音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2015年05月17日
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テーマ: 洋楽(3395)




 1968年、バーズ(The Byrds)を脱退したグラム・パーソンズ(Gram Parsons)とクリス・ヒルマン(Chris Hillman)を中心に結成されたのが、フライング・ブリトー・ブラザーズ(The Flying Burrito Brothers)。かつて日本の聴衆にとっては、なんだかよく分からないバンド名だったが、‘ブリトー’(コンビニでも売っているあのブリトーのこと)が一般化したいま思えば、“空飛ぶブリトーの兄弟”とは何ともシュールなバンド名だったわけである…。

 そんな彼らの主要作品と言えるのが、1970年発表のセカンド作『ブリトー・デラックス(Burrito Deluxe)』。デビュー作『黄金の城』の際には固定されていなかったメンバー(ドラムのマイケル・クラーク)も定まり、しかも創設者の一人であるグラム・パーソンズ脱退前なので、メンバー的にはベストの時期の唯一の作品で、このバンドが目指したカントリーとロックの融合が体現されているアルバムである。

 ロジャー・マッギン中心になっていったバーズから抜けた二人が続けた道ということで、バーズからの流れはすぐにイメージできるところだと思うけれど、その後の70年代の西海岸の音楽シーンを考えると、彼らは欠かせない脈流をつなぐ大事な架け橋になっていたという事実も垣間見える。

 その典型例がヴォーカル、ギターで本盤から参加し3rd作まで在籍したバーニー・レドン(Bernie Leadon)。グレン・フライ、ドン・ヘンリー、ランディ・マイズナーと顔を合わせイーグルスを1971年に結成することになる。やがてイーグルスはカントリー的要素よりもAOR的、大衆的路線に転換して、最終的にはレドン自身も脱退することになるが、イーグルス初期のカギとなる人物だったことは確かである。他には、ロサンゼルスを拠点に活躍することになるレオン・ラッセルが2曲(5.と11.)ピアノで参加している。

 収められた楽曲は、ヒルマンとパーソンズ、さらにはレドンが単独もしくは前者二人と共作などの形でかかわったものが目立つ。少し面白いところでは、4.「イフ・ユー・ガッタ・ゴー」が、発売されたもののすぐに回収されてしまったという、いわくつきのボブ・ディランのナンバー。時代としてのフォークの背景、急速に進化するロックの背景、そこでのロックとカントリーの融合の意図というフライング・ブリトー・ブラザーズの試みは、60年代から70年代への西海岸音楽の橋渡し(典型的にはバーズからイーグルスに至る流れ)という重要な役割を果たしたということが本盤から見えてくるようにも思える。




[収録曲]

1. Lazy Days
2. Image of Me

4. If You Gotta Go
5. Man in the Fog
6. Farther Along
7. Older Guys
8. Cody, Cody
9. God's Own Singer
10. Down in the Churchyard
11. Wild Horses

1970年リリース。




↓ジャケットイメージはこちら(リンク先はLP盤)↓

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Last updated  2015年05月17日 15時34分00秒 コメントを書く


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