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2016.06.05
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今日は、様々な専門分野の大学院生に講演をする機会があり、終わった後の質疑応答で、「なぜそもそもセーフティネットなどが必要なのでしょうね?努力しないで貧困なら仕方ないですよね?」というような質問が複数、真顔で出されて、この人たちの生きている世界の狭さを思い知った。知ってはいたが。

 これは読んでいて切ない痛みを感じました。この大学院生さんは「恵まれていることに気が付かない」人である、というのと同時に、世の中には個人の努力とか能力ではどうにもならないことが多くて、それを支えるのがセーフティーネットである、という原則を忘れちゃいけない、という話であり。

 たとえば、この大学院生の家庭環境がどんなものか知りませんが、少なくとも大学に通えるだけの「お金があった」環境であること(たとえそれが学生ローンや借金であったとしても)は、生活保護とかセーフティーネットを必要としている人の生活環境は想像できない。個人の努力で何とかなる、と思っている。

 しかし、人生の大転換期、あるいは人生設計が大幅に狂うというのは、個人の問題だけでなく予期せぬ形で訪れる事も多い。たとえば、人もうらやむ大手家電メーカーに勤め、バリバリ働いていたのに、自分も知らない上層部の不正によって会社全体の信用が落ち、社員が部門閉鎖&リストラの憂き目にあう、なんてことが昨今ありましたよね?

 また、人生常に自分の体が健康体であるとは限らない。不慮の事故、病気、自分でなくても家族が、で貧困に陥ることも考えられる。

 昨今ニュースでも報道されましたが、生活保護受給者が過去最高を記録。そのほとんどが高齢者、という・・・まじめに働いていたのに引退後、年金などで生活できない、そういう人は「努力が足りない人」なのでしょうか?

 昔、さだまさしのセイ!ヤングという番組内で、当時あった「若者が公園のホームレスに遊びで暴行する事件」があった際、様々なハガキの中でDJが「たくさんの意見がある中でこれだけは僕は許せなかった」と読んだハガキ。文面は「ホームレスになるような人は世の中の役に立たない、だからこうなっても仕方ないのではないか」という・・・これに対してさださんは珍しく声を荒げて「みんな一生懸命生きてるんだよ!一生懸命やって、どうにもならなくて、こういう境遇になる人だっているんだよ!だから、こんな風に言うのは僕は絶対許さない」と・・・

 上のツイッターを読んでいて、ふと同じ感覚をその学生さんの発言に感じました。

 世の中個人の努力で解決できるのは運がいいことである、たまたま頭がいい、勉強するとテストでいい成績とれる「恵まれた環境」で育った人は、そのスタートラインにすら立てない人がいることを見落としがちである。自分の今の地位は全部自分の能力で手に入れたと勘違いするということ。また、個人がどんなに有能であっても、たとえば親の経済状況や家庭環境で人生が恐ろしくハードになっているケースは往々にしてある。ちなみに現在、小学生の6人に一人が貧困家庭だと言われています。










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最終更新日  2016.06.05 09:59:34 コメントを書く


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