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坂道のアポロン　第9話　「ラヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー」

テーマ：アニメあれこれ(26244)

カテゴリ： ★アニメ・本・映画

1966年初夏、横須賀から九州の高校へ転入した薫。「JAZZ」「友だち」との出会い。薫の高校生活が意外な方向へ変わり始める…!?

第9話　「 ラヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー 」

　　　　　　　　(無効の時は動画上部の白文字タイトルクリックでYouTubeで)

☆友だちの言葉に自分の進むべき道を見つける時、そばで見守ってくれる、かけがえのない存在に気づく時、今回はそんなお話です。

薫が佐世保に来て2度目のクリスマス近づく。千太郎と律子は教会のクリスマス会に。少しずつ距離をおいたほうがいいと考えた薫は丸尾の家でオリンポスのクリスマスパーティーに参加するが、二人のことばかり考えて楽しめない。

「何で、何でそがんこと言うと? 違うとに、これは... もう知らん、薫さんのバカ」

『あれ、また俺、何かしでかした? わからない。難しいな、おんなごごろって』

律子は、もとはと言えば自分が薫をふったからこんなことになったのだから、手袋を編んでいたけど、渡せるはずないと思い、帰り道の商店街のゴミ箱に捨ててしまう。

帰宅する律子を待っていた千太郎は、今まで律子の気持ちに気づかず、無神経なことを言ったりしてすまなかったと詫びる。律子は笑って千太郎の勘違いだと告げる。

「そうたい、うちたち、家族みたいなもんたい。ほんと、やあね」

「 そんならよか。家族同然のお前に、苦しか思いばさせとったら、たまらんと思うてさ 」

淳一は有田が立ち上げる出版社で働くため、東京に戻る決意をし百合香に告げる。

「おそらく君にはもう会えない。ずいぶんまわり道をしてしまったが、もういちど行こうと思えたのは君のおかげだ。感謝してるよ」

「そんな言葉はいらないから、私の前からいなくならないでほしい。でも、あの人がやっと前に進もうとしているのだから、それは言えない」

商店街のゴミ箱で探し物をする律子を見かける。大事なものをうっかり捨ててしまって探しているという。百合香は探し物を手伝ってあみかけの手袋を見つける。

誰とは言わず律子は百合香に話す。一度はふって傷つけてしまった人に渡せるはずのない手袋を編んでいる自分がバカらしくなって捨ててしまった。でもそれではいけないと思った。一度別のことを何も言い出せないまま諦めてしまったことがあるから。でも今まで自分が落ち込んでいる時、支えてくれたのはその人だって気づいた。自信がない自分を一生懸命はげましてくれていたのだと。だから、

「 今度は、ちゃんと言いたかとです。もう、何も言わんで終わりを待つのはやめようと思って

その言葉を聞いた百合香は律子に言う。

「聞けてよかったわ。私も目が覚めたみたい」

この町にはもう戻らないと言う淳一に千太郎は会おうとしない。薫は、

「 君が小さい時から兄貴みたいに慕ってきた人だろう。そんな人と一生あえなくなるかもしれないんだぞ。離れてからじゃ遅いんだ 」

そう言って千太郎を殴る。

佐世保港では原子力空母の入港に反対して全国から学生らが集まっていた。淳一は思う。

「彼らにとって俺は裏切り者だ。いつまでもののしられ続けるかもしれない。だが、俺は俺なりに、これから探ってみるしかないんだ。彼らとは違う方法で」

千太郎から手紙が届き、淳一が地下スタジオにやって来る。そして始まるセッション。

『これはもう、かけあいなんてもんじゃない。ふたりの本気の殴り合いなんだ』

帰ろうとする淳一に千太郎が、

「淳にい、今のセッション、おい、一生わすれんけんね」

「ああ、俺もだ、千坊」

淳一の出発の時。

見送りにくるなと言ったが、百合香はやってきた。連れいてっても生活の保障もない。淳一はキスだけで百合香には指一本ふれていなかった。百合香は、

「わかってたわ。私を大事に思ってくれてたことも。やっぱり、連れていってはくれない?」

「君には、自分の人生を大事に生きてほしい」

「 きっとそんなふうに言うと思ってたわ。これで私もふっきれたみたい。私は私の世界に戻るわ。ありがとう淳一さん。さよなら 」

いよいよ出発という時、百合香を探してホームに両親が。見合いの途中で抜け出したらしい。淳一はホームで涙ぐむ百合香を引き寄せる。

「乗せちまった。どうしよう」

「どうするの? もう発車しちゃったわ」

「そうだな、じゃ、着いたらまず部屋に行って、この伸びた髪でも切ってもらおうかな」

「寒いな」と言いながら練習に来た、薫と千太郎。薫がピアノをあけると、えっ?

☆律子は薫に気持ちを伝え、淳一は百合香と東京へ。大切な友だち、兄のような人、家族みたいな存在、そしてかけがえのない人。心があったかくなるクリスマスのお話でした。

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