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2009年04月25日
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カテゴリ: 読んだ本

せっかくだから…


この映画を観て、前に読んだ本を引っ張り出して読み返してみました。
本棚の奥まで捜して引っ張り出した本もあるので、
ずぼらがせっかく労力使ったのでご紹介を…

『総員玉砕せよ!』(水木しげる 講談社文庫)
まず思い出したのが、この作品。漫画です。
兵隊が消耗品としていかに軽く扱われ、次々と命を落としていくかが
克明に描かれています。
(しかもこの生きるか死ぬかの時に、命令を出す人物に、
今なら
「バカ上司」に分類されるような人がいらっしゃるような…。
それは、この時代の教育や考え方もあるのでしょうが。
戦死なさった方に失礼とは存じますが)
映画「硫黄島からの手紙」のように、最後の救いはありません。



慰安所の実際が描かれている漫画なんて、珍しいんじゃないでしょうか。

どうぞあとがき・解説まで全部読んでください。


総員玉砕せよ!

『硫黄島に死す』(城山三郎 新潮文庫)
映画では、伊原剛志さんが演じていた西竹一中佐の
横浜出発から自決までを描いた作品。
陸軍軍人でありながら丸刈りにしなかったところなど、
伊原剛志さん演じる西中佐は、割と実人物のイメージに近いのでしょうか。
表題作ほか小説6編収録。

硫黄島に死す

『鵠が音(たづがね)』(折口春洋 中公文庫)
釋迢空(折口信夫:おりくちしのぶ)のお弟子さんの歌集です。硫黄島で戦死しました。
春洋(はるみ)出征後、師である迢空が編纂し、迢空死後刊行されました。
文庫化され、
歌集に加え、
春洋が硫黄島から書き送った21通の書簡「島の便り」が収録されています。
硫黄の臭気・熱気・餓え・渇き・赤痢に悩まされながらも師を気遣い、自分のことを心配させまい
とする、春洋のこまやかな心遣いが伝わってきます。

残念ながらアフィリエイト検索で、出てきませんでした。古本屋さんでお探し下さい。

硫黄島で詠んだ短歌はいずれも、師に言わせると「どれもこれも完成してはゐない」ということですが、
映画の雰囲気がよくわかります。

たゞ岩をくだくのみがわがすべの如き日々をすぐすなりたこの葉かげに

夕空のしづけき島を旋回する編隊爆撃機今か下り来る
                                 (『鵠が音』「島の便り」より。原文縦書き)

硫黄島には釋迢空(しゃくちょうくう)の歌碑がたっているそうです。歌碑の短歌(草野心平筆)

  たたかひに果てにし人を かへせとぞ
  我はよばむとす。 大海にむきて


(『硫黄島に死す』「解説」より。原文縦書き。一字空け、改行、句点は「解説」に従いました。)










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最終更新日  2020年08月16日 22時55分20秒
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Re:○○と映画の日々-硫黄島からの手紙3-(04/25)  
三霧島88  さん
硫黄島に折口信夫の碑があるとは知りませんでした。
折口春洋の話がブログで読めるとは
思いませんでした。
僕の大学の先生は
「鵠が音」を単行本でもっていらっしゃいました。 (2009年04月26日 21時46分35秒)

Re[1]:○○と映画の日々-硫黄島からの手紙3-(04/25)  
三霧島88さんこんにちは。お読みいただいて嬉しいです。
私はこの方のことを室生犀星『我が愛する詩人の伝記』で知りました。『鵠が音』は私の実家がある、函館市の古本屋で見つけました。
学生の頃から内弟子として釋迢空に仕え、「既に、歌集を持って、世間に相当名声の聞こえた作家たちの、力量の水準には、十分達し」(『鵠が音』「追ひ書き」:釋迢空)た頃に太平洋戦争上最も苛烈と言われる硫黄島の戦闘で亡くなった歌人のことは、文学史でも習うことはありませんでした。
こんな一生もあるのだと、若くして亡くなったこの歌人の人生を思ったりすることがあります。
この頃高校生の文学史のテキストで「釋迢空」の項で、「藤井春洋の戦死」について触れられてるものがあるようですね。
どうぞまたいらしてくださいね。
(2009年04月27日 20時13分34秒)

訪問ありがとうございます。  
訪問&コメントありがとうございます。
私の叔父は、学徒動員で徴兵されフィリピンで戦死しましたので、祖母からよくその話を聞かされました。
なかなか読書をするタイミングが無いのですが、紹介されている本を読んでみたいと思います。
ありがとうございます。 (2009年04月27日 21時27分10秒)

Re:訪問ありがとうございます。(04/25)  
はらしゅうX10さん、こんにちは。おいでいただいて、こちらこそありがとうございます。
実は私の伯父も、南洋で戦死しています。母より聞きました。昭和17年頃のことです。戦闘での死亡でなく、船上で病を得、亡くなったそうです。遺骨は戻ってきました。当時遺骨も戻らない方が多く、骨箱に白い紙一枚が入っていたという家もあったと聞いています。叔父様も、そうだったのではないでしょうか。
母の実家の長男でしたので、母の父(私の祖父)の落胆は相当なものだったそうです。はらしゅう×10さんのお祖母様のお悲しみの深さ、いかばかりであったか、想像もつきません。
自衛隊の派遣問題など浮上してくる昨今、「昭和の日」や「憲法記念日」に、親類の年寄から当時の話を聞いて、憲法9条のことなど考えてみるのもよいかもしれませんね。
どうぞまたいらしてください。

(2009年04月28日 09時07分38秒)

総員玉砕せよ!  
mag7cup  さん
『総員玉砕せよ!』を読みました。水木しげる氏は「ゲゲゲの鬼太郎」などで有名ですが、このような戦争マンガを書いていたとは知りませんでした。彼の実体験なので迫力があります。逆に、現代の幸せをしみじみ感じることができました。 (2009年05月06日 23時04分38秒)

Re:総員玉砕せよ!(04/25)  
mag7cupさん、こんにちは。いらして下さって、ありがとうございます。水木しげるは、この戦役で、左腕に被弾、腕を切断しています。
この漫画のようなことが、自分の身内や、親しい人の身の上に振りかかってきたらと思うと恐ろしいですよね。本当に現代の平和が尊いと思います。
どうぞまたいらして下さい。

(2009年05月07日 21時36分31秒)

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