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*第四章はすっかり老け込んだジークおじさんのEテレ風解説からw
ジーク「今から遥か昔...まだこの世に物質しか存在しなかった頃...有象無象の何かが生じては消えてを繰り返し...やがてある物が生き残った。それを『生命』と呼ぶ」
*砂の山がお城に。ジーク上手だね。
「結果的に生命が残った理由は生命が『増える』という性質を持っていたからだ。増えるために生命は姿かたちを変えてゆき、あらゆる環境に適応し今日の我々に至る。より多くより広くより豊かに...つまり生きる目的とは『増える』ことだ。この砂も石ころも水も増えようとはしない。だが生命は今日も増えようと必死だ。何せ死や種の絶滅は増える目的に反する。そのために恐怖という罰則があり、あの子もその苦しみから逃れようと必死だった」
「より強く、より巨大な不死身な体を生み出し、そして死さえ存在しない世界へと彼女は逃れた...それが始祖ユミル。ここが死の存在しない世界」
アルミン「だとしたらユミルの目的は一体...何ですか ? 」
ジーク「俺もここで気の遠くなる時間をかけて彼女を理解しようとしたよ。これだけの力を持っていながらフリッツ王に逆らうことができなかった...」
「二千年もの間ここに留まりフリッツ王に従い続けた理由...何かの未練を残していたことは確かだが...それがエレンには理解できて俺にはできなかった...だからユミルはエレンについた」
「教えてください ! ここから外の世界に戻る方法は ! ? 」
「さあねぇ...もう無理だと思うけど」
「僕は何も諦めてません」
「どうして ? 」
「え...それは...」
「まだ増えるためか ? 種を存続させることが君にとってそんなに大事なのか ? 今起きていることは恐怖に支配された生命の惨状と言える。まったく無意味な生命活動がもたらした恐怖の...」
「仲間が戦っているんです ! 今ならまだ多くの人々を恐怖から救えるから ! 恐怖と戦っているんです ! 」
「なぜ負けちゃダメなんだ ? 生きているということは、いずれ死ぬということだろう ? 」
「つ...」
ジーク「案外...事切れる時は、ほっとするのかもな...何の意味があるのかもわからず、ただ増えるためだけに踊らされる日々を終えて...これで自由になったって...」
*砂の中に葉っぱを見つけるアルミン。
アルミン「あれは夕暮れ時...丘にある木に向かって3人で駆けっこをした...言いだしっぺのエレンがいきなり駆け出して...ミカサはあえてエレンの後ろを走った...やっぱり僕がドベで...でも...その日は風があたたかくて、ただ走ってるだけで気持ちよかった」
「枯葉がたくさん舞った。そのとき僕はなぜかこう思った。ここで3人で駆けっこをするために生まれてきたんじゃないかって...」
「雨の日、家の中で本を読んでいる時も、リスが僕のあげた木の実を食べた時も、みんなで市場を歩いた時も...そう思った」
*ジークには葉っぱがボールに見えている。
アルミン「この何でもない一瞬がすごく大切な気がして...」
ジーク「それは...」
アルミン「これは砂に埋まってました」
ジーク「なぜ、それが...」
アルミン「さあ...でも僕にとってこれは増えるために必要でも何でもないですけど...すごく大切なものなんですよ」
ジーク「ああ...そうだ。ただ投げて取って...また投げる。ただそれを繰り返す。何の意味もない...でも確かに...俺はずっとキャッチボールをしているだけでよかったよ」
ジャン「ビーク ! 」
ピーク「腕が治ればまだ戦える...」
ジャン「限界だ ! ライナーの下まで後退を...」
ジャン「ライナー ! 」
*鎧さん、また砕けております。
*アニもやられてる...全員ピンチ。
ベルトルトがアニを...
ジャン「何だ...」
ピーク「ポルコ...マルセル...」
ライナー「ユミル ! 」
コニー 「助けてくれたのか...? ベルトルトが...」
ミカサ 「わからない...でもこの機は逃さない ! 」
ガビのライフルがオカピに当たる。
ミカサ「アルミンを...返せぇー ! ! 」
アルミン出た。アニがキャッチ。
*オカピさよなら~
アルミン 「アニ...」
アニ 「アルミン...」
アルミン 「ごめん、みんな...でも...もう大丈夫」
*クルーガー、グリシャ巨人、クサヴァーさん...
ガビ 「どういうこと ! ? 巨人が助けてくれてるの ! ?」
リヴァイ「そのようだ...」
「おーい ! おーい ! ここだー ! 」
*全裸で下半身埋まってリヴァイに手を振るジーク。
「俺に会いたかったんだろリヴァイ ! 俺は会いたくなかったけどな ! 」
コニー 「どうなってんだ、こりゃ...」
アルミン「ジークさんのおかげだよ」
ミカサ 「ジークが ! ? 」
アルミン「生も死もない『道』の世界で眠ってたみんなを呼び覚ました」
「すべてのエルディア人は道で繋がっている...それはおそらく...始祖ユミルが繋がりを求めているからだ。僕らに何かを求めて...」
「ベルトルト...」
ジーク「クサヴァーさん...俺たちの望みはかなわなかったよ...安楽死計画は間違ってなかったと今でも思う...でもあなたとキャッチボールするためなら、また...生まれてもいいかなって...だから...一応感謝しておくよ。父さん」
アルミン「僕は君からすべてを奪った。命も力も大切な記憶も...だから...わかるんだ。ここでじっとしてられない」
「みんな...」
「力を貸してくれ ! 」
「いい天気じゃないか...もっと早くそう思ってたら...まあ...いっぱい殺しておいて虫が良すぎるよな...」
*さよならジーク
地鳴らしが止まる。
ジャン「この...死に急ぎクソバカ野郎がぁぁー ! ! 」
コニー 「ジャン ! ピーク ! 急いで離れるぞ ! アルミンが骨ごと吹き飛ばす ! 」
ジャン「待ってくれ ! ライナーが ! 」
ピーク「鎧の巨人ならきっと超大型の爆発に耐えられる...何よりこの機を逃すことはライナーの覚悟をふいにするも同じ ! 」
アルミン「ありがとう...みんなの力がなければ地鳴らしは止められなかった...」
「さようなら...エレン」
ヒストリア出産。
ミカサの頭痛。
エレン (力に目覚めたアッカーマンは突発性の頭痛を起こすことがよくあったらしい)
ミカサ (あれが...最後だなんて...)
エレン (ミカサ。お前が大嫌いだった)
ミカサ (そんなことが...)
コニー「でも...俺たち間違ってなかったよな。地鳴らしを止めたし...」
コニー 「あの爆発を食らってまだ生きてんのか ! ? 」
ジャン 「ありゃ...一体何だ ! ? 」
リヴァイ「さあな...ただ...生かしておくべきじゃないのは確かだ」
ジャン「まあ...やっばりな...お前があれで死ぬとは思ってねぇからよ」
コニー 「ああ...でもどうすりゃいいんだ...」
ミカサ 「エレン...」
ガビ「マズい! 光るやつとエレンが接触したらまた地鳴らしが始まるかも」
コニー 「ああ...やつを殺さねぇと...」
リヴァイ「あの爆発に耐えたやつをどうやって殺す...狙うべきは...エレンだ ! 」
リヴァイ「わかっただろ...やつを仕留めるまでこの悪夢は終わらねぇ...」
ミカサ 「なんで...どうして...こうなるの ? 」
「あなたが空に弾を打ち尽くしてなかったら俺たちはまだ殺し合ってただろう...」
「過ちは十分犯してきた...力を合わせてここを乗り越えよう...」
ガビ 「この煙...あの光るやつから出てる !」
ミカサ 「死んだの ?」
コニー 「いや...巨人が死んだ臭いじゃねぇ...はっ ! これは...ラガコ村と同じやり方なんじゃ...」
ミカサ 「え... ?」
リヴァイ「ミカサ ! ピーク ! ファルコに乗れ ! ここから離れる !」
ピーク 「何を...言ってるの ?」
リヴァイ「アッカーマンと巨人の力を持つ者は例外だろ。何をすべきかお前が一番わかっているはずだ !」
ピーク 「そんな...そんなの...あんまりだよ...」
リヴァイ「早くしろ !!」
ピーク 「いやだ !! 父さん !!...」
コニー 「これが俺たちの最期かよ...」
ジャン「まあな...後のことは仲間に託す。それが調査兵団の最期ってやつだからな」
コニー 「覚えてるかジャン ? 死体を焼いた夜のこと」
ジャン「ああ」
コニー 「まったく...お前のせいなんだぞ ! 俺たちが人類を救う羽目になったのは...」
ライナー「こいつ...兵隊を呼びやがった ! ふざけやがれ !! ここは絶対に通さねぇ !!」
アルミン「本当に地獄が好きなんだな ! エレン ! いいよ...最後までとことん付き合ってやるよ !!」
ライナー「コニー...ジャン...ガビ...まさか...なぜ ! ? ...母さん ! ? 」
*ガビの巨人、おっさんだな。
ライナー「俺たちは...どうすれば報われるんだ ! ? 」
*頭痛に襲われるミカサ。
ミカサ「耐えられない...帰りたい...私たちの家に...帰りたい...」
「ミカサ...起きろよ...風邪ひくぞ」
「エレン...? あれ ? 私...いつの間に寝てたんだろ...」
「よっぽど疲れてたんだろ」
「何か...長い夢を見てた気がする...」
「今日は何もしないでゆっくりしてようぜ。デカい魚も釣れたことだし...ミカサ ? 何で泣いてんだ ? 」
「何でだろう ? 私...ここにいてもいいのかなって気がして...」
「もう...どうすることもできないだろ...」
「え ? 」
「俺たちがすべてを放り出してここまで逃げてきたあの日から...マーレの戦争が終わって2か月...パラディ島侵略戦争がもうじき始まる...逃げなきゃみんな殺される...アルミンも俺たちを必死で探しているだろう...俺はヒストリアを地獄に落として永遠の殺し合いをすることも島の外の人間を大虐殺することもできなかった...」
「それならもう...あと4年の余生を静かに生きよう...誰もいないところで二人だけで...そう言ってくれたのはミカサ...お前じゃないか」
「...うん。ごめんね。この話はしない約束だったのに...」
「もう一つの約束していいか ? 俺が死んだらこのマフラーは捨ててくれ...お前はこの先も長生きするんだから俺のことは忘れて自由になってくれ...頼むよミカサ...忘れてくれ」
「ごめん...できない」
ミカサ「エレンは口の中にいる ! みんな ! 協力して ! 」
リヴァイ「了解だミカサ ! 」
ファルコ「おおーっ ! 」
「いってらっしゃい...」
「エレン...」
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