音楽日記~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2026.05.24
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1970年発表のサード作


 ザ・バンド(The Band)は、1967年から1976年まで活動し、後にロックの殿堂入りもしたカナダ人を中心としたバンド。リヴォン・ヘルム、ロビー・ロバートソン、リック・ダンコ、リチャード・マニュエル、ガース・ハドソンの5人組だが、昨年(2025年)ハドソンの死去により、メンバー全員が鬼籍に入った。

 1968年にデビュー盤( 『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』 )、翌年にセカンド作( 『ザ・バンド』 )を発表した彼らの三作目が、1970年発表の本盤『ステージ・フライト(Stage Fright)』であった。全米ビルボードでは前作を上回る5位を記録し、ライヴ・パフォーマンスの場でバンドの顔となる楽曲(6.「ザ・シェイプ・アイム・イン」、9.「ステージ・フライト」)も生まれた。アルバム全体としては、ザ・バンドの作品群の中でいちばんロック・バンドらしさが伝わってくる作品と言えるのではないかと思う。

 アルバム全体を見渡しながら、注目曲をいくつか挙げてみたい。1.「ストロベリー・ワイン」は、リヴォン・ヘルム節が前面に出た、個人的には特にお気に入りのナンバー。そして、前2作からのザ・バンドらしさという意味では、2.「スリーピング」が筆者としてイチオシのナンバーである。

 上に書いたように、本盤はロックっぽさが強くなっている。その代表格としては、6.「ザ・シェイプ・アイム・イン」が頭一つ抜け出している。そして、別格として、9.「ステージ・フライト」。この曲は、さほど派手な演奏ではないのだけれど、曲調も演奏もヴォーカル(ダンコが担当)も、その魂はロックであるという印象が強い。

 上記以外の収録曲もどれも質が高く、捨て曲はほぼない。強いて前2作に及ばない点を挙げるとすれば、前2作に比べて収録曲の統一感が低くなっていそうという点は指摘できるかもしれない。ファースト作とセカンド作で“深淵なる米国南部への探求”を進めたザ・バンドだったが、おそらくこのアルバムの頃にはある程度のところまでその探究は行きついてしまっていたのだろう。そういう意味では、次なるステップに移り行こうとする姿が垣間見えるアルバムだということもできそうな気がする。


[収録曲]


2. Sleeping
3. Time to Kill
4. Just Another Whistle Stop
5. All La Glory
6. The Shape I'm In
7. The W.S. Walcott Medicine Show
8. Daniel and the Sacred Harp
9. Stage Fright
10. The Rumor

1970年リリース。




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Last updated  2026.05.24 20:50:25
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