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USM1さん
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萌芽月さんComments
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もうかれこれ30分は歩いたか、目の前に「モンスーン・フォレスト・ウォーク」という大きな看板があって、航空写真の地図がある。岬まで少しショートカットできそうだから、その小道に入ってみた。
整備された小道の両脇は、予想外に樹齢の若い、細い木ばかり。手つかずの原生林、という感じはあまりしない。樹高が低いせいか、空の光もよく届いている。
小道のそばに、倒れた大木の根がまるでオブジェのように広く横たわっている。直径は1.5mぐらいか。根こそぎ倒れる樹木は日本でも見ることがあるが、もっと根が深い。

熱帯地域は、激しい雨がよく降るため、表土が流されてしまい、日本のような温帯に比べると表土が薄いという。水も光もあって温度も高く、樹木はよく育つのだが、薄い表土の中で根を張るので、自然と浅く広くなるのだ。そこにこの地域特有のサイクロンがやってきて突風に煽られると、根の浅い大木は倒れてしまう。
でも、倒れた樹木から、また新たに幹が上へと伸びる。きっと、これまで葉に覆われ光の届かなかった地面からも、小さな若木が上へ上へと光を求めて競争する。これこそ森の輪廻、生命力。日本の静かな「森」とは違う、「モンスーン・フォレスト」だな、と風景を感じながら、小道を先へ進んでいった。
<つづく>
西オーストラリア・ピルバラ 灼熱の大地… 2011.11.01
西オーストラリア・ピルバラ 灼熱の大地… 2011.10.30 コメント(2)
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