胃痛!イトマサのいわゆるチラシの裏
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企業の利益、売上、コストは、利益=売上ーコストである。そして、売上は、販売個数(顧客数) X 単価 である。一般に、ITを使って「売上」を上げる、 というのは、つまり、 「販路が拡大する」ことと同義である。 なぜなら、単価を上げることはITでは難しいので、(リコメンによる併売ってのもあるけど)ITを使って顧客数を増やすしかない。たとえば、「これまで届かなかったお客さんに届けることができる」 というもの。 分かりやすい例でいうと、田舎のお店が、ウェブサイトを作ったら日本中・世界中から注文されるようになった!的な話である。 もう一つのITのメリットは、後者の「コスト」も下げること。つまり、リアルなものをデジタルに置き換えたり、 情報を分析して無駄な在庫や投資を省き最適化することで経費を削減する、ということだ。 顧客を増やしつつ、コストも下げられるのがITだ。では、このITはメディア産業にとってどう作用するだろうか。 既存のメディアのうち、認知度が高かった媒体にとっては、 たとえば、新聞やテレビにとっては、前者の販路拡大効果、というのはほとんど効かない。 もともと知られており、すでに国内で大量に販売しているからだ。ITを使って、これまで新聞を読まなかった人にまで新聞を買わせることは、難しい。 海外の人に日本の新聞を買わせる、とか、地方紙が別の地域の人に購読してもらうことが実現するなら売上を増やせる。アメリカの新聞社だったら、ITによってアメリカ国外にも読者を広げられる。日本だと、日本語の壁があるので、IT化しても、海外の読者を増やすのは難しい。(海外在住の日本人には届けられるようになるけど)となると、大手メディアにとっては、後者の経費削減効果しか働かないのだ。 コスト削減も利益を拡大するための手段なのだが、 日本企業の場合、利益が多少増えても、売上が伸びなければ あまり評価されることはない。 また、たとえば新聞社のコストは、人件費と印刷代だったりするので、なかなかIT活用によっては削減しづらい。だから、すでに知名度のある大手マスコミはITをうまく使って売上を伸ばすことは、 なかなか難しいのだ。 ミクロ、すなわち、個別のメディア企業でみれば、・ITを使うことで、より読者や視聴者のニーズをつかんでよりよいコンテンツを作る、とか、・メディア認知度を利用して、低コストで物販(EC)に進出する、といった方向で、まだまだ売上を伸ばせるとは思うのだけれども。
2010.01.17
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