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2013.01.20
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新世界より

第16話 「愛する早季へ」  ←あらすじ・感想はこちらです


☆字数制限の関係で載せられなかった、真理亜からの手紙の全文です。


新世界より16-4





あなたが、この手紙を読むころには、私と守はどこかずっと遠い場所にいるはずです。

親友であり、恋人でもあったあなたに、こんな形で、別れの手紙を書かなければならないとは、思ってもみませんでした。本当に、本当に、ごめんなさい。

そして、どうか、わたしたちを捜さないでください。

書いてて、なんだか、本当に妙に、切ない気分です。守の置き手紙で同じ文句を見たときには、わたしたちは、あんなに腹を立てていたのにね。でも、芸がありませんが、わたしも、同じことを書くしかないようです。

あなたが、わたしたちのことを心配してくれることは、とても嬉しいし、よくわかります。逆の立場だったら、わたしも、あなたのように心配することでしょう。ですが、こうするしかないのです。

わたしたちは、もはや、神栖66町で生きることはできません。町が、生きることを許さないのです。わたしだけなら、まだ、しばらく、だいじょうぶかもしれません。でも、守は、すでに、失格の烙印を押されてしまいました。

一度、その烙印を押されると、もう、二度と、元には戻れないのです。こんなの、人間じゃなくて、不良品を選別するのと、同じやり方だと思わない? 焼き物の窯を開けたとき、いびつだったり、ヒビが入っていたりした陶器は、打ち壊される運命にあります。

わたしたちは、このまま、打ち壊されるのを待つくらいなら、先に何が待っていようと、逃げ出した方がましだという結論に達しました。

本当なら、あなたと一緒に行きたかった。これは、わたしの偽らざる気持ちです。でも、早季は、わたしたちとは違う。前にも言いましたが、あなたは、とても強い人です。けっして、肉体的にという意味じゃないし、気が強いとか、意思が強いとかいうんでもない。むしろ、涙もろいし、すぐにめげてしまう。わたしは、そんなあなたも好きでした。

でも、あなたは、どんな困難に出会って、たとえ、心の底からうちひしがれたとしても、絶対に再起できる。ぽっきりと折れてしまって、そのままという人じゃないんです。

守は、そうじゃない。そして、わたしが守を見放せば、彼は、もう生きてはいけません。どうか、わかってください。

町を離れてみて、はっきりとわかったことがあります。

わたしたちの町は異常です。

そうは、思いませんか? 町の安定と秩序を維持するために、子供たちを殺し続ける町が、人間の社会としてまともでしょうか? ミノシロモドキの話では、今の状態にいたるまでに、血みどろな歴史があったということでした。

でも、今の町は、過去のどんな暗黒時代と比べても、自慢できるような代物じゃないと思います。今、町で起きたことを思い出してみると、その異常性が、どこから来るのかも、だんだん見えてきました。

それは、大人たちが、心の底から、子供たちを怖れているという事実です。

もしかしたら、いつの時代も、そういうことはあったかもしれません。自分たちが創り上げたものを、あとの世代によって否定されるのは、不愉快なことに決まってますし、相手が血を分けた子供であれば、なおさらに辛いこともあったでしょう。

でも、神栖66町の大人たちが、自分の子供たちに向ける視線は、そうした感情とも違う、ちょっと異様なものです。たとえて言えは、ずらりと並んだ卵が孵化するのを待ちながら、中から出てくるのが天使なのか、それとも、百万に一つの割合で生まれてくる悪魔なのかを、額に脂汗を浮かべながら、じっと見守っているような。

わたしたちは、何となく嫌な予感がするというだけの理由で、割られ、捨てられてしまう、何百何千もの卵の一個になることだけは、願い下げです。

生まれ育った家を離れて、両親とも別れなければならないと決意したとき、本当に悲しくて寂しい思い出いっぱいでした。でも、向こうは、本当はどういう気持ちだったのかを考えると、よくわからなくなってきます。

もし、わたしが、町から処分されると決まったら、両親は、さんざん泣いて、そして、最後には、忘れることでしょう。あなたのご両親が、最終的に、あなたのお姉さんのことを諦めたように。

わたしたちの絆は、きっと、そうじゃないと信じています。あなたなら、絶対、わたしを見捨てないでしょう? あなたに危難が迫ったときには、わたしや覚は、どんなことをしたって、救おうとするはずです。

わたしたちには、もう一人、友だちがいました。今は、名前を思い出すことも許されない友が。彼、×も、そんなときは、きっと、わたしたちを助けてくれたんじゃないでしょうか?

だから、わたしは、今、守を助けなくてはなりません。

でも、あなたや覚に会えなくなることが何より辛いのです。

わたしたちには、さいわい、呪力という万能の道具があり、自然の中に放り出されても、何とか生きていくことができるはずです。曲がりなりにも、呪力を使いこなせるようになったという点だけは、町と全人学級に対して、深く感謝しています。

わたしと守は、これから、二人で助け合って、新しい生活を築いていきます。

そこで、あなたに、お願いがあります。もし、町から、わたしたちの消息を聞かれたら、わたしたちは死んだと報告してほしいのです。絶対に町の目が届かないくらい、ずっと遠くへ行くつもりですが、それでも、町がわたしたちのことを忘れてくれたら、今より多少は、安心して眠れそうな気がするのです。

いつか、また、早季たちに会える日が来ることを、心の底から願っています。


愛を込めて。あなたの真理亜。



新世界より16-6

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Last updated  2013.01.20 12:48:35
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