東京も秋らしい気持ちの良い季節になってきました。
チョコレートケーキでも食べたい!とい気持ちにもなってきました。 でもあまりこってりしたチョコレートケーキではなく軽いチョコレートケーキがいい。 そんな方にお勧めのケーキ、『コートディボアール』と名付けたケーキです。
アフリカのカカオ生産世界一の国、コートディボアールから取った名前です。 ずいぶん前に、パリのル・ノートルにもコートディボアールという名前のチョコレートケーキを見かけました。
私のコートディボアールのレシピが出来たのは、私が教室を始めて間もない頃です。友人達とお茶会のようなおしゃべり会のようなお菓子教室をしていた頃、「トップスのチョコレートケーキみたいなケーキ教えてほしい」とのリクエストがありました。当時少し下火にはなっていましたが、赤坂のトップスで並んで買ったケーキです。チョコレート味の生クリームをたっぷり使ったショートケーキです。
試作して出来あがったケーキは、溶かしたカカオマスに生クリームを加え砂糖、リキュールを加えてホイップする方法で作りました。スポンジが軽く出来るととても美味しく人気のケーキでした。ただ、溶けたチョコレートに冷たい生クリームを入れるので、ここで失敗する方が沢山いらっしゃいます。それで、美味しいバローナのココアが手に入るようになった頃からココアで作ることにしました。ココアはカカオマスからカカオバターを抜いた残りを粉末にしたものです。カカオバターの香りは少し失せますが、最近の美味しいココアはカカオバターを結構含んでいるものも多いようです。バローナのココアは5月頃には冷蔵庫で保管しないと白っぽくブルーム状態になります。これはカカオバターが通常のココアより多めに入っているということです。
簡単に美味しいチョコレートクリームが作れるようになって、今の生徒さんはほとんど失敗ありません。スポンジにはネグタのラム酒入りのシロップを含ませ、チョコレートクリーム(100%動物脂肪のクリームにこだわってください)をサンドした上には国産胡桃を散らして重ねます。チョコレートクリームで葡萄の模様を絞って仕上げます。冷蔵庫で冷たく冷やしていただくと、ラム酒の効いた大人向けのチョコレートケーキの出来上がりです。
お菓子作りに自身のある方は、私が最初に試作したカカオマスで作っていただくとより美味しくできあがります。生クリームの砂糖の量、チョコレートの種類など、自分好みに作れるのが手作りの良さです。
「加藤千恵のお菓子教室」の著書にレシピ、作り方紹介しています。
9月29,30日コートディボアールの単発講習会あます。今日その準備をしていて、このお菓子を作った頃のこと思い出しました。ぎりぎりですが、お席は若干あります。