ゆんたま Spiritual Life

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2009.06.10
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カテゴリ: 雑感


初めから期待しすぎるとガッカリすることが多いので、それほど期待しないつもりでは行ったのだけど、それにしても今一の映画だった。


舞台であるバチカンの町や教会はすばらしかったし、俳優もみんな悪くない。
2時間半程の時間に原作の内容を全部詰め込むからだろう、テンポが速くてストーリーについていくのがやっとという感じだが、終盤に至るまでのいろんな謎解きは、ご都合主義的な感じがしないでもないけどなかなか面白かった。
キリスト教の知識があれば、もっといろんなことがわかって面白いかもしれない。


ところがあのラストがいけない。
それまでゴージャスな舞台に息も継がせぬほどの謎解きを繰り出しておきながら、あんなお粗末な結末はないんじゃないの。
大風呂敷広げるだけ広げておきながら、大山鳴動ネズミ一匹という感じ。
はぁ、そう来るか~、えっ、それで終わり?と気抜けしてしまうようなラストだった。



GWにはクリント・イーストウッドの「グラン・トリノ」を観たんだけど、こっちの方がよっぽど良かった。
一緒に観ていた観客の一人が帰り際に、「やっぱりこの映画もイーストウッドが一番かっこよく見えるように作ってある」って言ってたけど、それだけの映画とは思えなかった。


黄色人種に対して根深い偏見を持つ、やたら口の悪い頑固な老人(イーストウッド)が、隣に引っ越してきたモン族の少年タオの家族と次第に交流を持つようになる経緯も自然だし、アメリカに厳然とある人種差別や、朝鮮戦争で心に深い傷を受けた老人の苦悩もよく描かれていた。


同じモン族でありながらチンピラグループを作っている従兄に、タオは悪の道にひきずりこまれそうになっている。そんなタオと従兄達にレイプされたタオの姉を守るために、老人はある決断をする。
確かにイーストウッドがかっこよく見えるラストだけど、あの状況ではそれが問題を解決する一番自然な形だと思った。
年をとったイーストウッドの醸し出す迫力が、いかにも戦争で修羅場をくぐり抜けてきた老人の言動らしく、演技に説得力を与えている。


うん、なんだかね、良かったのよ、この作品。
ちょっと地味だけど、しみじみと。
最後にイーストウッド自らがかすれ声で歌う主題歌の一節と、その後に続く歌がまたいい。
私は知らなかったけど、「グラン・トリノ」というのはフォードで作られた名車らしい。この車を従兄に命じられてタオが盗もうとしたことがきっかけで2人の関係は始まる。
そして歌の中で何度も繰り返される「グラン・トリノ」という甘く切ない音の響きが、老人の生き方と死に方を観客にいつまでも回想させるように余韻を残す。
この映画、イーストウッド最後の出演作だとは後で知った。本当に俳優としての集大成と言って良い佳作だろうと思う。
もしまだご覧になっていない方には、「天使と悪魔」よりも「グラン・トリノ」を是非オススメしたい。


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Last updated  2009.06.11 01:44:57 コメントを書く


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ゆんたまゆん @ Re[1]:最後だとわかっていたなら(03/21) コートニー2009さん >この方たちの…
コートニー2009 @ Re:最後だとわかっていたなら(03/21) この方たちの本が以前、ありませんでした…
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