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カテゴリ: CDた行
続けて「西洋骨董洋菓子店」3巻の感想を書きたかったのですが。ちょっと一息休憩を。


原作は、RPGのゲームです。テイルズシリーズって必殺技?のコンボとかがあって、あの微妙なアクションが出来ないので(凄く不器用なのです)、買ったはいいけど積んでしまっているゲームの一つです。2と題名にある通り。前作の主人公の息子がメインヒーロー。
運命とは?英雄とは?について、語っている作品です。

感想・・・ 1巻からずっと入っているオープニングで、名前だけ出てきていた、今回のメイン6英雄であるハロルドが、ようやく登場した記念の巻とも言えます。なぁんだ、ハロルドって言うから男かと思っていたのに女だったんだ(゜゜)\バキッ☆。しかも、マッドサイエンティストを地でいくような女性で・・・あらら・・と、ちょっと肩すかしを食らったような気持ちがした巻でした。
または、主人公達が過去に飛んで、ソーディアンの原型?と言いますか、初代マスター(当然、人格を模写された当人達)との憧れの共演!!との見方も出来るCDです。剣に投影したマスターの人格と、剣の人格が一致するはずはないかもしれませんが、シャルティエさんの場合は、剣の人格とマスターの人格の差に、役者さんの上手さを見いだす事も出来ました。

そして。スタンの事について、こだわりがあったロニがカイルと再び一緒に歩き出すお話で、カイルくんもちょっとは主人公(ヒーロー)らしく、1巻の時に比べたらちゃんと成長していますな・・。ディムロスさんに酷い言い方をしたのは、ディムロスさんを奮起させるためであり、剣を交えた事でディムロスの迷いを見切っている・・・・と感心も出来るお話です。

もう一つには、英雄とは?運命とは?と言う大きな命題について語っているドラマ(ゲーム)に於いて、一つの大きな問題が提示されたお話でもありました。
人質となった恋人の命と、国や軍に携わるより多くの命を天秤にかけて。苦渋の選択を強いられた場合。

どちらか一つを選択しなくてはいけない。でも、自分にとっては(自分の命よりも)大事な恋人の命。それは、彼を慕っているより多くの仲間の命と天秤になどかけられるものではない。選べる筈もない、選びたくもない。でも、選ばなくてはいけない時。
立場や責任。いろいろなしがらみなどを乗り越えて、ディムロスは一度は多くの仲間の命=作戦の遂行を優先させます。
作戦上は、そのやり方が正しいと分かってはいる。多対一なら、数の上なら多の方を優先すべきだから。
しかし、イクティノスは「間違ってはないだろう?」と言うディムロスのその問いだけに「はい」とは答えてくれない。冷静に分析して、それが正しいと分かってはいるものの、気持ち的には割り切ることが出来ない・・と思ってしまいます。

まぁ、お話の場合(゜゜)\バキッ☆。主人公と言うのは、気持ち的に優先される一人の人を救えない者がもっと大きな物を救う事は出来ないだろう?気持ち的に納得のいかない方法を取る事はなく、自分は我が儘だからどちらも選択するんだ!と、行動した結果、一人を救う事が全体を救う事にも繋がって、めでたしめでたしで終わってくれます。
そうならないお話は、あまり見た事も聴いた事もありません。大抵、恋人を救って結局は大局も何とかなってしまうケースがほとんどです。

つーか。この場合。アトワイトさんは、助けに来たディムロスをひっぱたいて「二度とこんな事をしたら、許さない」と言いますが。
そこまで言うのなら。足手まといになると分かっているのなら、相手が助けに来なくて良い方法を選ばないのか?って思ってしまうんですよねぇ・・(゜゜)\バキッ☆。結局は、貴女は相手が助けに来る事を待っていません?等と意地悪く思ってしまうんです(^^;。

キャスト的には、主人公カイル役の福山さんの「皆さん、こにゃにゃちは。いつも元気に空回り」と言う挨拶文句に、受けまくっておりました。いやあぁ・・こういう的確な表現って、好きです(大笑)。
過去チームでは、やはりクレメンテ老の八奈見さんですよ!!もう、ここでお声を聴く事になろうとは!!状態でしたねぇ・・。
特に、キスの一つでも・・とそそのかしたり。真っ先に剣を放り出し、カイル達にディムロスを託すシーンの台詞など、もうベテランの名演技にほれぼれとしました。


・・・でも。なんとなく、上の文章の書き方の歯切れが悪いな・・って思われた方、貴方は鋭い!
そう・・メインは上に書いた通りのお話で。全5巻のお話の中では、そういう位置づけの巻でしたが、今回の私にとってのメインは、別になってしまったんです!

それは・・バルバドスさんです!

倒したと思ったバルバドスが生き返り(ではないのです。実は、エルレインによって甦ったバルバドスが過去に飛ばされて、たまたま倒された直後の時空に登場しただけなのですが。ディムロス達、登場人物にとっては同一人物ですわね(^^;)、英雄と称される事となったディムロスに悪態をついて、アトワイトを手中に去っていく・・・
もう、このトラックとアトワイトとの会話を聴いたら。他はどうでも良くなってしまいました(゜゜)\バキッ☆。


しかし、彼は彼なりに「運命」とは。「英雄」とは・・について思うところがあります。
7トラックに於いて、「英雄とは、力ある者の称号。群れず媚びず、頼らず。己の力だけで運命を切り開く者が名乗る事を許される称号!」と言ってのけます。そして、その称号にふさわしいのは俺一人。例え世界が、鬼と呼ぼうが。俺一人が英雄にふさわしいのだ!として、英雄を狩るために行動している!と言ってのけてくれます。
この7トラックと、オープニング前?の1トラックでのディムロス達との戦いのシーンの素晴らしさと言ったら!!言葉に出来ないくらいです。
そう・・若本さんの怪演のあまりの素晴らしさに、主人公なんて目じゃないよ。となってしまったのです。
どうするよ。。。単純熱血!一直線のヒーローが、ついに宿敵に主役の地位を奪われてしまったぞ?と思ってしまえるくらいなんです。若本さんが好きな方は、このCDは堪らない1枚となるに違いありません。期待を裏切らないんだもの。笑う・嗤う・叫ぶ・吠える・・・その巻き舌になる絶妙の台詞回しなどの数々。あぁ・・・・本当に、言葉に尽くせない自分の筆力に限界を感じてしまうほどです。
1巻でも、若本さんの笑いに釣られて笑ってしまいましたが。
今回、トラック1のシーンを聴いたら、他は本当にどうでも良い(゜゜)\バキッ☆となってしまいまして・・。それじゃあ困るので、なんとか最後まで聴いたのですが。
エルレインの鎖から解き放たれ、自らの意志でカイル達と対峙する最終巻のバルバドスさんに、期待してしまいます。





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最終更新日  2008年01月11日 20時24分48秒
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