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久々の更新です。最近、アフィリエイトの世界でもランチェスター戦略という言葉をしばしば目にします。ランチェスター戦略は元々は戦闘の理論ですが、マーケティング戦略にも適用されています。アフィリエイトも販売手法の一つなので、関連もありそうです。そこで、ランチェスター戦略がアフィリエイトにも有効なのか考えてみました。まず、本来のランチェスター戦略はどんなものでしょうか?ランチェスター戦略は兵力の多い強者と兵力の少ない弱者が戦うときの、強者の戦略、弱者の戦略をまとめたものです。例えば、1万人の軍隊 vs. 1千人の軍隊が戦う場合は、それぞれのとるべき作戦はまったく違うというものです。 ランチェスター戦略によれば、戦闘の構造は、1) 戦場の範囲2) 武器3) 戦闘形式で表すことができ、狭い地域で刀槍のような原始兵器を使って接近戦で戦う場合は、戦闘力=武器性能比×兵力数となるが、広い地域で銃や爆弾のような大量殺戮兵器を使って遠隔戦で戦うときは、戦闘力=武器性能比×兵力数×兵力数となるというものです。つまり、弱者は狭い地域で、性能の高い武器を使って、接近戦で戦わないと勝ち目が無いし、強者は広い地域で、大量殺戮兵器を使って、遠隔戦で戦えば確実に勝てるというものです。古来、兵力が少ない側が勝つための以下のような定石とも整合しますね。1) 敵が寝てる時や、油断している時に攻撃する。(夜討、奇襲)2) 敵が、細い道や急峻な道を通っている時や、森林・湿地などのように自由に動けない場所を通っている時に攻撃する。(大兵力の小兵力化)かの桶狭間の戦い(織田軍(4千人) vs 今川軍(2.5万人)は1)ですし、日の出の勢いだった竜造寺隆信が戦死した沖田畷の戦い(島津軍(6千人) vs 竜造寺軍(3万人)は2)ですね。このランチェスター戦略は販売戦略に適用されており、ランチェスター戦略「弱者逆転」の法則といった本も出ています。販売の場合には、下記のように対応します。1) 兵力:営業マンの数・営業拠点の数2) 武器:小売店舗、顧客訪問、展示会、広告 etc3) 戦闘形式:最終顧客への直販、卸し・代理店を介した間接販売つまり、弱者は少ない営業力でカバーできるよう、領域を絞って、最終顧客への直販を行うのが基本戦略となります。「グーグル」で紹介されている、PPC広告(強力な直販手段)で息を吹き返した中小企業の例も、これに整合しています。ランチェスター戦略の強者・弱者の定義はシンプルで、ある市場セグメントで1位のみが強者、2位以下は全て弱者です。売上高や利益は全く関係なく、ある市場セグメント内のシェアのみで決まるのです。全国3位で北海道1位のサッポロビールは全国では弱者ですが、北海道では強者となりますし、ウィスキー1位だがビール4位のサントリーはウィスキーでは強者ですが、ビールでは弱者となります。弱者が強者に勝つには、強者と違う攻撃目標(市場セグメント)を設定して、狙ったセグメントでシェア1位を獲得することが決定的に重要で、これを差別化と呼んでいます。具体的には、以下のような手段があります。1) 商品の差別化2) 価格の差別化3) サービスの差別化4) 販売手段(チャネル)の差別化5) 地域の差別化よい実例がアシックスです。アシックスは、最初、バスケットボール専用シューズを製造販売しているメーカーはなく、無競争状況だったことに着目し、バスケットボールシューズ専門メーカーとして一点集中し短期間で40%のシェアを獲得しました。 次に狙ったのがマラソンシューズです。マメのできないマラソンシューズという差別化商品で40%のシェアを獲得し、その次はバレーボールシューズといった形で一点集中主義を積み重ねて強者への階段を突き進みました。長くなりましたので、アフィリエイトとの関わりについての考察は次回ということで。
2006年07月02日
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既に、ご存知の方も多いと思いますが、GoogleがWeb表計算サービスGoogle Spreadsheetsを開始しました。 つまり、ブラウザでExcelもどきができるわけです。 Googleは既にWebワープロサービスのwritelyを買収しているので、Office対抗という意味では第二弾です。 以前から噂になっていたGoogle Office構想が着々と進行しています。一方、Microsoftも負けてはおらず、カスタマイズ可能なポータルサービスWindows Liveを既に始めています。 ポータルといえばYahoo!が定番で、Microsoft自身もMSNを持っているのですが、サイトメニューを自分の好きなように変えることができるという点で進化しています。当面、Webサービスの覇権争いはGoogle/Yahoo!/Microsoftを軸として進みそうです。その中で、一つの方向性として、今PCでやっていることを全てブラウザでできるようにしようという流れが見えてきています。冒頭の例で言えば、OfficeはこれまでMicrosoftが牛耳っていましたが、WebベースのオープンなドキュメントをW3Cで標準化して、それをWebサービスとして実現すればMicrosoft Office独占体制は崩れるし、さらに言えば、ブラウザをFirefox、OSをLinuxのようなオープンソフトで済ませてしまえば、Windowsの重みも今とは随分違ってくるでしょう。コンピュータの世界では歴史的にサーバ中心とクライアント(PCなどの端末)中心が交互に切り替わっているのですが、丁度、クライアント中心からサーバ中心に変わろうとしているのかもしれません。 メールでもPCに受信メールを置いていた時代から、Gmailのように、サーバに受信メールを置きっぱなしにして、ブラウザで見る時代に変わっていくのかもしれません。一人が複数のメール環境を持つようになれば、サーバメールの方が便利だし、ウィルス対策なんかも個人でやらなくともすみますしね。ユビキタスという言葉も大分手垢がついてきましたが、PCや携帯だけでなく、車、テレビ、携帯AV、HDDプレーヤ、白物家電など身の回りの機器がネットワークで相互でつながる時代には各機器にはブラウザだけ持たせてサーバから色々なサービスを提供する形態の方が素直です。 現在、アフィリエイトはPCと携帯でしか行われていませんが、近い将来、色々な機器でもできるようになるでしょう。 ちょっと考えても、カーナビでGoogle Mapもどきのアフィリエイトなんか出てきそうですものね。また、Windows Liveもどきでカスタマイズポータルができれば、同好の士向けに公開して、広く使われるようになれば、コンテンツ連動広告も期待できるかもしれませんし。アイデア豊富な方は今のうちにおもしろそうなサービスを特許化しておくといいかも。当たればアフィリエイト収入どころではない金額が手に入るかもしれません。
2006年06月11日
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先週、電子辞書徹底比較というサイトでアドセンス広告が急に表示されなくなりました。噂の「アドセンス狩り」かとあわてて他のサイトを見たところ、無事広告は表示されており、ひとまず胸をなでおろしました。どうやらアカウント停止ではなく、特定サイトのみの広告停止のようです。広告が無くなっても広告スペースはそのままなので、サイトも少し間の抜けた形になってしまうし、わずかとはいえ広告収入もなくなるので、Googleに問合せを行ったところ、下記の返信がありました。利用規約とプログラムポリシーに基づいて、Google ではすべてのご利用を継続的に審査し、ポリシーに従っていない場合は、サイト運営者様またはサイトに対してプログラムの利用を無効とさせていただいております。お客様のアカウント自体は引き続き有効ですので、Google のポリシーに準拠した他のウェブ サイトに広告を掲載していただくことは問題ありません。具体的な理由が書かれていませんが、どうやらプログラムポリシー違反らしいです。4ケ月前のサイト公開以来、大きくサイト内容は変えてないのに何故?と思いつつ、Googleのプログラムポリシーを見ると以下のようなことが書かれています。・ 自分でGoogle 広告をクリックしないこと・ 他の人に Google 広告をクリックするよう頼まないこと・ ポップアップ プロンプトや、自動ソフトウェア インストールを使用しないこと・ 成人向け、ギャンブル、ドラッグ等を含むサイトに広告掲載しないこと・ Googleページを不正使用または模倣しないこと・ AdSense コードを変更しないこと・ トラフィックを獲得するために不正なリダイレクトを行わないこと・ 広告を誤ってクリックするように仕組んだトリックを使わないことどれも心当りがありません。どうしたものかと考えあぐねて、サイトを見たところ、いつのまにか広告は復活していました。一体なんだったんだろう、と狐につままれた感じです。前に書いたGoogleの広がりの中で、「Googleにはグーグル八分やアドセンス強制解約といった強権発動の面もある」と書いた後に、自分も類似の体験をするとは思いませんでした。これまで、検索エンジンのご機嫌で急にサイト表示されなくなったり、しばらくして元に戻ったりという体験はありましたが、「ある日突然何かが起こり、理由の分らないまま元に戻る」という点で同じです。何故そうなったのかがユーザが理解でき、ユーザ自身が何かアクションを取れる仕組みをもう少し充実させてほしいと思います。
2006年06月04日
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今日、広尾を散歩しました。広尾は六本木から地下鉄で一駅の住宅街です。「散歩の極意」で言うように、散歩は心の赴くまま足の向くままに歩くのが本道ですが、生憎今日は小雨であまりふらふらとは歩けませんでした。とはいえ、いつもの広尾で気持ちよく散歩を楽しむことができました。広尾は四半世紀前の学生時代の一時期に住んでいたのですが、今でもその面影は殆ど変わっていません。時折、豪邸はあるものの普通の街並みを残しており、商店街の中には昭和30年代を髣髴とさせる駄菓子屋も残っています。隣接している麻布や白金と比べると少し庶民的な感じです。今でこそ麻布や白金は地下鉄の駅ができましたが、昔は駅も無いし、坂は多いし、商店も少ないしで、高級住宅街で知られていたものの、私自身は住みにくい街だなあと思っていました。ただ、今で言うセレブの雰囲気を感じる機会は当時からありました。今でも印象に残っている出来事があります。近くにある慶応の幼稚舎付近を歩いていたとき、門の前でベンツが止まり、そこから目も鮮やかなパステルカラーのスーツに身を包んだ若い女性(母親には到底見えませんでした)が子供のお迎えに来たのを見たときには、世の中には違う人がいるものだとつくづく思いました。当時の私はといえば、夏場になると短パンにサンダルで六本木にあった学校に通って、教授の秘書からは六本木の雰囲気を乱していると笑われたくらいでしたし。(当時の六本木は今のような荒んだ?感じはあまりない洒落た街でした)今でも、広尾のあたりは少し歩くと街並みの変わる面白いところです。恵比寿方面に歩くと途端に庶民度が増すし、道を隔てて麻布に足を踏み入れると急に外人が増え街並みもすっきり度が増します。 麻布は昔も今も外国人比率は高いです。有栖川宮記念公園や明治屋は外国人比率50%ではないかと思うくらいです。(ちょっと大げさかな) 以前、仕事で六本木の某外資系の外人と宴会に行くことになったとき、彼がちょっと家に帰って着替えてくるというので、住んでるところを聞いたところ帰ってきた答えは麻布でした。麻布は日本人の金持ちと外資系外人の街なのかなと思った次第です。次に行くときは、広尾⇒白金⇒高輪⇒品川と歩いてみようと思います。これも気持ちの良い散歩コースです。
2006年05月27日
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** 前回の続きです。**Googleサービスの際立った特徴の一つはオープンさでしょう。楽天と比べると違いが判ります。楽天はアフィリエイト環境を無料提供していますが、他社のアフィリエイトはできないし、報酬は楽天専用ポイントです。Yahoo!も大筋同様です。一方、Googleではそのような制約はなく、ユーザはGoogleが提供する様々な無料サービスの上で自由な活動を行うことができるものの、全ての活動内容はGoogleに把握・記録され、Googleの幅広い活動の基礎データとして活用されます。例えて言えば、楽天・Yahoo!の戦略が「鳥籠型」とすれば、Googleの戦略は「釈迦の掌型」となるのでしょうか。企業の原点に直目したとき、楽天はショッピングモール、Yahoo!はポータルサイトと自サイトに閉じた世界であるのに対し、Googleは検索エンジンというインターネット全体を対象とした世界であることを考えれば、自然な結果なのでしょう。ご存知のように、Googleの収益の源泉は広告収入であり、その広告市場を新たに拡大するためにGoogleは多様なサービスを無料提供しています。現在のネット広告の代表選手は、・検索エンジン利用時の広告(AdWords)・テキスト主体ホームページ閲覧時の広告(AdSense)ですが、既に始まっているものや、容易に想像できるものを挙げると、1. 地図コンテンツ上で位置と連動した広告が表示される。(Google Map)2. メールの内容に連動した広告が出る。(Gmail)3. RSSリーダ利用時にその内容に連動した広告が出る。(RSS広告)4. 画像コンテンツで画像に連動した広告が表示される。⇒ トレンディードラマの画面上で女優の服をクリックするとその服の広告が出る。5. コンテンツの利用履歴や個人プロフィールからその人が好みそうな広告を出す。 ⇒ Gogle VideoやGyaoのようなビデオ配信サービスで韓流ドラマばかり見ている人にはヨン様ツアーの広告を出す。6. Googleサービスを受けているときにユーザの住所・趣向にマッチする広告を画面表示する。(折込チラシのネット版) ⇒ A市のスーパーのお買い得情報をA市に住んでいる主婦にだけ流す。とまさに、「日常生活のいたる所で私専用の広告が見れる」時代に向けて動いていくのでしょう。これらの多くはサービス提供の仕組みの中に広告配信を組み込むだけで済むので、AdSenseのように、アフィリエイターの広告収入増につながりそうなものは少ないかなという感じです。むしろ、新たな集客手段という関りと何よりネットユーザとしての無料サービス享受が一番の関りでしょうか。「グーグル」にも書かれているように、Googleには、・グーグル八分やアドセンス強制解約といった強権発動の面・米国軍備施設をGoogle Mapから外したり、中国政府に不都合な情報を検索対象から外す強者迎合の面があるのは確かです。だけど、これまで既存の強者に囲い込まれていた部分をオープンにし、ロングテールを実現した功績は大変大きいと思います。「現在の問題を解決した者が次の時代の勝者になる」という原則に従えば、Googleの問題を解決した者がGoogleの次代を担うのでしょう。これが何時になるのか。「ウェブ進化論」の結論のように、今の十代が大人になるのを待たないといけないのかもしれません。
2006年05月20日
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Googleって知れば知るほど凄いですね。最近、矢継ぎ早に繰り出されるGoogleの新サービスに触発されて、Googleが自分にどういう関りを持ってくるのか少し考えてみました。Googleは世界の注目を集めている存在なので、新書でアウトラインをつかむことができます。 Googleのユニークさや世界観を理解したいのなら「ウェブ進化論」、社会に及ぼす影響を知りたいのなら「グーグル」が定番でしょうか。前者は業界人、後者はジャーナリストの本です。 まず、Googleがどれだけのサービスを提供しているか見てみましょう。是非クリックして実際に使ってみてください。改めてその凄さが実感できます。地域限定や実験中のものもありますが、早晩、日本でも正式公開されるでしょうから、その先取りにもなります。1. 検索サービス以下を見てみると、Googleが「知の世界の再構築」を本気で実現しようとしているのがよく分ります。Googleホームページの検索ボックス上に様々なボタンがあります。 ウェブ検索とイメージ検索は説明不要ですね。ニュースは様々な報道情報が全国紙のみならず地方紙、専門誌含めて横通しで得られるので、一紙に偏らない情報が得られます。マップはドラッグで動く地図です。右上のボタンで地図版と実写版を切り替え、左のスケールで縮尺を変えることができます。これを外部利用したラーメンマップといったサイトもあり、PHPができれば自分でも同様のサイトを作れます。更に地球だけでは飽き足らず、火星の実写サービスもやってます。出版業界と物議をかもしたブック検索ではキーワード(現在は英語のみ)を入れると、該当する本の一覧だけでなくその中身も読むことができます。ブログサーチでは正式公開ではないものの日本語キーワードでもブログ検索ができます。Trendsでは指定キーワードの検索数が、時間別・地域別・言語別に判ります。これなんかビジネスに役立ちそうですが、絶対値ではなく相対値なのが残念です。Scholarでは学術論文を検索できます。2. コミュニティサービスグループはコミュニティグループを作成したり、既存のグループに参加して意見交換できるサービスです。メーリング リストを作って連絡を取り合うこともできます。Baseは投稿サービスです。キーワードで検索できるだけではなく、自分で投稿もできます。3. ネット環境の提供Googleは無料&簡単&便利&オープンなネット環境を提供しようとしています。一見、日本の同様のサービスに似ていますが、簡単&便利&オープンの徹底度において一枚上を行っています。Page CreatorではHTMLを知らない人でもワープロ感覚で無料ホームページを作ることができます。Bloggerでは簡単にブログを作ることができます。GmailはWebメール&チャットサービスで、巨大な保存容量(2.5GB)に加えて、ウィルス退治や迷惑メール除去もできる優れものです。さらに、GoogleNetという、無線LANによる無料インターネット接続サービス構想もあるようです。これが実現されたら、通信プロバイダは大打撃ですね。4. ビジネス環境の提供コンテンツ連動型広告AdSenseと検索キーワード連動型広告AdWordsは説明不要ですね。また、RSS広告も実験中なので、そのうちRSSフィードにもAdSenseが載るようになるなるのでしょう。Analyticsはアクセス解析です。機能の白眉はコンバージョン目標機能で、購入画面を目標に設定することでコンバージョンレートを計測することができます。5. 移動に便利なサービスTransitは乗換サービスですが、駅探と違って直接住所指定ができ、出発地から駅までの徒歩時間が出るとともに、運賃比較では車で移動する場合のガソリン代と比較表示されるそうです、(実はこのサービスをうまく使えないので、この部分は受け売りです。(^_^;;) 使えた人いらしたら、やり方を教えてください。)Ride Finderはタクシーやリムジンなど位置を地図上に表示するサービスです。これも便利そうですね。6. その他もろもろVideoは無料ビデオ配信サービスです。画像をクリックするとビデオを見ることができます。Calendarはスケジュール管理で、他のユーザとスケジュール情報を共有することもできます。言語ツールもいろいろな言語をサポートしており便利です。 完全自動翻訳はGoogleの大目標の一つだそうですねReaderはサイト横通しで時間順に並べてくれるRSSリーダです。こうしてみると、ネット生活の様々なシーンをカバーしているというよりも、次々と新しい利用シーンを開拓しているのがよく分ります。 Googleには「20%-80%ルール」というものがあり、労働時間の20%を今無い新しいものを創造することに充てることを義務付けられており、そこから出た膨大なアイデアが淘汰されて面白く役立つサービスが次々と生まれています。ここまでで随分と長くなってしまったので、これを踏まえて考えたことは次回とします。
2006年05月13日
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途中で終わった前回の話の続きで、最近読んだコピーライティングの書籍をご紹介します。「全米No.1のセールスライターが教える10倍売る人の文章術」と長い題名です。オリジナルの英文名は"Advertising Secrets of the Written Word"なので微妙にニュアンスが違うような・・・本屋で偶然見つけ、良書の雰囲気が漂っていたので即購入したところ、後からコピーライティングの古典的な存在だと知りました。著者のJoseph Sugarmanもダイレクトマーケティング界の著名人とのこと。彼が長年に渡って蓄積したノウハウを伝えるセミナー(会費 $3000 !)の内容と同じと言うにふさわしい内容でした。コピーの構成に関する基本的な考え方(キャッチコピー、リード、コピーの役割の本質)から始まり、文章面に関する22のポイントと心理面に関する22のポイントは巷に流れているノウハウの大半をカバーしています。この44個のポイントも納得性と即効性を兼ね備えたものでしたが、その後に、さらっと書かれている話がとても興味深いものでした。■ 予防と解決の秘密人は問題が起こった後の解決には金を払うが、起こる前の予防には金を惜しむ習性があるので、予防的商品は売りにくいという事実があります。確かに癌の治療なら数十万、数百万と払っても、癌の予防には千円だって惜しい気がしますもんね。とはいえ、予防的商品は存在するので、その売り方(訴求方法)をどうすればいいかというのが課題で、「商品の予防的側面をいくら訴求しても効果が薄いので、解決的側面を訴求する」というのが答えです2つのケースがあります。1) 商品の中に予防的機能と解決的機能の両方がある場合実例は、ある車の燃料調整剤です。この調整剤にはエンジン寿命を長くし。空気汚染防止という予防的側面と燃費を良くするという解決的側面がありますが、後者を前面に出して訴求すべし、という話です。ただ、こういう商品はあまり無いですね。2) 商品の中に予防的機能しかない場合多くの人にとっては予防的意味をもたない商品が、ある人にとっては解決的意味を持つ場合があります。例えば、生命保険は多くの人にとっては予防ですが、同年齢の身近な人を亡くした人にとっては心理的不安を解消する解決的意味を持ちます。ただ、読む人を脅すのはタブーなので、露骨に訴求せず、記憶にとどめておいてもらうにとどめて、いざという時に思い出してもらう位がよいのだそうです。■ ストーリを持たせる1つの物語を作り、その中で意味ある形で商品が出てくるようにする手法です。例えば、私は長年農業をやっていますが、こんな不思議な話は初めてです。かかりつけの医師のAさん所有のグレープフルーツ園である日不思議な形のグレープフルーツが見つかったのです。それは・・・・といった形で新種のグレープフルーツを訴求するわけです。多くの人は物語が好きなので、最後まで読んでもらって商品に愛着を持ってくれればこっちのものです。■ 具体例これには思わず笑ってしまいました。 簡素化していますが、まずは見てください。怠け者がリッチになる方法多くの人は日々の暮らしに追われ金儲けの余裕などありません。私もそうでした。1日18時間、休日無し。でも大儲けするようになったのは働く時間を減らしてからです。しかも大幅に。(中略)私はあなたの人生で最大のお買い得商品を用意しています。教育は要りません。私は高卒です。資金も要りません。私は借金で首が回らず友人からは破産を勧められるほどでした。運も要りません。私のやり方をやれば誰でも私相当、いやそれ以上のことができるでしょう。若さも要りません。70才の女性が私のやり方で世界旅行を楽しんでいます。経験も要りません。ある未亡人が私のやり方で年xxドルの収入を得ています(後略)これは、巷の金儲け系情報商材のコピーの原型そのものです。なーんだ、そうだったのか、という感じです。読んだ後で思ったのは、色々なテクニックがあるけれど、それを露骨に見せてはだめで、背後に隠れて見えなくなるほどに消化できてないとダメだろうなということでした。読んでてうんざりするコピーってありますもんね。(でも、そんな情報商材が売れてたりするので、私の眼力なんてまだまだ初心者並みなのでしょう。)
2006年05月08日
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アフィリエイトを始めるようになって、人はどういう心理に基づいてモノを買うのだろうと考えるようになりました。いろいろな切り口があるのでしょうが、自分なりに整理がついている4つの分類があります。当然、各分類毎に商品訴求の方法は変わってくるはずです。A) 欲望による買い物「金持ちになりたい」、「美しくなって人から羨ましがられたい」、「異性と楽しい日々を過ごしたい」といった欲望・本能に基づいて、・ 速攻で1ケ月100万円稼ぐ方法 や・ メイクでは隠しきれないタルミや小じわをなくすジェル や・ さえない貴方でも1ケ月で美女を落とせる秘策を買ったりするケースです。 ブランド物などもこのジャンルに入るのでしょうね。このジャンルの商品は、多少高くても欲しい人は買うので、利幅も大きく、結果として報酬率も高い、という一番の稼ぎ所でしょう。ここでの成果の成否を分けるのは、欲望・本能をくすぐり、購買に至らしめる文章力(コピーライティング力)ではないかと思います。B) 切実な必要性による買い物容姿上のコンプレックス、健康不安などの本人にとっての重大事に基づく買い物のケースで、育毛剤や癌に効果のあるキノコなどが該当します。このジャンルの商品も報酬率も高いので稼ぎ所ですね。但し、A)に比べて本気度がより高く知識も豊富なので、説得性のある情報に基づく商品訴求が不可欠でしょう。C) 冷静なスペック判断(+コストパフォーマンス評価)に基づく買い物金融商品、電化製品などのようにスペックと価格で商品のほぼ全貌を表せるケースです。このジャンルはA), B)に比べると報酬率が落ちます。(金融などの一部分野を除く)このジャンルは比較サイトが有効ですが、「比較サイトが有効=Winner takes all構造」を意味するので、サイト情報の充実に加えてSEOを頑張って検索上位表示させることが必要な厳しいジャンルでもあります。ニッチを狙って手堅くいくという戦略になるのでしょう。D) 価格判断に基づく買い物日用品が該当します。このジャンルは通販 vs.近くのスーパーという厳しい競争が前提となります。街の量産店に破れたシアーズローバックの例が示すように価格だけの競争だと通販は分が悪いようです。また、当然、報酬率も最安値となります。以上をあらためて見ると、A)ないしB)で成果を上げないとスーパーアフィリエータへの道は遠そうです。そして、その成否を分ける最大のポイントが文章力(コピーライティング力)ではないかなというのが、現在の私の仮説です。本当はこの後コピーライティングの書籍を紹介する予定だったのですが、長くなりそうなので、次回に回します。
2006年05月05日
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冒頭から数式が出てきて恐縮ですが、報酬 = アクセス数×成約率×承認率×報酬率×商品単価という基本式で、報酬を高めるには1) SEM (SEO/PPC) により、アクセス数を高める2) 商品訴求技術により、成約率を高める3) ASP/ECサイト/商品の選択に気をつけて、承認率×報酬率×商品単価を高めるとなりますが、アフィリエイトを始めてしばらくして、2)が決定的に重要ではないかと思うようになりました。1)のSEOは確かに重要ですが、激戦区を外してキーワード選択をしっかり行い、Titleタグにキーワードを重要度順に並べるだけで、被リンクがそれほど無くとも、そこそこの結果が得られる、ということが分かったのとSEOの良い本が色々あるので着実にやれば何とかなる、と思います。3)も外すとひどいめにあいますが、地道に調べれば何とかなるのではと楽観視しています。ところが、2)の商品訴求技術というのが一筋縄ではいかない代物でこれを何とかしない限り、話にならないということを実感しています。 成約率が高ければ、PPC広告でアクセス数を確保することもできますしね。(正確には、「成約率を高めることで、 成約率×承認率×報酬率×商品単価 > PPC広告単価 となれば」ですね。)ということで、最近サイト作りをサボって読んでいる商品訴求技術関係の本の中から、おもしろかったものをご紹介します。第1回は「なぜ通販で買うのですか」。著者は雑誌「通販生活」を出しているカタログハウスの創業者の斎藤駿さんです。散歩の途中でカタログハウスの店をみつけ、その中でこの本を見つけ即座に買いました。というのは、通販はネット販売の原点なので通販のノウハウはネット販売にも役立つだろうと思っていたのと通販生活が1ジャンル1商品主義を貫いていることが以前から気になっていたからです。1ジャンル1商品主義というのは、枕だったら、ファベ社のメディカル枕ヒータだったら、デロンギ社のオイルヒータ加湿器だったら、ボネコ社の気化式加湿器炊飯器だったら、三洋電機のおどり炊きといった感じで、各ジャンルでonly oneのみを推薦する潔い売り方です。こういう売り方は成約率に自信がないとできませんよね。 普通は沢山商品並べて好きなものを選んでください式です。(恥ずかしながら私のサイトも含めて)本の内容は、期待に違わず、素晴しい本でした。通販の歴史から始まり、通販生活発刊前後のいきさつ、通販生活のコンセプト、成功の秘密が独特の口調で語られています。小売の哲学というものがあるんだな、ということを再認識しました。商品訴求の本質を語る言葉を見ただけで、それは分かります。 つたない解説付きで例を挙げると、1. 商品ごとに「買う人」を具体的に特定して、商品ではなく使用価値を訴求するデロンギ社のオイルヒータが具体例です。 ヨーロッパでは、オイルヒーターは主暖房機で部屋を暖めた後に暖かさを継続するための補助暖房機という使われ方だったのですが、日本では補助暖房機という習慣がないため、さっぱり売れなかったそうです。そこで、空気がきれいなままで乾燥しないという点に着目して、「寝室で暖かく眠りたいが、エアコンや石油ヒータだとのどが痛くなるので困っている人」をターゲットに「温風を出さないので、一晩中付けっぱなしにしても、のどが痛くならずに穏やかな暖かさで眠れる」という使用価値で訴求したところ、その後、現在まで20年に渡るロングセラーとなっているそうです。2. 通信販売の本質は使用価値の実演販売だ / 通販生活は香具師の心意気で作っている香具師が培ってきた「人を立ち止まらせる技術」、「使用価値を楽しく伝える実演芸」、「売りたい情熱」は通信販売にも不可欠の芸だと言っています。 ネット販売も同じですね。確かに「フーテンの寅さん」の口上相当のことがネットでやれれば凄いですよね。3. 客は信頼できる人を媒介して初めて広告を信頼する。/ 客は発信者と利害関係が薄くて、自分の好きな人の言葉を信じるだから、通販生活では著名人に登場してもらって、商品の感想を書いてもらっているそうです。おもしろいのは、嫌いな人からの情報発信だと売れ行きは落ちるそうです。斎藤さんは志茂田景樹さんが好きで何度か通販生活に商品感想を出してもらったのですが、とたんに売上が下がったそうです。(やっぱりそうだろうなあ)他にも色々興味深い話がありますが、納得脱帽です。 私も「通販生活のこころ」をしっかりマスターして、only oneを紹介するサイトを作ってみようと思います。 (そして、成約率が満足のいく数字になったら、密かにPPC広告を打ってみたいな、と密かな野望を燃やしています。)
2006年04月29日
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ウェブ進化論売れてますね。私も1ケ月ほど前に読みました。 グーグルやロングテールのようなスケールの大きな話も示唆に富んだ内容でしたが、妙に印象に残っているのは、将棋の羽生さんの次の言葉です。IT/インターネットによって将棋が強くなるための高速道路が一気に敷かれたものの、高速道路を抜けた後は大渋滞が起こっている。強くなるために必要な様々な情報が整理された形で手に入り、ネットを介して自分のレベルに合った相手と簡単に対局できるようになったおかげで、ある一定レベルに達することにできる人が昔に比べて圧倒的に増えたものの、多くの人はその後に聳え立つ壁を超えられない、ということなのでしょう。これって、形が違うものの、アフィリエイトも同じような気がしませんか?アフィリエイトやSEOといった言葉は数年前まで一部の人達のものでしたが、今では雑誌やテレビでも取り上げられ、スーパーアフィリエイターの超実践テクニック集初級編・中級編といった優れたノウハウも簡単に手に入るようになっています。きちんとやれば初級レベルを卒業する時間と手間がかからなくなるがゆえに、競争レベルも高くなることになるでしょう。そうしたときに、大きな成果を上げるために必要なものは何なのでしょうね。私自身、今年からアフィリエイトを始めた若葉マークなのでえらそうなことを言う資格はないのですが、結局は「良いものを、誰もが納得できる説得材料をつけて、分かりやすい言葉で紹介する。」ということなのかなと感じています。技術は確かに重要ですが一番乗りは大変ですよね。昨日はWebサービス、今日はRSS、明日は・・と日替わりメニューで新しい技術が出てきますが、しばらくすると誰もが使える形に整備されていくので、苦労して最初にやらなくてもいいのかなと考えています。ところで、近い将来、全てのECサイトがWebサービスを備えるようになれば、ECサイト横通しの最安値・特価情報を提供するサイトが出てくると思いませんか?こんなサイトは日本に2、3個あれば十分なので、本当に"A Winner Takes All."になってしまいますよね。ここでの競争は個人レベルではなく企業レベルで行われるでしょう。そうすると、アフィリエイターはやはり自分ならではのものでニッチを勝ち取るしかないのかなと思います。アフィリエイトをやると本当に色々考えさせられますね。
2006年04月23日
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皆さんは、複数ファイルの文字列をまとめて別の文字列に置換したい時、どんなツールを使っていますか?私はこれまでGrepReplaceというツールを使っていましたが、行単位の変換しかできないので、探したところ、Devasというツールを見つけました。 これだと、行に依存せず任意の文字列を別の文字列に変換できるので融通が利きます。もし、ご存じなかったら、一度お試しあれ。
2006年04月17日
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秋の杜です。始めまして。今年の元旦に一念発起してアフィリエイトを始めました。HTMLもよく知らず、CSS何のこと?という人だったのですが、見よう見まねで、3週間ほどかけて電子辞書徹底比較というサイトを作りました。 テンプレートも何もなく作ったので、今見ると技術的には不満だらけですが、記念すべき第一号です。(今も微々たる売上の大半はこのサイトの売上なのが悲しい・・・)次は、物販サイトを作ってみたいという野望にかられ、PHPやらWebサービスなどをにわか勉強して、チタンの館を作りました。 20年ぶりにプログラミングして商品生成ツールを作ることができたのが嬉しくて、勢いで作ったサイトなので、ジャンル選択・キーワード選択・商品紹介など基本的な所で問題大有りサイトです。 しかし、ボケ防止というアフィリエイトを始めた当初目的は半分達成できたような気がします。最近、不眠症から安眠へというサイトを作りました。 途中でジャンル選択失敗したなと思いましたが、中途半端でやめるのも癪なので、切りの良いところまで作ったものの、先行きどうなることやらです。好きな言葉は「着眼大局・着手小局」ですが、やってることは「着眼小局・着手大局」だなと、少し反省。 しかし、アフィリエイトは実行第一という先人の有り難い教えもあるようなので、これでもいいかとも思っています。 (要するに全然反省してない。)これから、試行錯誤でいろいろやったことを書き綴っていきますので、宜しくお願いします。
2006年04月14日
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