鮮烈な印象を残すのが、表題作の「あなたが正しくいられたとき」。
「窪田くんは、正しい人だよね」「物語に出てくるヒーローみたい」と黒川に言われる窪田の「正しさ」とは何なのでしょうか。
現代社会の不安を巧みに掬い取った「立体パズル」もまた、忘れがたい一編です。
主人公の幼稚園児の息子と同い年の子どもが、「子どもは静かにするもんだろうが」と主張する犯人に殺されるという事件が起こります。
犯人はかつて神童と呼ばれたエリートでした。その犯人が、主人公が住む街をうろついているらしいという噂が流れます。子どもの安全を守りたいという親としての「正しさ」が行きついた先とは……。
6つの物語でできている短編集です。
最初の表題「あなたが正しくいられたとき」でガツンとやられます。
「立体パズル」と「待てば無料」も世界にぐっと引きずり込まれました。
★★★

歪んだ匣 永井するみ著 2026年09月26日
夜の恩寵 三浦しをん著 2026年09月17日
特選ナースステーション 島津郷子著 2026年09月09日
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