同曲を含む1981年の再デビュー第1作『ジェシーズ・ガール(原題:Working Class Dog)』、翌年の第2作『アメリカン・ガール(原題:Success Hasn’t Spoiled Me Yet)』に続き、1983年に出された第三作がこの『リビング・イン・OZ(Living in OZ)』であった。と言うと、前2作からの続きという感じがするかもしれないが、実際には前2作がまだアイドル的であったのに対し、この第3作のあたりからは次第にアーティストとしての志向が表れていくことになる。リック・スプリングフィールドの自作曲(本作では3.のみ共作で残りはすべて単独のクレジット)のよさも実によく伝わってくるし、何よりもティム・ピアース(90年代にはリック・スプリングフィールドとプロジェクトを結成することになるギタリスト)の参加が演奏に厚みを加えている。