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前にも書いたが、トランプあそびの「神経衰弱(しんけいすいじゃく)」で、小学校低学年前後の年ごろの、幼いこども達の抜群の強さに驚く事がよくある。 何故そうなるのか、あまりハッキリしなかったが、今読み進めている本で、その理由の一端を教えられた。その本は「脳と心の地形図」(リタ・カーター/藤井留美-訳、養老孟司-監修:原書房/1999)と言う本だ。 その本には、「写真さながらに鮮明に記憶する能力は、小さな子どもなら当たり前のことだが、大きくなって大脳部分の接続が間引きされていくと、そういう記憶は無くなる。」とある。 この前半部分、こども達は神経衰弱ゲームに於いて、カードを写真で撮った様に記憶していると言う事だ。その写真と照合すれば、前に表向けたカードがどこにあったか、直ぐにわかるのだ。 なるほど、赤ちゃんや幼児に、こうした能力がないと、自分を育ててくれる親の顔を忘れる様では、生き延びていく事でいろいろと不都合な事に遭遇するだろう。 ともかく、幼い子どもには私達おとなに無い素晴らしい能力があるのだ。そして、先ほどの引用の後半部に書いてある様に、そうした能力が成長とともに無くなっていくのだ。 それは、新しい脳の働き・能力を育む上では、致し方がないのだ。だから、おとなは幼い子どもと違った方法で、神経衰弱ゲームでのカードの記憶の仕方をするのだ。 例えば、「エースのカードは、右から3枚目で手前から2枚目」というように、もっぱら位置情報や言語的記憶などを総合して記憶する様になる。 こうした記憶は、ある意味では優れているが、「右から2枚目手前から3枚目」などの混乱が起きる可能性も持っている。だから、かなり頑張らないと、幼いこどもに負けるのだ。「こどものあそび(遊び方)」は、次のページでいろいろ紹介しています。あそびセレクト-------私的ウィルス情報------W32.Netsky 本日15通 通算181通(今月)W32.Mytob 本日0通 通算18通(今月)W32.Mota 本日0通 通算6通(今月)W32.Klez 本日0通 通算1通(今月)W32.Lovgate 本日0通 通算1通(今月)(送られてきたウィルスメールは今月合計207通)ちなみに、アンチウィルスソフトは、このシリーズを使っています。
2005.03.18
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年齢や運動能力が違っても、比較的に対等にあそべるチーム対戦型「集団あそび」が、「駆逐本艦(くちくほんかん)」だ。地域によっては「水雷艦長(すいらいかんちょう)」とも呼ばれている。一つのチームに本艦が一人、その他は駆逐艦と魚雷艇に分かれる。本艦は駆逐艦に勝ち、駆逐艦は魚雷艇に勝ち、魚雷艇は本艦に勝つ、本艦が負ければそのチームの負けとなるあそびだ。 ともかく、異年齢であそべるので、下は小学校の低学年から上は中学生までであそんだ。学校でも地域でもあそんだが、中学生がメンバーに入るときは、当然地域の空き地が「駆逐本艦」のあそび場となった。また、地域では空き地の周りに、家や路地などが適度にあるので、敵から身を隠せるので、よりあそびが面白くなった。 「駆逐本艦」のような、地域内で走り回れるあそびができるのも、当時(1950年代)の路地には全くと言っていいほど、車が進入してこなかったからだ。「駆逐本艦」をはじめとして、「缶けり」「探偵ごっこ(ドロケイ)」などのあそびは、地域の入り組んだ路地があったからこそ、ドキドキ・ワクワクさせてくれるあそびとなったのだ。 そんな外あそびをよくやった場所は、自宅から歩いて数分のところの、貸し本屋の横手にある、車数台分のスペースの小さな空き地だった。直近くに駄菓子屋さんもあり、こどもたちがあそぶには、最適の条件がそろっていた。今では、空き地には小さなマンションが建ち、貸し本屋さんは無くなり、駄菓子屋さんも駐車場に変わってしまった。「こどものあそび(遊び方)」は、次のページでいろいろ紹介しています。あそびセレクト↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
2010.10.31
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お好み焼きのルーツとも言われる「一銭洋食」、私が育った西淀川区のある商店街の店では、「ペコタン焼き」として売られていた。当時(1950~1960年代)、一枚5円、今の値段に換算すれば50円くらいに当たるだろうか、そんな破格の安さで売られていた。 だから、こども達のお小遣い(私で言えば1日10円)で買えたので、人気のあった食べ物だった。当時はすでにお好み焼き屋さんも街中に何軒もあったが、そこへ親に連れられて行く程度で、日頃は「ペコタン焼き」で満足した。 「お好み焼き」がハレ(ハレとケの)の食べ物なら、「ペコタン焼き」はケの食べ物だ。今、街中からたこ焼き屋さん、少なくともこども達がお小遣いを持って気軽に行けるたこ焼き屋さんが極端に少なくなってきている。その事とあわせて考えると、こども達にとってケの食べ物も姿を潜めつつあるのだろうか。 「こどものあそび(遊び方)」は、次のページでいろいろ紹介しています。あそびセレクト-------私的ウィルス情報------W32.Netsky 本日0通 通算0通(今月)W32.Mytob 本日0通 通算0通(今月)W32.Klez 本日0通 通算0通(今月)W32.Sobig 本日0通 通算23通(今月)(送られてきたウィルスメールは今月合計23通)ちなみに、アンチウィルスソフトは、このシリーズを使っています。
2006.08.04
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【ぎんがみを手はたたみつつ霜の夜をぎんがみのこゑ小さくなり 銀色の紙を使って折り紙をしているときの歌でしょうか。銀紙を畳んでゆくにしたがって、折り目をつけたときの紙の音が小さくなってゆく。それを「ぎんがみのこゑ小さくなりぬ」と表現したのでしょう。】(【】内は記事から一部引用、Google ニュース/日本経済新聞:2010年12月4日) 記事は、日本経済新聞の「短歌一口講座」からの引用(短歌は小島ゆかり作)だが、銀紙と言えば、タバコの紙箱に入っている銀紙を、私は思いうかべる。今の柔らかい包装のタバコに入っているような、薄紙で裏打ちされた銀紙ではなく、アルミホイルを少し薄くしたような銀紙だ。だから、当たり前のことだが、銀紙は「紙」の字が使われているが紙ではないのだ。 その銀紙を使った銀紙細工が、おとなの間で流行ったことが、私がこどもの頃(1950年代)にあった。折ると言うより、塑像や彫刻に近いもので、優勝カップ・動物・バッグなど、元の形そっくりのミニチュアを作るものだった。当時の、こどもたちもおとなを真似て、作品作りを楽しんだ。 ところで、昔のタバコの紙箱は、中に入っている銀紙だけでなく、箱そのもの使った折り紙や細工物が沢山あった。細工物では、土瓶敷きが有名で、外箱を切ったものを何十枚と丸く組み合わせてつくった。私が、よくあそんだのは、外箱と内箱を組み合わせて、細長い丈夫な箱状の入れ物を作るものだった。(図参照)同じ組み合わせで、メンコやハンドバックなども作ることが出来た。 なお、キャラメルの箱でも同じものが作れる。作り方はこちらへ!ぜひ、次の世代に受け継いでいただきたいあそびの一つでもある。空箱以外に道具も糊も必要とせず、いろんな空箱に応用できるあそびだ。「こどものあそび(遊び方)」は、次のページでいろいろ紹介しています。あそびセレクト↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
2010.12.05
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普段の生活の中でも使われる(使われていた)、といっても関西ローカルと思われる言葉だが、あそびの中では極普通に使われていた言葉のひとつが「かんちこちん」だ。「簡単」という意味だが、どちらかと言えば相手などに半ばふざけながら自慢げにいう言葉だ。 しかし、もし「かんちこちん」な事に失敗してしまうと、反対に相手から「なんや!こんな、かんちこちんなん、でけへんのん(なんだ、このな簡単な事できないの)」と反撃される言葉ともなる。さて、この「かんちこちん」は、今の大阪のこども達には「かんちこちん」に通じる言葉であり続けているのだろうか。「こどものあそび(遊び方)」は、次のページでいろいろ紹介しています。あそびセレクト-------私的ウィルス情報------W32.Netsky 本日0回 通算6回(今月)Wscript.KakWorm 本日0回 通算1回(今月)VBS.Freelink.B 本日1回 通算1回(今月)W32.Sobig 本日0回 通算107回(今月)(検知したウィルスは今月合計115回)ちなみに、アンチウィルスソフトは、このシリーズを使っています。
2006.09.23
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そう言われれば、思い当たるネットニュース記事が配信されていた。【ところで、最近はめっきり鉄棒を見かけなくなりました。前に住んでいたマンションの前に児童公園があって、うちの娘はブランコや鉄棒で遊んでいました。「サル年だから、鉄棒が上手だね」といったら、「わたしはリス年生まれだもん」と反論されました。その「あかしあ公園」も新しくなって、鉄棒が姿を消していました。(中略)ネットで「鉄棒サイコー運動」というのを見つけました。そこのHPによると、1977年以降、小学校学習指導要綱から「鉄棒」という文字がぐんと少なくなり、以来、じわじわと鉄棒運動が授業から外されていった、とありました。 子供たちが鉄棒をやらなくなったので、公園からも姿を消しつつあるということでしょうか。】(【】内は記事から一部引用、Google ニュース/北海道新聞:2009年11月15日) 私の家の近所の公園(沢ノ町公園)は、移転改築されたばかりの新しい公園だが、鉄棒は2組も設置されているが、確かに区内の公園をざっと見たところ、純粋の鉄棒遊具が公園から姿を消しつつある印象は否めない。記事によると、「小学校学習指導要綱から「鉄棒」という文字がぐんと少なくなり、以来、じわじわと鉄棒運動が授業から外されていった」とあるが、現在の指導要領を見ると、第3学年以上の「器械運動」の項目には「鉄棒運動」が明記されている。 だから、実際に「鉄棒運動が授業から外されて」いるかどうかは断定できない。一方で、テレビ番組などでは、「逆上がり」特訓などのシーンもよく見られるので、今のこどもたちが鉄棒を苦手にしている事は確かだ。そこで、「公園から鉄棒が消えていく」事を題材にして、鉄棒についてあそびに焦点をあてながら、思いつくままの私見を綴っていくこととする。 こどもたちが鉄棒であそぶのは、小学校の指導要領にもあるように、概ね小学校の中学年(3・4年生)以上の歳ごろ以降が、最も盛んだ。それは、鉄棒運動にふさわしい、身体・体力・技術などが整うのが、この歳ごろでもあるからだ。 私のこどもの頃(1950年代)の記憶を探ってみても、鉄棒にさわり始めたのは就学前だったが、本格的に鉄棒あそびをしたのは、この歳ごろだった。そして、学校の授業での鉄棒の記憶はほとんど無いのに、鉄棒であそんだ記憶は、今尚、鮮明によみがえる。それだけ、たくさん鉄棒であそんだからだと言える。 この事から、今の公園から鉄棒が姿を消し始めているひとつの理由が想起される。それは、単純な理由、今のこどもたちが、鉄棒であそぶ事が少なくなったからに他ならない。小学校の授業では鉄棒をやるが、あそびでは鉄棒はほとんどやらなくなったのだ。鉄棒は、あそびではなく授業(スポーツ)になってしまったのだ。(続く)「こどものあそび(遊び方)」は、次のページでいろいろ紹介しています。あそびセレクト↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
2009.11.23
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こどもたちは、何故か音が出るものが好きだ。「かんしゃく玉」や「2B弾」などのように、火薬を使って音を出すのではなく、簡単な仕組みで音を出す駄玩具がある。 そんな駄玩具に、「カチカチ」というものがあった。文字通り「カチカチ」と音がするものだ。仕組みは簡単で、ブリキ製のセミや人形などの形をしたものに、鋼鉄製の板バネを2・3cmくらいに切ったものが、取り付けられていおり、その板バネを指で押すと凹み、「カチ!」と音がするのだ。指を緩めると、板バネは元に戻り、これを繰り返すことで、「カチカチ」と連続して音が出せる。 いたずら好きの子は、他の子の耳の傍で音を鳴らしたり、手のひらの中に隠し持って、指パッチンをするまねをして、音を鳴らしたりした。おとなから見れば、何で?と疑問を持つが、こんな他愛もないあそびをするのも、こどもたちなのだ。 なお、石油などの一斗缶などのブリキ製の蓋を使って、もっと大きな音を出してあそぶこともあったが、一斗缶の蓋は、そうは簡単には手に入らない。駄菓子屋さんで簡単に手に入る「カチカチ」にしろ、一斗缶の蓋にしろ、音だけを楽しむものは、一時的なあそびに終わるのは当然だ。「こどものあそび(遊び方)」は、次のページでいろいろ紹介しています。あそびセレクト遊邑舎あそび館FC2ブログランキングにも登録しています。↓よろしければ、ご支援のクリックを↓多忙のため、コメントへ返信できない場合がありますので、ご了承の程よろしくお願いいたします。
2014.09.29
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【福井市内の公園で遊んでいた小学二年男児(8つ)が箱ブランコと地面に頭を挟まれ、右目を失明したのは市が安全管理を怠ったためとして、同市内の男児と母親が市に六千六百万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が二十八日、福井地裁であった。小原卓雄裁判長は「市は危険性を認識できたのに、撤去などの措置を講じなかった」などとして市に三千八百万円の支払いを命じた。 判決理由で小原裁判長は「箱ブランコは鉄製底部と地面との間が六・五センチしかなく、体が挟まれる危険は十分あった」と判断。市側の「背もたれを押すという本来の使用法でない遊び方をしたことが事故の原因」との主張は「児童はさまざまな遊び方を創意工夫する。通常の用法を超えた遊び方をすることは容易に予測できた」と退けた。】(【】内は記事から一部引用、Google ニュース/福井新聞:2012年2月28日) 記事は、10年前の記事を掲載している「福井のニュース 10年前のきょう」からの引用だが、その記事にある「箱ブランコ」、すなわち一般的には「箱型ブランコ」と言う遊具(下図参照)が、意外と撤去されずに残っているのではないかと心配される。 私の住んでいる大阪市の住吉区にも、記事の事故が起きて一年後の、上記の判決があった時点でも残っていた。その後、別の種類の遊具事故後に行われた大阪市の点検時に、やっと撤去された。 本来なら、国や自治体の責任で、問題のある危険遊具は撤去しなければならないが、集合住宅の公園や、住民団体が運営・管理する公園など、自治体が管理していない公園の遊具は、未撤去のものが少なくない。 こどもたちを痛ましい事故に巻き込まないためには、「箱型ブランコ」のような危険遊具を発見し、自治体に撤去させる必要がある。ぜひ、身近の公園に危険遊具がないかどうか、見回っていただきたい。「こどものあそび(遊び方)」は、次のページでいろいろ紹介しています。あそびセレクトFC2ブログランキングにも登録しています。↓よろしければ、ご支援のクリックを↓
2012.02.28
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こどもたちの火を使うあそびで、最もポピュラーなものは花火だろう。そんな、花火の特殊なものに、音を楽しむ幾つかのあそび花火がある。そんなひとつに、大阪では「投げ弾(なげだま/なげだん)」と呼んでいた「かんしゃく玉」がある。 「投げ弾」は、赤・青・黄などの原色の紙に包まれた、豆粒ほどの小さなもので、硬い地面に投げつけると「パン」と大きな音がする。小学校低学年でも、爆竹などに比べて、安全にあそべる音を楽しむ花火だった。高学年から中学生以上になると、ゴムパチンコで飛ばして、壁などに当てて楽しんだりもした。 今、こうした音が出る花火を楽しんでいるこどもたちを、ほとんど見かけなくなった。夏の夜の公園などで見かける(遠くで音を聞く)ことはあっても、それはこどもと言うより若者たちだ。「投げ弾」であそびなくなったからかも知れないが、近所では売っている店も無くなった。昔は、もちろん駄菓子屋さんで買った。 こどもたちが「パン!パン!」と音を鳴らしても、寛容なおとなたちばかりだったからか、銃器による発砲事件がほとんど無かったからか、ともかく、派手な音のする玩具火薬であそべた時代に、こどものころを過ごせた幸せを感じる、懐かしい思い出の一つだ。「こどものあそび(遊び方)」は、次のページでいろいろ紹介しています。あそびセレクト↓の評価ボタンを押してランキングをチェック! FC2ブログランキングにも登録しています。↓よろしければ、ご支援のクリックを↓
2011.02.10
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「ペコタン焼き」からきたわけではないが、「ペコタンポコタン」と言うあそびがあった。「ペコタン焼き」も「ペコタンポコタン」のどちらも、焼く時やあそぶ時に聞こえてきそうな「音」から名付けられたものだろう。 この「ペコタンポコタン」は、柱などに寄り添うように目隠しをした鬼の子の背中に「ペコタンポコタン誰打った?」と指で触った子を鬼が言い当てるあそびだ。「はじめの第一歩(だるまさんがころんだ)」と同じ部類のあそびと言える。 その「ペコタンポコタン」という語感からして、それが良く似合う幼いこども達がよくあそんでいた。また、どちらが先かどうかは分からないが、不二家の「ペコちゃんポコちゃん」と似ていて面白い。 「こどものあそび(遊び方)」は、次のページでいろいろ紹介しています。あそびセレクト-------私的ウィルス情報------W32.Netsky 本日0通 通算0通(今月)W32.Mytob 本日0通 通算0通(今月)W32.Klez 本日0通 通算0通(今月)W32.Sobig 本日0通 通算23通(今月)(送られてきたウィルスメールは今月合計23通)ちなみに、アンチウィルスソフトは、このシリーズを使っています。
2006.08.05
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これまで二つの絶滅危惧あそびを紹介してきたが、それらはその起源が少なくとも江戸時代に遡るものだったが、それよりも新しい起源のあそびで、今はほとんど見かけなくなったあそびに、ここでは仮に「ドッジボールピンポン」と名付ける(私は単に「ピンポン」と呼んでいた。)あそびがある。 それは、仮の名前「ドッジボールピンポン」そのままの、ドッジボールを使ってピンポンあそびをするものだ。もちろん、ドッジボールでなくても、バレーボールなどの大きめのボールなら何でもいいし、小さなゴムボールでもあそべなくはない。あそび方は、ピンポン(卓球)と同じで、相手コートに打ち返すやり方だが、ネットは無く数m四方の四角が二つつながったコートだけでいい。だから、ボールさえあれば簡単にできる。 同様のあそびに、四角を四つ合わせて田の字型のコートの中央に、「どつぼ」と言うペナルティゾーンを設けたり、「町人・武士・大名・天下」など出世・昇進していくあそびで、「どつぼ」「天下町人」などと呼ばれるあそび方もあった。おそらく、同様のあそびは地域や地方により様々な形式・呼び方で、全国各地で楽しまれていた。 そんなあそびも、この30年あまりで、ほぼ見かけなくなってしまった。道具も場所も、その確保は昔と変わらず簡単であるにも拘わらず、そうなってしまったのは、違った理由があるからだ。それは、そうしたあそびを地域で広め伝えて(伝承して)きた、こどもたちの集団が変質してきたからと思われる。 あそびの伝承には、異年齢の集団、それも学校などでおとなが意図的につくる集団ではなく、自然発生的で自立的なこども集団だ。こどもたちがあそぶために、年下のあそびを知らない子に、あそびを自主的に教えるような集団だ。言い換えれば、あそびを仲立ちとした異年齢自治集団とでも定義できる集団だ。 この集団が成立するには、放課後など毎日の生活の中で、年齢や学年が違っても、ほぼ全てのこどもたちが共有できる同一時間帯があること必須条件となっている。しかし、今では、平日の授業時間が増えたことによる放課後時間そのものの短縮、塾や習い事の量的増大に伴う放課後の時間の細分化・個別化により、その共有時間が極度に減少したことで、異年齢自治集団が生まれ育つ基盤が無くなってしまった。 「ドッチボールピンポン」をはじめとして、これまで地域地域に伝承され続けてきたあそびの多くは、地域内の異年齢のこどもたちの共有時間の極度の減少により、「釘刺し」「ビー玉あそび」などのように、絶滅が危惧されるあそびとなっている。私としては非常に残念ではあるが、それが現実なのだ。「こどものあそび(遊び方)」は、次のページでいろいろ紹介しています。あそびセレクト遊邑舎あそび館FC2ブログランキングにも登録しています。↓よろしければ、ご支援のクリックを↓多忙のため、コメントへ返信できない場合がありますので、ご了承の程よろしくお願いいたします。
2013.05.24
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こどものあそびには、罰的要素意外に痛い思いをするあそびもある。その典型的なものとして馬跳びあそびのひとつ「どうま」がある。以前にも簡単に書いたが、少し詳しく書いていく。 このあそびは、痛みもさることながらある程度の運動能力が必要で、あそびの性格上小学校3年以上で同学年でやるのが望ましい。また、ある事情で女の子には向いていない。それらの事は、これからの具体例でわかっていただけると思う。 ひと組数人の目安(最低2人ずつ)で「グッとパ(グッパ)」などで二組に分かれ、負けた方の一人が壁や柱などに背をもたらせながら少し股を開いて立つ。確かこの役を「えんとつ」と言った様に記憶しているが、間違いかも知れない。 つぎの一人は馬になりながら立っている子の股の間に頭を突っ込む、そのつぎの子はその股に頭を突っ込み馬になる。これを人数分だけ長々とつながるのだ。おそらく女の子には無理で不向きなあそびだ。 馬になる子はまだしも、立っている子は男の大事な部分にまともに頭が当たる場合が多い。あそびの進行中はさらにその衝撃が強く、かなり気をつけてやらないと、男性しか味わえない最高級の痛みを受けることにもなりかねない。 こうした連なった馬に、相手の組が親から順に飛び乗っていくのだが、この「どうま」のルールとして馬がつぶれたりつなぎ目が切れると負けとなる。だから、遠くから走ってきて思い切り飛び上がってから「ドスン」と馬に乗る場合が多くなる。 同学年といえども、体重の重い子もいる。昔の子は体重が重くても比較的に敏捷だったので、そんな子が力一杯「ドスン」と上に乗られた時の痛さは尋常ではなかった。よく背中が耐えられたものだと今でも思う。 ともあれ、そうして全員が馬の上に乗っても、馬が崩れなかったら、つぎに、親がジャンケンのひとつを出して「なんちゃん?」と質問をする。もちろん、こうしている間も上に乗っている子は、身体を勢いよく揺らして何とか馬の崩そうとする。 それでもなんとかこらえて、馬の先頭の子(立っている子ではない。)がそれが何かを言い当てるまで、上の組は「なんちゃん?」と質問を何回も繰り返す。 こうして、馬側がジャンケンの種類を言い当てれば、攻守交代となる。もし、途中で馬が崩れたら馬側の負けとなり、攻撃側は再度挑戦できる。だからこそ、攻撃側は必死になって馬を崩そうとするのだ。 ざっとこんな様子だが、馬を崩すには馬と馬のつなぎ目、丁度首のところが弱点で、みんなはそこを集中的に攻撃する。よほど、首のあたりが強くないと、そこへ上から「ドスン」と身体が落ちてくるので、その意味では危ないあそびだ。 だから、あまり年齢が離れると危険であるし、それまでにあそびこんで身体的能力がそれなりについていないとダメで、昔でも少なくとも小学3年生以上になってやり始めたものだ。 なお、勝負の進行中に「ブッ!」と大きな音がした時は、ただ一人その音の源の子を除いて、敵味方総勢が笑いの渦に巻き込まれていく。当然、馬は力が抜けて総崩れと、そんなハプニングもある、別の意味でも痛~い?!あそびでもあった。「こどものあそび(遊び方)」は、次のページでいろいろ紹介しています。あそびセレクト-------私的ウィルス情報------W32.Netsky 本日19通 通算589通(今月)W32.Klez 本日0通 通算45通(今月)W32.HLLW.Lovgate 本日0通 通算0通(今月)(送られてきたウィルスメールは今月合計634通)ちなみに、アンチウィルスソフトは、このシリーズを使っています。
2004.07.26
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コマ(独楽)の回し方はいろいろあり、ひもを巻き付けて回す方法、手でひねって回す方法などの他に、コマを棒の先に付けた布切れや革切れなどで、叩(はた)いて回す一群のコマがある。 それらは、「叩き(はたき)ゴマ」「たたきゴマ」「ぶちゴマ」「殴りゴマ」などと呼ばれている。コマが叩いて回るのは不思議に思われる方もあるかも知れない。 特に、普通のヒモ巻きのコマしか見た事のない、こども達には、この種のコマを見た時の驚きは、まるでマジックを見ているような表情に見て取れるように大きなものだ。 もちろん、むやみやたらにコマを叩いても、たまたま偶然に回る事はあっても、何時もそうはいかない。当然、コマが回るように、上手くコントロールして叩く必要がある。 回っていないコマを地面の上に置いて、叩いて回しはじめる方法もあるかも知れないが、はじめのコマの回転は手でやったり、棒の先に付けた布切れをコマに巻き付けて回すのが一般的だ。 そうして、回り始めたコマの側面(円周)に沿ってその側面上を、独楽が回っている方向に、布で勢いをつけるように叩くのが、上手な回し方だ。 文字で書けば、苦労せずに回せそうにも思えるかも知れないが、やってみるとなかなか回らない。手に持った棒のそのまた先にある布きれをコマの側面に、正確かつ適切な力加減で当てるのが難しい。 そして、叩いたコマが遠くへ飛んで行ってしまわないように、コマをできるだけその場で回すのが、ちょっとやそっとではできない至難のワザなのだ。 しかし、昔のこども達は練習を繰り返しはするが、そのワザをいとも簡単にこなし、上手にコマを回すのだ。今のこども達が見れば名人・達人と思うかも知れない、上手に回すこども達が昔は多くいたのだ。 機械回しのコマが増えてきた昨今、この様な「叩きゴマ」だけでなく、普通のヒモ巻のコマでさえ、回すと驚きの表情を見せるこどもが多くなってきたのは、何とも言いようがないほど寂しくなる。(続)「こどものあそび(遊び方)」は、次のページでいろいろ紹介しています。あそびセレクト-------私的ウィルス情報------W32.Netsky 本日4通 通算404通(今月)W32.Mota 本日0通 通算3通(今月)W32.Klez 本日0通 通算1通(今月)W32.Beagle 本日2通 通算6通(今月)Unix.Penguin 本日0通 通算1通(今月)(送られてきたウィルスメールは今月合計415通)ちなみに、アンチウィルスソフトは、このシリーズを使っています。
2005.01.30
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先日もこのブログで取り上げた事と同様の事故がまた起こってしまった。【二十日午後四時ごろ、板野町那東のあすたむらんど徳島で、遊具のエアドーム「ふわふわあすたむ」が突風にあおられ横倒しになって転がり、中にいた児童四人が軽いをした。】(【】内は記事から一部引用、Google ニュース/徳島新聞:2008年3月21日) 先日の事故の教訓が全く生かされなかったのだ。おそらく、過去の例や報道されていない例も含めれば、同様の事故がもっと多く繰り返されていると思われる。遊具管理者の責任も当然のことだが、遊具メーカーも事故が起こった時点で、同種の遊具の販売先に注意喚起することも大切だ。もし、そうした注意喚起があれば、遊具管理者の安全管理意識も高められただろう。 今日掲載された記事から、もう少し詳しい事情をひろってみる。【製造メーカーは、風で飛ばされないように砂袋(重さ21キロ)6個を取り付け、風速6・7メートル以上では使用しないよう求めており、同施設ではふだん、砂袋14個を設置。20日は、雨天で午前中は同遊具の使用を見合わせていたが、午後0時30分から砂袋18個をつけて、使用していた。ただ、同施設には風速計がなく、職員の体感や天気予報などで判断していたという。徳島地方気象台によると、徳島市では当時、風速9・2メートルの強風が観測されていた。】(【】内は記事から一部引用、Google ニュース/読売新聞:2008年3月22日) 記事を見て驚くのは、風速規定があるにも拘らず、「同施設には風速計がなく、職員の体感や天気予報などで判断していた」とある。詳しい事故調査を待つ必要があるが、遊具設置時の設備基準(風速計の義務化など)や遊具運用規定の問題があるように感じられる。また、遊具固定を砂袋などの重しに頼ることが適切な固定手段なのかの吟味も必要だろう。 この種の遊具の事故が繰り返されていることを考えたとき、そういった点も含めて、遊具メーカーは遊具構造や遊具運用の基準を見直す必要があるだろう。監督官庁の国土交通省は、遊具の安全基準を策定中だと聞き及ぶが、当然「ふわふわ遊具」についても、一刻も早く安全基準を設けていただきたい。「こどものあそび(遊び方)」は、次のページでいろいろ紹介しています。あそびセレクト
2008.03.22
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公園の遊具に関するネットニュース記事を見ていて、少し気になった点があったので紹介する。【かけ声は「グーチー」が71人で最多。続いて「グーチ」「グーチッ」など。「ちーぐーえっしょんぴ」「ぐーちーえっしょんぴ」が各1人。難しい。節をつけるように言うの? グーとパーを出す時のかけ声は「グーパー」「グットッパー」「グーとパーで分かれましょ」。チョキとパーは「チーパー」。】(【】内は記事から一部引用、Google ニュース/朝日新聞:2008年1月29日) 記事は、和歌山県での調査だが、大阪育ちの私はグーとパーを出す「グットパー」だった。このジャンケンによる組み(チーム)分けは、考えれば大変素晴らしい方法だ。おそらく、これほど公平・簡単で短時間に組み分けが出来る方法は、多くは無いだろう。 この「組み分けジャンケン」をはじめとして、本やテレビの普及により、あそびの地域色が無くなっていく中で、比較的に地域色が残っているのが「ジャンケン」だ。それでも、大阪とお隣の和歌山でこの違いが未だに残っているのは興味深い。おそらく、あそびなどで「ジャンケン」をする機会が多いからだろう。 この「組み分けジャンケン」には、大きく分けて二通りのやり方がある。一つ目は、二人ずつの組を幾つかつくって、それぞれのペアで「グットパー」をして、全てのペアの結果を総合して決める方法だ。 次に、参加者が全員そろって一斉に「グットパー」をする方法がある。ちなみに、私の知る大阪のこどもたちは、この場合「全グッパー」と掛け声をかけていた。そして、チームの人数がそろって組み分けが決まれば、「決ーまった!」と言っていた。「こどものあそび(遊び方)」は、次のページでいろいろ紹介しています。あそびセレクト
2008.02.13
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