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2007.12.27
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カテゴリ: フランス映画
LOIN DU VIETNAM
Chris Marker
Akain Resnais、William Klein、Joris Ivens
Agnes Varda、Claude Lelouch、Jean-Luc Godard
117min
(DISCASにてレンタル)

*3.jpg

クリス・マルケルと言えば実験的な映画『ラ・ジュテ』(1962) で有名だけれど、そのマルケルがレネ、クライン、イヴェンス、ヴァルダ、ルルーシュ、ゴダールに声をかけてベトナム戦争に関するドキュメンタリー映画を製作した。この映画は1966年~1967年の製作だが、フランスから引き取ったベトナム戦争でアメリカが北爆を開始して泥沼化していく時期であり、1968年にはパリ五月革命に代表されるように時代は戦後世界の構造に対する異議申立ての時代だった。映画は統一された構想があったわけではなく、6人の監督がそれぞれ撮ったものをマルケルが編集するという形で、統一感がないことがかえってそれぞれの監督のスタンスを示していて面白い。特筆すべきはやはりヨリス・イヴェンスとジャン=リュック・ゴダールだろう。イヴェンスは最も高齢で、社会主義的思想から数々のドキュメンタリーを撮ってきた人だ。ここでもベトナム現地でカメラを回している。対する『カメラ・アイ』と名付けられたゴダール部分は、映画カメラを操作する自身の姿を撮り、ベトナムや映画についての考察を語る。イヴェンスより約1世代(32年)若いゴダールは、既に簡単に確固とした信念を持てるような思想を持つことができない。自身が『カメラ・アイ』の中で語っているように「イデオロギー的に信頼できない人物と思われたのか、ハノイの許可が下りなかった」。そして ベトナムから遠く離れて ベトナムの意味を問う。この映画は上記6人の監督だけではなく、フランスを中心とする映画人や知識階層の錚々たる人々が協力を申し出ていて、そういう意味で記念碑的作品だ。1989年のベルリンの壁崩壊、1991年のソ連解体で米ソの冷戦構造は終結するわけだけれど、ベトナム戦争や、結局は失敗に終わった68年の革命や闘争で問題とされたことの本質は今日も続いている。そういう意味での歴史的視点を持つためには貴重な映画だろう。

*1.jpg

やや余談にはなるのだけれど、ニューヨークでのベトナム戦争反対のデモの様子を見ていて感じたのは、反対派と賛成派の顔の違いだ。より穏やかな顔のベトナム戦争反対の人々に食ってかかる保守層の人々の顔が何とも醜いのだ。見るも不快な醜さだ。もちろん人にとって、殺戮に反対する方が、殺戮に賛成するよりも心穏やかでいられるというのはあるのだろうけれど、いったいこの差は人間の差なのかその時の役回りの差なのか、そこに疑問を感じた。

*4.jpg




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Last updated  2007.12.29 01:57:24
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