2005年11月05日
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カテゴリ: 音楽生活


「これで最終版ですから」とデータをCDに焼いたのを送りつけてから本番まで何のリアクションもなかったので「大丈夫なのか?」と少々心配にもなったが、そうこうしているうちに本番当日になった。

少し早めに楽屋入りして「で、音楽どうでした?」と聴くと、代表である女先生は「んまー、心斎橋センセイ(ここでは何故か勘違いでセンセイと呼ばれている)、とっても素敵だわよ。ラストなんか感動して踊りながら涙が出そうになるわよ。本番が楽しみ。」と言うので、それはよかったよかった。音響の調整はもうホールの担当者にまかせることにして、全2,700席ある客席のちょうど中央付近に用意された招待席で舞台の開始を待つ。が、始まったとたんに猛烈な睡魔が襲ってきて船を漕ぐ。舞台は全部で3部構成になっていて、前の2部までは旧作の再演で、ワタシの担当した新作は3部目のトリなので、そこまでが長いのだ。

1時間半ほど経ってようやく第3部に。オープニングは、「金属的な音で始めたい」という要望だったので、実際の製鉄工場でサンプリングした音を「ガコーン、ガコーン」と大音量で打ち鳴らすという変則プレイでスタート。そのあとはまぁ踊りの構成を考えながら現代音楽系からテクノ系まで緩急抑揚をつけて何曲かつなぎつつ今回は、終わったと見せかけて緞帳を一度下ろした後、意表をついて最後に隠し玉の1曲でもう一度緞帳を上げてフィナーレ、という構成にしてもらった。これが見事に反応があり、何年間もやってきて初めて観客席がどよめいたのにはこっちが驚いた。今年はダンス陣の技術もレベルアップしていて、あ、これはなかなかいいぞと感心もした。

それにしても、これだけの規模のホールで自分の個人的に好きな曲をホールの大音響で全身に浴びながら客席で聴くなんてことは、やはりこの仕事でもしない限りあり得ないので、これだけは醍醐味であるなぁとつくづく思う。
終演後しばらくして再び楽屋に行くと、「心斎橋センセイ、最後の新作が良かったって、さっきまでダンス雑誌の取材が2社ほど来てたのよ」と女先生も少々コーフン気味だったので、それはよかったよかった。

ほとんど毎回ボランティアではあるが、まぁこんな風に手応えがあると、結果としてはやって良かったなぁと思いつつ、ワシは「それじゃあ」と渋く呟き夜の街に消えていくのであった。30分後には生ビールおかわりであった。

♪ちなみに終わりの曲はこれ、 MOBYの「Hotel Intro」






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最終更新日  2005年11月08日 18時23分43秒 コメント(4) | コメントを書く
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