君へのメッセージ

君へのメッセージ

2012.08.21
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お別れしてから、もうあれから7年がたつ。祐二がセンターに入院した時、私が初めて会話を交わした患者さんのお母さんだ。いつも前向きで暗さを見せない生き方は、ともすると先の見えない息子を思い、暗くなりがちな私を上向きにしてくれた方だった。生まれは東京と横浜と違っていたが、年も同じ、戦時中の疎開したところが近いということもあって、ともに交通事故にあった息子を看護する母として親しく話のできた人であった。

『あなたから頂いた巾着袋を持って散歩していたら、急に電話をしたくなったのよ』という。
遷延性意識障害の息子さんを家に連れて帰ってから7年になるという。そのうえ、近くに住む97歳になるお母様を何かと面倒を見ているとのこと。
「息子は多くの人に可愛がられているので見ている私もうれしいんですよ』とおっしゃる。
おもいかえすと、あの当時から息子さんは、いい笑顔を見せていたことを記憶している。

「あの子を見ていることで私は生きていられるような気がする。生きている張り合いってこと」その言葉に私はどうだろうとその言葉をかみしめている。

祐二の笑顔もいい。つめを腕や手に爪を立てる悪い癖さえなかったらもっと看護師さんたちから可愛がられるのに、と思う。





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最終更新日  2012.08.21 19:20:20
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