者が医師と患者の間に立って,通訳の役をするのです」という言い方で,保険者が医療内容に介入する権限を持つことを正当化しようとする。私が初めて「保険者=通訳」論に接したのは,2003年に福岡で行われた第26回日本医学会総会・特別シンポジウム「日本の医療の将来」での,健保連副会長(当時)下村健氏の発表を聞いたときだったが,まるで「インフォームド・コンセントのルールが徹底されるよう,保険者が支援するのだ」と言わんばかりの説明に,思わずのけぞったことを今でも鮮明に覚えている。

 というのも,下村氏の説明とは裏腹に,少なくとも米国では,保険会社の利用審査担当者は,患者と話したこともなければ,その顔も知らないのが普通であり,「通訳」としての機能を果たすどころか,いわば,「インフォームド・コンセント」のルールを超越する「絶対者」として,医師と患者が共同で決めた治療プランを拒否する権限を付与されているからである( さらに言うならば,患者と医師とが共同で意思決定をするという「インフォームド・コンセント」の原則が守られていれば,「通訳」など,そもそも要るはずがないのである )。

 今回の体験で,利用審査は「インフォームド・コンセント」の原則を無視・超越する仕組みであることを再認識したのだが,患者としてそれ以上に腹が立ってならなかったのは,「まったく不必要な人工肛門の造設を強要される」という「不正義」がなされたことだった。

 しかも,この不正義を正し,患者が自分の身を守るためには,不服申請の手続きをとる以外に術がないのである。(医師ではなく)患者が保険会社の決定が間違っている理由を「医学的に(しかも文書で)」論じなければならないのだが,医師である私でさえも,専門外の領域での医学的論議をすることは,正直言って荷が重かった。「不服申請は,患者にとって著しく困難で負担が重い作業である」と思い知らされた次第である。

*

 不服申請の手続きをとってからほぼひと月後,私は,保険会社から「保険給付を認める」との通知を受け取った。私が提出した不服申請の書類は,「なぜ給付拒否の決定が間違っているのか」を52ページにわたって論じる大文書であったが,通知は本文わずか10行と,素っ気ないものだった。しかも,給付を認めることにした理由も「症例の事情を鑑みて」としか説明されていなかった。

 手術が受けられるようになったことはうれしいには違いなかったのだが,「そもそも,なぜ間違った決定をしたのか。そして,なぜ間違いを正すことにしたかの説明が一切ないとはどういうことなのだ。どこが患者と医師の間に立つ通訳なのだ!」と思うと,怒りを新たにせざるを得なかったのだった。

                                  (この項おわり)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2009年08月31日 10時28分37秒
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: