しかし、続けて観た「RCサクセション early 80's」ではロックバンドに転進したRCのメンバーが例の奇抜なメイクと衣装でステージに現れ、清志郎は髪の毛をおっ立てた「キヨシロー」という別人格になっていた。足を前後に開いてステージ上でピョンピョンと飛び上がり、派手なマイク・パフォーマンスで客席を煽るキヨシローの姿がやけに滑稽で、比較して観てしまうとかなり違和感がある。前の映像からほんの数年の間にアンタらは一体どうなってしまったのよ、と思うぐらいの変貌ぶりである。勿論、このロックバンド時代のRCも好きだったし、音楽番組の生放送でTVカメラにガムをくっつけたりというキヨシローの暴挙なども痛快だったが、不遇のフォークトリオ末期時代を経て「売れなければ意味がない」と、確信犯的にキッチュなポップスターを演じていたキヨシローの姿は、今見るとなんだか少し痛々しい感じがした。