音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2013年03月25日
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清志郎のセンス(前編)


 1960年代半ば、ビートルズ人気に肖ってアメリカで結成されたグループ、ザ・モンキーズ(The Monkees)の代表曲である「デイドリーム・ビリーバー(Daydream Believer)」(このグループの曲としての日本語表記は「デイドリーム」だが、原題はDaydream Believer)。キングストン・トリオのジョン・スチュワートのペンによる、1967年のヒット曲だったが、それから20年以上を経たバブル期の日本で一躍脚光を浴びることになった曲でもある(当時、カップ麺のCM曲になったほか、数年前にもコンビニCMに用いられるなど繰り返し巷で耳にする曲である)。

 火をつけたのは忌野清志郎。いや、正確には、“清志郎にそっくりのZERRYなる人物がヴォーカルをとる謎のバンド”、ザ・タイマーズ(The Timers)が1989年にデビュー・シングルとして発表したカバーであった。ザ・タイマーズというのは、どうやら日本のグループ・サウンズの代表格“ザ・タイガース”と、“大麻”をひっかけてつけられたバンド名らしく、ZERRY(ゼリー)というのも、“ジュリー(沢田研二)”のパロディとのこと。

 2009年に58才で惜しくも亡くなった清志郎は、決して正統派ではない、あまりに個性派なロック・ミュージシャンだった。思い起こすにつけ、本当に才能あふれるアーティストだったと思う。その生き様は“ロックしていた”としか表現しようがなく、最後の最後まであまりに正直だった。カッコつけて見た目が決まっていればよしとするミュージシャンが多い中、実に好感のもてる人物だった。

 そんな清志郎には、あまり注目されない見事な才覚があったように思う。それが努力によるものなのか、はたまた天性のものだったのかは今もってよくわからないけれど、1980年代、RCサクセションとして、また“謎の覆面バンド”、ザ・タイマーズとして発表した中にそれが見られる。その才覚とは抜群の訳詞のセンスである。今回取り上げた「デイドリーム・ビリーバー」はその代表例の一つというわけだ。

 話が長くなってしまいそうなので、まずは曲の動画をご覧いただき、回を改めて後編で話を続けさせていただきたい。ちなみに訳詞の内容は、亡き母に捧げたものとのこと。






後編 に続く)






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