2014年12月12日
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              かりぼしきりうた       まつぐちげつじょう

        刈干切唄     松口 月城


   よせい じょうじょう  やま へだ   き      じゅんぼく かし  ぞくふん な

  余声  嫋嫋   山を 隔てて聞く    純朴 の歌詞 俗氛 無し


     たいこ いふう こ  ち  み        すいえん ところどころ けいうん わ

   太古の威風 此の地を看る     炊烟 処処   渓雲に 和す

詩文説明

刈干切唄の民謡歌がここ高千穂一帯の山々に朗々とこだまして聞こえてくる。その詞はまことに純朴そのものである。またこの地方も太古の昔から時代の流れにも変わることなく、日本の素朴さが漂っている。村の家々からは、炊事をしているらしく、その烟が谷間にたなびき雲と一体となり溶け合っていて、和やかな情景を奏でている。


高千穂の山々・炊烟をあげる村の家々21.jpg 1、高千穂一帯の山々と国見丘の雲海 
2、炊烟をあげている村の家々(写真は宮崎県椎葉村) 詩文に合わせ、炊烟は作りました )     

3、高千穂 切干風景


萱を切る・神楽・真名井の滝21.jpg

 1 、大鎌を振りあげ萱を切る村人 (刃渡り30 センチ 柄の長さは60 センチ 余りの大鎌)
2、神話の里 高千穂の「神楽」(岩度神楽または夜神楽ともいわれる)    
3、高千穂峡真名井の滝

 刈干切唄 (宮崎県高千穂地方の民謡)

日向の高千穂辺りで、秋になると屋根をふいたり牛馬の飼料にする笹や萱を刃渡り 30 センチ 、柄の長さ 60 センチ 余り の大鎌で刈るとき、山の急斜面などで大鎌を振る拍子に合わせながら歌うという、いかにも日本的な素朴感と哀愁をたたえた唄である。(これは、冬の間の牛馬の餌にするために、晩秋、山の斜面に生えている草を「刈って干し」て保存しておく、その刈り取り作業のときの労働歌)

民謡 刈干切唄
○ここの山の刈干しゃ すんだヨ 明日はたんぼの エー 稲刈ろかヨ

○もはや日暮れじゃ 迫々(さこさこ)かげるヨ 駒(こま)よいぬるぞ オー 馬草負えヨ

○屋根は萱(かや)ぶき 萱壁なれどヨ  昔ながらの エー 千木(ちぎ)を置くヨ
○秋もすんだよ 田の畔道(くろみち)をヨ  あれも嫁じゃろ オー 灯(ひ)が五つヨ

○おまや来ぬかよ嬉しい逢瀬(おうせ)ヨ こよさ母屋(おもや)のエー 唐黍(とうきび)剥き(むき)ヨ
○歌でやらかせ この位(くらい)な仕事ヨ 仕事苦にすりゃ オー 日が永いヨ

 作者 松口月城 1887~1981)

福岡市安徳村今光で藤又四郎の 4 男として生まれる。本名栄太、号は月城・筑紫山人。 14 歳の時松口家の養子となる。 18 歳で開業医の国家試験に合格。医師の傍ら漢詩を宮崎来城・土屋竹雨に学び、詩・書・画に優れる。常に「判り易い詩を」唱え、全国的に愛吟されている。作詩1万首を超る。医功、教育事業に大なりと文化勲章を授かる。






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最終更新日  2014年12月14日 21時40分06秒
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