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塩野七生著『ローマ人の物語』を文庫化を待ちつつ読んでいる。読み始めたのが去年の春、まだ雪が残っていた気がするし、大学の生協でよく買っていたし(というのも、文庫で20巻以上出てる)。 今年、やっと新シリーズ(24巻~)が文庫で出たもんで、半年ぶりに読み進めました。で、覚えちゃいねー!!トライアヌス帝からなんだけど、その前の時代を完璧に忘れている。つーか、思い返せば、23巻中、正確に記憶に残っている記述は数ページ分も有るのだろうか? あんなに楽しんで読んでいたのに…何かと納得しながら読んでいたのに…記憶って残酷ね。『ハンニバル戦記』と『ユリウス・カエサル』のシリーズが一番記憶に残っている。やっぱり、劇的な時代だからかな。 読んでいるその時、楽しければいいのかも知れないけれど、記憶に残っていないのは、少し寂しい。忘れるのは、やっぱり寂しい。 高校生の頃、図書館で誰も借り出していない本を読むのが趣味で、ユングやフロムを読んだりしていた。あと孫文とか。ユングを選んだ事に関しては、遠藤周作の影響も大きいんだけど。 まぁ、正直な話、分かっていなかったと思う。辛うじて、分かったつもりになっていた程度(勘違い)。 で、去年、フロムを読み返してみたら、相変わらず難しかった。しかも、悲しいほどに内容を忘れていた。けど、昔より、分かったつもりになれた。年の功ってあるもんかな。 面白い本は幾つもあって、見過ごしている本が圧倒的に多いだろうけれど、忘れられない本というものがありますよ。24年も生きていると。 人間と同じだなと思う。学校のクラスに、学年に、沢山人が居て、話したり、深く関わったり、すれ違うだけだったり。で、理由はさまざま有るけれど、特別な人ができてくる。 個人的には『沈黙』、『深い河』、『悲しみの歌』、この3冊は忘れられない。面白い本や、お勧めしたい本なら他にいくらでもあるんだけど、この3冊は特別。 誰かに勧めたいとか、感想を共有したいという感覚とは違う本。読み返すたびに、同じ感覚と、違う気持ちを見つけられる本。 そして、この3冊についても、分かっているつもりで、読みきれていない。作家の価値観や与えられたシーンに、より納得できるようになって行くっていうのが目標かもね。 人間関係も、同じなのか。いつも思ってしまう事がある、誰かといるその時を、楽しんでいる時でさえ思ってしまう。この時を思い出すことがあるのか、そして、いつまで大事に覚えていたいと思っていられるのか。そう考えると、寂しくなる。 悲しい事に、忘れてしまいたいと思ってしまうことや、どうでもよくなってしまうことがあまりに多いから。 本と同じように、いつまでも向き合える人が居て、納得できる関係になって行くっていうのが目標なのか。そうやって考えると、自分が大事にしたい物事や人が見えてくる。それは、普段とは違うモノである気もする。 以上、頭の中を整理するための独り言。青臭い臭い。お仕事のために、文法やらのシステマチックな事ばかり書いていると、漠然とした事を、誰に向けるでもなく考えたくなる。
2006.11.13
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