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カテゴリ: シネマ感想:や行

※ネタバレはしてませんが、未見の方は観賞後に読んだ方が良いかもしれません。

マレーシアで公開予定だったから観ようと思ってたのに、どこの映画館でもやっておらず凹んでいました。結局、帰国してからDVDで鑑賞。「 JUNO 」や「 マイレージ マイライフ 」の監督さんの映画です。脚本はJUNOと同じ人だそうな。

うむ・・・何から語ればよいのか・・・。

ヒロインのメイビス(シャーリーズ・セロン)は、37歳のバツイチ独身でティーン向け小説のゴーストライターをやっている女性。それだけだと何も問題がなさそうなんだけど、絶好調だった高校時代を忘れられず、現在もタカビーな女なので「 アタシの人生こんなはずじゃ・・・ 」みたいなことを思っているというキャラクター。最初の一人暮らし生活描写とか、しょっぱいっちゃしょっぱいけど、普通に社会に適応して生きてるじゃん、可愛い犬もいるしさ~という感じ。

メイビスが自宅のベッドでうつ伏せで寝てるシーンがあるんだけど、おならするのかな?と思ったらしなかった。 ここでメイビスが屁をこいてくれれば、私の心はあなたのものになったであろうに・・・。 しかし、プリンターのインクが足りないときは、ああすればいいのか・・・。実生活に役立つ豆知識を得たのだった。 本当にするかどうかは別としてね!

高校時代の元カレ(パトリック・ウィルソン)から「 可愛いベビたんが生まれたよ!パーティーやるから来てね☆ 」 と言う赤ん坊の写真つきメールが来るんですが、この元カレの行動は、後の展開を鑑みると本当に考えられないというか、無神経すぎるというか、たいした仕打ちというか・・・。メイビスに赤ん坊誕生パーティー招待メールをした時点で、元カレが後のカオスに対して有責だと思うのですよ。

このメールがメイビスの焼けぼっくいに火をつけて、地元に帰り元カレと復縁しようと思うのですが。あーあ、やめときなはれ・・・って思うけどもう止まらない。

出発前に、メイビスが女友達(おそらく彼女も同郷だと思われるアジア系の女性。顔が絶妙!)にメールのことを話すシーンがあるのですが、「あんなド田舎で しょぼい仕事やって、妻子を養ってるなんて・・・それってまるで・・・」で、どんなワードが来るのかな、と思ったら・・・「 人質みたいな人生ね 」とメイビス。うわー、思ったよりも辛辣。だけど、これって皆が実はなんとなく思っていたけど、あまり大きな声で言えなかったことでもあり、脚本が実にシャープにえぐってるな~と思いました。

車を飛ばして故郷に帰るメイビスですが、カメラが彼女の視点になり車窓からKFCとかチリーズとかのジャンクフードチェーンのネオンを映し出します。何気ないけど、ものすごく 生々しいシーン。 きっとイライラしているメイビスはジャンクフードをむさぼり食いたいのであろうな・・・と解釈しました。

劇中にアイス箱食いやジャンクフードどか食いシーンがあるんだけど、でもちょっと待ってよ~!!!そんな食生活してたら「プレシャス」のガボレイ・シディべ まっしぐらな体型になっちゃうけど、シャーリーズ・セロンだよ?細くてセクシーなままキープってのが、多いに異議あり・・・。

確かに元カレを口説き落とすのに必死になっているメイビスはイタい。ネイルやってもらってる時の顔や、メイクしてるときの顔も内面の醜さが浮き出ているみたいでコワイ(こういう演技は「 スノーホワイト 」でも見せたように流石、シャーリーズさん上手です)。共感できる?まるで私みたいって思う?・・・でも・・・そのイタい女を演じているのは、 ハリウッドのA級実力派スターでありモデル出身の超美人女優、シャーリーズ・セロンですから~!!! 残念!!!(中途半端に古くて申し訳ない)

普通の人が共感しようにも、メイビスの美的スペックがあまりにも常人とかけ離れている為、「なんだかな~」という感じになってしまうのが、ちょっと残念っちゃ残念。シャーリーズは熱演だけど。まあ「 モンスター 」みたいなリアル役作りは求めてないんだけどさ・・・って言う。

しかし、高校の同級生マット(パットン・オズワルド)が一番メイビスのことを理解してるよな~。メイビスもなんかあると、すぐマットのところに行くし。中身がマットで外見が元カレみたいな人がいればいいのにね・・・。

元カレの嫁(エリザベス・リーサー)、どっかで見たことある・・・どっかで・・・と思ったら、トワイライトシリーズの吸血鬼一家のお母さんだった。目の色が 普通だったから分からなかったよ!この嫁が「修羅場」パーティーで着ているグリーンのニット+ニットカーディガンが、またダサくってイライラする衣装で、 「 あ~衣装さんわかってる!わかってるよ! 」って頷いてしまいました。

予想だけど修羅場シーンのメイビスのワンピはマーク・ ジェイコブスかな?バッグがマークだったし、macy'sで「マーク・ジェイコブスある?」って聞いてから。ボウタイブラウスにコンサバスカートかと思っ たら一体型ワンピースで、上にベージュのカーディガンを羽織った、グッドガールなお洒落。でもそれが木っ端みじんに台無しになるっていうのが哀しかったです。

キレたメイビス、「アタシだって、このパーティーを開けたのよ!!!」って絶叫。ああ、ああ・・・メイビス実は安らげる家庭と子供が欲しかったんだなあ・・・って思うんだけど、 さにあらず。 この直後、予想を越えるボムがあり、「えええ・・・そんな・・・」とフリーズ状態。そ、そんな過去があったなんて・・・(しかもそれまでの展開の中で伏線らしきものもなかったし)。メイビス可哀相すぎる!!!「可哀相だから招待してやれ」って嫁に言われてその通りにした元カレは 鬼畜の所行なり だね・・・(まだ出ましたこの表現)。

この後、メイビスはオタクの同級生マットのところに行くのだが、やはりそうなるよね・・・うむ・・・という展開。死んだような片田舎で、自分たちだけが目を覚ましている感だったり、「ここに居ちゃダメだ、ここを出なきゃ」感は私の心の一本「 ゴーストワールド 」と通じる所があって、なんか・・・よかったです・・・はい。ティーンじゃない充分大人な年代でも、やっぱそういうゴーストワールドみたいな気持ちあるよね!!!ってのが確認出来て、思わず胸熱。

結局、メイビスは地元では生きて行けないんですよ。地元にそのまま残った同級生や親とは違う場所で生息する種類の生き物なの。 海水魚が淡水の河川や池で生きられないのと同じ。 別にいいじゃん、そのままで(もうちょっと自分を客観視出来るともっといいけど)。本を出してるのなんて、田舎では彼女だけだってマットの妹も言ってたし。 もうこんな田舎クソだってことを嫌って言う程再確認したわけだし。「ブスは町を出なさいっ、ブスは町を出るのよ!」ってセリフがピッタリ当てはまるじゃん (メイビスの場合、内面がブス)。この経験を下敷きにして、新しい作品書いてブレイクしな!と思うのであった。






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Last updated  2014.12.24 02:20:58コメント(0) | コメントを書く


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