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2022.04.06
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テーマ: 読書(8289)

本のタイトル・作者



天才IT大臣オードリー・タンが初めて明かす 問題解決の4ステップと15キーワード [ オードリー・タン ]

本の目次・あらすじ


CHAPTER 1 問題と向き合う
Keyword1:解決思考
Keyword2:傾聴によるエンパシー
Keyword3:多重視点
Keyword4:取捨折衷

CHAPTER 2 問題を受け入れる
Keyword5:持続可能な開発

keyword7:不完全主義

CHAPTER 3 問題に対処する
Keyword8:透明性
Keyword9:ソーシャル・イノベーション
Keyword10:市民協力
Keyword11:読書(熟読・精読)

CHAPTER 4 問題を手放す
Keyword 12:競争からの脱却
Keyword13 :自分と向き合う(孤独の確保 自己整合)
Keyword114:至高の喜び
Keyword15 :死を見つめる


教えてオードリー! 人生相談室に寄せられた10の質問

引用



しかも、別の人が将来こうした状況に置かれる確率を下げなければ、他人にラベルを貼りたがる思考から抜け出したとは言えません。
これはたくさんの視点が自分の中に蓄積されてゆくプロセスですが、一本の正確な水平線に向かって走っていれば、いつか地平線と水平線が重なり合う日が来るでしょう。その光景を幻のままで終わらせたくないなら、多重視点を増やし続けながら、繰り返し他者と共創していくことが大切です。


感想


2022年084冊目
★★★

以前読んだ『オードリー・タン 日本人のためのデジタル未来学』がすごく良くて、もっとこの人の考え方を知りたくなった。
多分この人、未来から来たんじゃないかな…。
と思うほど、すごい。視点が違う。視座が違う。
広く、深く、遠い。

この人の目には、世界はどんなふうに見えているんだろう。

この本は、ジャーナリストとの対談形式。
どこからがオードリーなのか、ページの切り替えがちょっと分かりにくかった。
(ページに色がついているところがジャーナリスト、そうじゃないところがオードリー)
以前に読んだ本と基本的なスタンスは同じで、繰り返し同じことが語られている。
オードリーさんって多分、すごく忍耐強いのだろうな。
悟り開いてそうだ。ご本人は否定されるだろうけど。

「開門造車、你行你来」
は、ことわざの「閉門」を「開門」にもじってオードリー氏がもじって使い始めた言葉。
「閉じこもって大八車を作って門を出ると、もう同じものがあった」
ことから、「門を開けて作る」ことを提唱している。
氏は「シェア」を徹底する。知識のシェア。
誰でもそれにアクセスし、発言できること。変えていけること。
彼女はどのように今のウクライナ情勢を見ているのだろうと、ふと思った。

…と思ったら、Twitterやってらっしゃった。
リストに追加。
もちろん英語だよね…。こういう時、英語を勉強しなくてはと思う。

オードリー(と、呼ばせて。ここまで「氏」と「彼女」と呼んできて、どちらもしっくりこない。オードリーはオードリーだ)は、本を読むときに「判断を下さずひたすら傾聴する」のだそうだ。
これ、すごく難しい。
本を読んでいる時って、ずーっと自我が喋っているから。
過去の記憶も引っ張り出して、ひたすら己の独演会。
だから、私は読書は本とのおしゃべりだと思っている。
そんなわけで、自分の意識を黙らせるの難しい…。
でもそれって、常に自分の内側で「情報」→「判断」→「反応」をしているから。
著者の声を聞かずに、自分に喋らせている。
これを、傾聴の姿勢で黙って聞く。
「情報」のまま受け入れる。うううう、至難の業。
オードリーはまた、知識を蓄えて必要に応じて使うためには、「よそのお宅にお邪魔して話を聞かせてもらう」という気持ちが大事だと言う。
そうすれば問題解決はできなくても、少なくとも問題を見つけることは出来る。
そして世の中にある問題は、すでにほとんど解決できていて、それが知られていないだけなのだと。
だからこその、「開門造車、你行你来」。

「自分の既存モデルを自分で打破する種をまく」というのも面白いなあと思った。
オードリーはそのために移住を薦めている。(台湾では生活習慣が違う民族が地域ごとに暮らしているので、国内で移住するだけでも普段の環境を一変できるそうだ。)
経済価値ではなく、社会貢献で自分を測る。
…耳が痛い。
何が出来るんだろうな?と思う。
自分のことでいっぱいいっぱいな日々の暮らしの中で。
オードリーは1日15分でも、社会貢献をすることで(それはたとえばウィキペディアの執筆に参加するということであっても)気分が良くなり、同じような他者に気付くという。
私ができること。なんだろう。

オードリーが1日8時間寝るというのは驚き。
なんとなく、こういう頭の回転が抜群に速い人は睡眠時間が短いイメージだった。
人間関係に疲れていたらたっぷり寝ること、と言っていて「めっちゃふつうのこと言う!でもこのひとが言うなら真実!ねる!」と思った笑。単純。
私は睡眠時間はパソコンでいうデフラグが行われている気がする。
だから睡眠不足だとデータがあちこちに散らばっていて非効率。
寝よう。うん。
私は最低6時間寝るとなんとか生きていけるので、どうしてもやりたいことを優先して6時間睡眠になるのだけど、科学的には7時間がよいらしいし、実際7時間寝ると体調が平常時の1.2倍くらい良いので、もう少し寝たほうがいいんだろうな…。

オードリー・タン。
この本のタイトルにあるように、「天才IT大臣」という華々しい冠を彼女は笑う。
IT180の180は、私の身長のことですよ、と。
(なんとなくもっと小柄なイメージだったので驚いた。)
この人に見えているものを、もっと教えてほしいな。
他の本も読みたい。

これまでの関連レビュー


オードリー・タン 日本人のためのデジタル未来学 [ 早川友久 ]




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最終更新日  2022.12.04 00:25:08
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