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2022.10.07
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テーマ: 読書(8190)
カテゴリ: 【読書】子育て

本のタイトル・作者



ちっちゃなやさしさに、今日も救われてます るしこの子育て日記(1) [ るしこ ]

本の目次・あらすじ


第1章 赤ちゃんとのお出かけージュニア0歳
第2章 歩き始めた頃、コロナ禍へ…-ジュニア1歳
第3章 好きも嫌いも全力で!-ジュニア2歳
第4章 お喋り上手になってきた
第5章 君と歩く街はやさしいージュニア3歳
第6章 子どもが教えてくれること

感想


2022年258冊目
★★★

2019年2月生まれの息子「ジュニア」との日々を綴ったコミックエッセイ。


2019年生まれってことは、ずーっとコロナだったんだよね…。
大変だったろうな…。
この漫画も、現実に忠実にマスク着用画。

ニュースになるのって、悪いこと。
良いことは、ふつうニュースにならない。
人の耳目を集めない。

でもこの漫画読んでると、世界ってやさしいところだなあと思える。
新たに加わった仲間、そのちいさなひとを、世界は歓迎している。

通りすがりにあやしていってくれる人。
エレベーターのボタンを押すのを譲ってくれる学生。
セルフドリンクバーのドリンクを持ってきてくれる店員さん。


妊婦に席譲ってくれる人がまず稀だし、ベビーカーで出かけたらエレベーターに次々人が乗り込んでいって乗れないの。
こどもがいてごめんなさい。うるさくしてごめんなさい。迷惑かけてごめんなさい。
ずっと誰かに謝ってた。
親が悪いんだ、母親失格だって指さされるんじゃないかって怯えて、ずっと誰かに言い訳して。
そして何より、そんなふうに思わなくちゃいけないことに、私は怒っていた。


娘を連れて地下鉄に乗っていたら、隣に座った女の人に娘の足が当たって、私が席を立とうとしたら「私の子もこんな時ありました。大丈夫ですよ、座っててください」と笑ってくれたこと。
ベビーカーから子供を抱き上げた時、ベビーカーがひっくり返ったのを慌てて起こしてくれた人。
出発する時、いつも息子に手を振ってくれる駅の車掌さん。

たぶん私が必死過ぎて目に入ってなかっただけで、迷惑かけちゃだめだと思ってたから恥ずかしくて、世の中全部敵だと思っていたせいで、見えなかったもの。
たくさんの温かいまなざしと、ささやかな救いの手。あふれるちっちゃなやさしさ。
それをこの作者のひとは、ちゃんと覚えていて、漫画にしてる。

この間お客さんが子連れでやって来て、ヨチヨチ歩きの子がスマホで動画を見ていた。
こんなちっちゃいのにもう使いこなしててすごいなあ、と私がその子を見ていたら、お母さんが「スマホなんて駄目ですよね、でも離さなくて…」と俯いて言った。
いいよ!?ぜんぜん大丈夫だよ!!と叫びたくなった。
「うちの子も一度渡したらずーっとやってますよ~」と答えて、かわいいですね!なんさいですか!にさい?!めっちゃかわいいですね!!と案内しながら思った。

私たちは、一体誰に、何に謝ってるんだろうね。
どうしてこんなに、責められている気がするんだろう。

ちっちゃなやさしさが、誰かを救う。
それが今は、目の前に差し出されていることに気付かないほど、切羽詰まっていても。
泣きそうなくらい追い詰められているあなたを、すこし楽に出来たらいいな。
私がそうだったから。

通りすがりの名もなきヒーローたち。
私も今度は、そのひとりになりたいな。

アンパンマンは君さ。
君はやさしいヒーローさ。

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最終更新日  2022.12.03 23:33:31
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