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福島県会津若松市のいぶき薬局の
薬剤師関陽介さん(43)は、
小児薬物療法認定薬剤師の資格を持ち、
発達障害を抱える子どもや
その家族に寄り添った服薬指導をしている。
「困った時に、まず初めに相談できる身近な存在になりたい」
と意気込む。
小児薬物療法認定薬剤師は
日本小児臨床薬理学会と日本薬剤師研修センターが
2012(平成24)年度に創設した資格。
従来の薬剤師の知識に加え、
小児薬物療法分野の能力や適性を確認する。
日本薬剤師研修センターによると、
2024年3月末時点で全国では990人、
県内では19人が資格を有している。
関さんによると、
近年は発達障害の疑いがある子どもが増える一方、
専門医が足りず初診まで数カ月かかる事例もあるという。
診察後に薬物療法を始めるが、
服用方法や副作用に不安を感じ、
適切な治療が継続できないケースも見られた。
関さんら小児薬物療法認定薬剤師は発達障害や多動症、
てんかんなどの知識を基に、電話やLINE(ライン)
を活用した服薬指導や助言を行っている。
いぶき薬局では医療サービス業カケハシ(東京都)の
「ポケットムスビ」を活用し、
LINEで症状などを確認している。
トラブルの報告や悩みが寄せられると、
薬剤師が電話やメッセージで対処法を助言する。
注意欠陥多動性障害(ADHD)のある女児の事例では、
母親から
「薬の服用中に、じっとしていられないことがある」
と報告を受けた。
副作用として多動の出現があるとし、
服用の時間の変更などを提案し改善につなげた。
「点ではなく線で関わることを意識している。
地域の薬剤師として患者さんや家族の悩みを解決していく」
と言葉に力を込めた。
(会津版)
[福島民報]
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