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母上の買い物に付き合った。母上は花が大好きだ。花屋の前にある色とりどりの花を見て、足を止める。そして、あーでもない、こーでもないとベストな花探しが始まった。ジェダさんはまったく花に興味が無い。見てても、全然つまらない。自然なら花よりも、川や滝や山が好きなのだ。何分もどれがいいか見ている母上に飽き飽きしながら回想した。・・・。幼稚園時代のジェダさんの夢は花屋だったではないか・・・!!!そうだ。お誕生日カードにも「はなや」って書いてあったはず!!なぜ今花が好きではないのか、本当に幼児の自分は花屋になるつもりだったのかっ!?もっと回想してみる。・・・。面白い事を思い出した。あれは四歳の誕生日前だった。担任の先生が聞いてきた。「将来なにになりたい?」うちの幼稚園は月の始めにその月のお誕生日の子供達を全園生の前に立たせ、将来の夢を発表するという行事があった。4月。ジェダさんの誕生月。四歳のジェダさんは考えた。将来の夢、一つしかなかった。シンガー。アイドルなんてかわいくてちゃらいもんじゃなく、お店とかにいて、バック演奏はピアノだけ。静かに歌うシンガー。そう決めていた。これは親にも言っていない自分だけの秘密だ。それにたかが自分は幼稚園児。シンガーなんて大人びたこと言ったって、全然かわいくない。大舞台に立つのだ。可愛くありたいっ・・・!!!よし、ここは合わせるか。「あのねー。おはなやしゃぁーん。」「あら、そうなのーっ。先生もお花好きよー?」・・・ニヤリっ。嫌なガキいいぃぃぃぃっっっ!!!幼稚園のとき友達が「○○ちゃんと結婚するのが夢ー。」とかいうと、「よくそんなこっぱずかしいことが言えるのう・・・。」と思っていた口だ。ちなみに五歳の誕生日のときも、シンガーの夢は変わらなかったが、4月の大舞台で堂々とケーキ屋さんになりたいと宣言した。(笑)幼稚園の三年間、シンガーの夢をひたすら隠し続けていたジェダさんの最後の総決算、卒園アルバムに、その時もシンガーになりたかったはずのジェダさんのプロフィールのところには好きな歌:北の国からと書いてある。(どうしたっシンガー・・・っっ!!!)花をしゃがんで探しまくっている母上の背中を見る。「どれがいいと思うー?」・・・。「・・・わかんないけど。なんかそのちっちゃいのがブツブツしてるやつ。」ジェダに花屋は向いてない。
Nov 28, 2003
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頭が回らない。授業が手につかない。あの人のことだけ考えている。今日は写真展の講評会。この間の写真展とは違う写真展で、公立高校も参加し、レベルが三段階ぐらいアップする写真展。この写真展に、またもや入賞したジェダさん。一週間の間に二回も入賞してしまった。今日はその作品の講評会日だ。しかし、ジェダさんはそんなことどうでもよかった。本当にどうでも良かった。一時間だけ授業を出て公欠する。カメラも持った。カラーフィルムもある。ビデオカメラとテープ。三脚も。自分のアルバム。写真集も用意した。もちろん油性マジックも。昼食を食べて会場に行く。写真を見ている顧問を発見。「先生っ今日、サイン貰う時間ありますかね。」「研修会でお話をされた後の10分休憩の時間しかないな。」「10分・・・。」「多忙ですぐ帰るそうだ。捕まえられたらラッキーだと思え。」先生と話していた瞬間。ジェダの後ろを人影が通った。振り向く。本人だ!!「せせせせせ先生っっ!!」「慌てるなっ落ち着けっっ挨拶してきなさい。」「ええっでもでもっっ」「早く行って来いっ。」顧問に背中を押されて走った。すぐ目の前に・・・すぐ目の前に・・・。自分のもとに走ってきた若造を見て、ハービー山口氏は「なにごとか」と、一瞬驚いた顔をした。目の前にハービー山口さんがいるっ・・・!!!「あっ・・・あのっ。」「・・・はい。」「○○高校写真部の○○なんですがっ・・・!」「はい。」あぁっすごいっ・・・!!もう、言葉と手が震えているのが分かる。顔に血があがってきて、心臓がドキドキしてる。告白みたいだな・・・。(笑)「大丈夫?」と微笑するハービー山口氏。一瞬の間に頭がフル回転する。学校にたまたまきた写真展お知らせの葉書。その一枚に感動して先生に頭を下げて部活をサボっていった写真展。人込みが嫌いで、人酔いするジェダがフラフラになりながら着いた赤坂見附。そのギャラリーで鳥肌物の感動を与えてくれた優しい優しい写真達。初めて自分で買った「ロンドンコーリング」の写真集。違う写真展にもサボっていった。小さな小さなギャラリーに、一時間半どっぷり浸かった。何度も何度も写真集を見て、どうしたらこんなに素敵な写真が撮れるのか、考えた日もあった。あの写真を撮っている本人が今、目の前にたっている。「ロンドンコーリングとかっピースとか写真展、たくさん見せてもらったんです!!」「あぁっっ!そうなんですか、有難う御座います。」「あのっ今日研修会で講演されると三ヶ月前から聞いていて、すごくすごく楽しみだったんです。」「いやいや、そこまで言って頂いて。」「あ・・・っ講演会終わったら、サインしていただけますか?」「全然いいですよ。でも、あまり時間が無いから、講演会終わったらすぐ行きますね。」「有難う御座いますっ。」「あなたはこの写真展に作品を出していらっしゃるんですか?」「はい。二点ほど。」「そう・・・。どの作品?」ええぇぇっっ!!作品の講評までもらえるのか!?「・・・これです。」「あぁっこれね。目にとまったんですよ。ちゃんと賞に入っているじゃないですか、やるね。」「いえいえっっ」公演が始まる10分前。部長トミスケが呼びにきた。「は・・・ごめんなさい。失礼します。」「また、あとでね。」500人入るホールに戻ると、みんな待っていた。前から四列目の席。最高の席だ。「先輩が大好きな写真家だって知ってたんで、席取っときましたよ♪」あぁっなんていい後輩達っ!!ホールの後ろに三脚とビデオテープを用意して、講演会が始まった。この写真展では毎回、入賞作品の講評会・表彰式の前に必ず写真家の先生をお招きし、講演会をしてもらう。その講師が今回、ハービー山口氏だったのだ。この話しを三ヶ月前に聞いて半狂乱に陥ったジェダ。首を長くして待った講演会だ。淡々と面白く、優しくハービー氏は自分の生い立ちや写真に必要な要素など、お話してくれた。親友・山崎まさよしさんの話や、福山雅治さんの話。U2や、デビィットボーイや、シド・ヴィシャスや、ジョンレノンの話。音楽と共に流されるスライドショーに心から感動した。今までの講演会ではこんな大きな会場は使わなかったし、講師も面白くない人は面白くなくて、公立高校の生徒たちは寝ているのが当たり前だった。しかし、ハービー氏の話に寝る生徒は少なかった。真剣に聞き、素直に頷き、笑った。ハービーマジックにかかった。(笑)ジェダさんに至っては生まれて初めて「集中」という体験をした。これが集中か。という感じ。ハービーさんしか見えないし、ハービーさんの声しか聞こえない。一時間半はあっという間に過ぎ、講演会は終わった。生徒の「この後、10分休憩・・・」という放送が終わるか終わらないか、一斉にトミスケと外に走った。なぜトミスケ付きかというと、彼にツーショットの記念写真を撮ってもらいたかったからだ。しかし、舞台袖に戻ってしまったハービーさんがどこから出てくるのか分からない。わてわて探しているうちに、5分経過してしまった。「俺トイレ行ってくるわ。」「何っ!?」5分しかないというのにトミスケがトイレに行ってしまった。ウロウロして困っているジェダさんに時間は刻々と過ぎていく。その時、油性ペンを持っているハービーさんが小走りで関係者のドアから駆けてきてくれた。「そうっ!あなただっ!あなただよねっ!!」笑いながら「約束したのにね、会えなかったらどうしようかと思った。」もうその一言で十分です。急いでカバンを階段に置いた。その階段にハービーさんは座ってくれた。写真集を出して、サインをしてもらう。「お名前は?」名前入りで写真集に刻まれる最高の思い出。大きな字で 虹のように美しく!! とメッセージまで貰った。「恥ずかしいものですが・・・」と、自分のアルバムを差し出し、それにもサインを貰った。ページをパラパラめくる。「・・・うまいっ!僕が高校生のときはこんなに撮れなかったよ。」いやいやいやっと頭を下げるばかり。「これから将来も写真を続けてください。」ドキっとした。トイレから帰ってきたトミスケも、レンズのフィルターにサインを貰ってご満悦。一緒に写真をとりたい。自分のカメラでハービーさんを撮りたい。色々欲求が出てくるが、もう作品の講評会が始まってしまう。顧問が現れた。講評会が始まってしまったんだ!!呼び戻しにきたんだっ!!顧問はハービーさんに会釈をすると、ジェダさんを睨んでいった。「まったく。てめぇ(自分)の作品の講評聞かない奴がどこにいんだよっ。」「え・・・。」顧問はにこっと笑った。「ここにいてもいい」と。講評会はすでに始まっていた。記念写真をたくさん撮った。ハービーさんが少し体を傾けると、人柄が出る、優しい香りがした。軽く写真の話をする。じっとハービーさんがジェダを見た。「ちょっと待ってて。」「え?」「今、露出計とカメラを持ってきますからね。」「ええぇぇっっ!!??」自動販売機、壁際に寄せられて、三箇所でハービーさんがジェダの写真を撮ってくれた!!目線とか表情とか指定され、その通りにする。照れ笑いになる。それでいいと、写真家は言う。ライカのカメラだ。今のこのカメラで、ロンドンの被写体や日本の若者を撮り、アーティストを撮り、人を撮り、風景を撮ってきた。今のこの眼で、ロンドンの被写体や日本の若者を撮り、アーティストを撮り、人を撮り、風景を撮ってきた。今その二つのファインダーでジェダを撮っている。感無量。涙が出そうになった。ジェダさんも、ハービーさんのポートレートを自分のカメラで撮った。優しい笑顔は変わらない。「本当に有難う御座いました。」頭を下げると、「これからもよろしくお願いします。」と、会釈された。外にお帰りになられるまで背中を見て、胸がいっぱいで立ち尽くした。「表彰式は出ろよ?」トミスケが笑って言った。神に触れた日。
Nov 7, 2003
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・・・えぇ~。何ヶ月ほったらかしてんだよっこんにゃろぅっごめんなさい・・・ダメ管理人で・・・。いない間、いろっんなことがありましたよーっ。思い出せるだけ、いっきに書きます!!+打ち上げ+文化祭も無事終わり、元気の有り余ってる奴だけで集まって打ち上げしました。つっても、たかが高校生の打ち上げなので、ボーリング。(笑)が、しかし。ジェダ、17年目にして初ボーリング・・・。どっ素人なのにノリで行ってしまいました。先輩は、悪魔のほっしー先輩と利家先輩のみ。二年もけっこういて、ほとんど一年というメンバー。ジェダさんの初投球に皆が注目する。「とうっ!」みようみまねで投げた!球はバウンドし、約1m地点でガーターに。「ぎやははははっっなんでバウンドすんだよっっ!!」爆笑の嵐。特にほっしー先輩は涙を流して笑い、利家先輩は床を叩いて喜ぶ。うぅ・・泣きたいっ。後輩も見てるのにっ・・・。隣のレーンには、ほっしー先輩。「下手くそ。」ふふんっと笑って先輩が投げた。「はっやーいっ!!」綺麗にストライク。利家先輩も負けじとすばらしい投球。いつの間にか、二人のバトルになっていた。もうやりたくない。しかし順番は回ってくる・・・。「先輩、まずはゆっくりでいいから、あそこまで届くようにしましょう!」後輩のケンシンが優しい指導をしてくれる。「はいっ。せーのっ。」ゆっくり深呼吸をしながら投げてみた。「おおぉっ!!倒れたぁっ!!」ピンが三本倒れた。「先輩その調子です!!」やった。だんだんコツを掴んできた。すごくスピードは遅いけど、頑張って倒す。最後の回だ。最後ってスペア出すと、3回投げられるんですねー。頑張って1回目。五本倒れた。二回目。なんとスペア!!みんなの歓声と拍手喝采!「先輩最後!!」「頑張ってね!」「無理無理。下手っぴだもん。あいつ。」色んな声を聞きながら、最後の投球。ゴロゴロゴロゴロ・・・ゴテっ、パタンパタンパタン。というかんじで、なんとストライク!!またもや爆笑の嵐。スコアを見ると、ベテラントミスケと三本差だった。「おい、見ろよ!速度9kmのストライク!!(爆笑)」「やったね、先輩!!」いやーっびっくりびっくりっっ。その後、みんなでラーメン食べました☆+プール+恐怖の水深4m水泳授業が始まりました・・・。二学期なのに・・・寒いのに・・・。最初の授業。50mを泳げ、と先生に言われ、プールに入って泳ぐ。ゆーっくり泳いで、クロールしたり背泳ぎしたり、平泳ぎしたり・・・。のんびり泳ぐ。気持ちいいわー。温水は。おかしい。横のコースにいた子たちはとっくにいなく、次からくるはずの友達も誰一人として来ていない。50m泳ぎきり、頭を出すと友達がいた。そこにいる全員の視線を感じた。あれ!?「お前・・・」友達が何かを言おうとした瞬間。「お前ぇぇっっ!!」水泳担当の体育教師の怒声。その声と共に、ジェダさんの次に並んでいた子達は一斉にスタート。「級を決める大切な一本目だって言っただろ!!クロールで泳げって言ったのに、なんだあの自由形は!!」まったく聞いていなかった。呆然としているジェダさんの横で、級を決める先生が言った。「8組37番、3級~」トップの級だ。体育のたびに、「自由形」というあだ名で頑張っているジェダさんです。+入賞+県内の私立の高校を集めて行われるイベントに、毎年うちの写真部は作品を出しています。このイベント。写真だけではなく、華道、書道、演劇、美術、軽音、ダンス、吹奏楽などなど。とてもたくさんの催しをします。ちゃんと賞を決めるのですが、今回、ジェダさんの作品が、県内、二番目の賞に入賞しました!いやーっ嬉しいですねー。表彰受けてきました☆これからも頑張りたいと、改めて思いました。
Nov 5, 2003
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