透明な瓶に手紙をつめてインターネットの海へ            by雪虫の伝説

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2007年09月27日
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あやしき車にて、「かくなむ」と言はせたれば、女いと びなきここちすれど
「「なし」ときこゆべきにあらず。昼も御返りきこえさせつれば、
ありながらはさながら帰したてまつらむも情なし。
ものばかりきこえさせつれば」と思ひて、
西のつま戸に円座さし出でて入れたてまつる。




女いとびなきここちすれど ・・・

びなきここち は 和泉式部 の心の動きをよく表していると思います。


びなし ・・は「 便なし。びんなし 」の「ん」が無表記になった言い方で
「都合が悪い」ぐらいの意味です。

(1)都合が悪い。ぐあい悪い。
(2)不都合だ。よろしくない。
(3)ぐあいが悪くて困る。 ・・・・辞書にはこんな感じではないでしょうか。





夫のある女性のもとに、あるいは他の恋人の滞在中に
男性が訪れる場面で使われるのです。
心情的に物理的に・・ちょっとまずい状態です。



和泉式部 は思っています。

帥宮さまは足繁く通ってくださってはいるけれども

まだそんなお話をするような段階のおつきあいでもないのですもの。
ぐあい悪くて・・・どうしましょう。

この場面では昼間にも一度訪問している帥宮を断っています。
それにまだ時刻もそうとう早いのです。

心の準備もまだ出来ていないワ「便なし」だワ。と思ったわけです。




びなきここち ・・その一言でこんなに長くなってしまいました。

平安期・・・男女の恋愛には結構時間がかかったのです。









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最終更新日  2007年09月28日 01時04分13秒
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