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今回、紹介したいのは、『 ホテル・ルワンダ 』です。
この作品は、1994年に起こったルワンダでの民族対立に起因する
大虐殺の様子を残酷なまでに克明に描き出すと共に、その状況下において、1200人もの人命を救い出した
一人のホテルマンの“戦い”の活躍を描いた作品です。
この作品で描かれている“ルワンダ紛争”では
一説には100万人にも及ぶ大虐殺が行われたとされ
その影響は周囲の国にも多大な影響を及ぼしました。
で、この紛争を引き起こしたそもそも原因である
“フツ”と“ツチ”の民族対立ですが、両者の間には
元々、民俗的な差はほとんどないようですね。
比較的、ツチの方が色白で背が高い、ということらしいのですが…正直、パッと目にはその区別は付きがたいようです。
劇中でも、IDカードを提示させることによって
その区別を付けているシーンが多く見られます。つまり、当事者でも区別は付けがたいほど
外見上はほぼ同一である、ということです。
では、その区別はどうやって決められたのか。
その答えは、 植民地時代の政策
にあるようです。
第一次大戦後にドイツからベルギーの植民地になったルワンダでは、
ベルギーの政策によって、両民族が明確に色分けされ、
少数派のツチが多数派のフツを支配するという構図が作られます。
少数派が多数派を支配するということは、多かれ少なかれ
無理が生じるものですが、そのときに生まれた確執や民族意識が
民族対立の根底に流れているようです。
つまり、この問題の発端の一因は 欧米の占領地政策にある
ということが言えます。
それに対して、欧米各国の取った紛争に対する態度は
事実上の“黙殺”であり、このことがルワンダ紛争を深刻化させた
とも言えるかと思います。
劇中、主人公が“先進国から見捨てられた”と知ったときの心境が
当時、ルワンダ国内にいた多くの罪無き人々の気持ちを
代弁していると思われます。
命を守るための戦いが始まります。
その過程は、まさに薄氷を踏むような、という形容がピッタリ来るようなもので、実にスリリングでした。
そして、最後の最後に訪れる奇跡的な再会…
この作品には、自らの身を呈して愛するものを守ることの
尊さが表れていると思います。
ただ、それ以上に感じたのが、
人が人を憎み殺していくことのおぞましさ
です。
前述のように、対立している両者の間には
ほとんど差がないと言えるわけですが、
ほんの僅かな差異を強調して、自らの優等性を
誇示したいが為に相手方を殺していくさまは、
相手の民族を“丸呑み”していくことで己の中に吸収していく
過程を辿った東アジアの民にとっては
やはり異様な光景だと言えます。
また、家族愛について深く考えさせられる作品でもあります。
届きました 2009.10.23
エヴァの新作を見に行きました 2009.07.13
レッドクリフパートII 2009.05.12 コメント(2)
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