森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2020.10.05
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カテゴリ: 行動のポイント
禅僧の枡野俊明氏のお話です。

禅の考え方には「今」という時間しか存在しません。
過ぎ去った過去に思いを寄せることをせず、未だ来ていない未来を思うこともない。
今という一瞬を大切に生きていく先に、未来があると考えます。

今を大事にすることは、すなわち即行動に移すということ。
今やるべきことを明日に延ばさない。
要するに「後回し」にする発想がないのです。

人間にはつい、物事を後回しにしようとする癖があります。
絶対に今やらなければいけないことはやるのですが、今やらなくてもいいものについては、何となく明日でもいいやと考えてしまう。


「後でやろう」と思う。その「後」は、ほとんどの場合、具体的な時間が決まっていません。
つまり「後でやろう」と思ったことのほとんどは、結局はやらないままになってしまうのです。

特に仕事の中で「後回し」を作ってしまうと、ちょっとした失敗であっても、時間が経ったことで、取り返しのつかないほど大きな問題になっている。
そのような事態もあり得るでしょう。
(限りなくシンプルに、豊かに暮らす 枡野俊明 PHP研究所 78ページより引用)

耳の痛い話です。
事務の仕事は一つ一つを分解してみれば、きわめて単純で簡単な仕事です。
伝票や書類を整理する。きちんとファイルすることなどは面倒なものです。
これらを「面倒だから後でやろう」とつい投げやりになることがあります。
また、今月中にやるべき仕事を、来月に引き延ばすこともあります。
簡単ですぐにできる仕事ほど、取り扱いがぞんざいになります。


釣り糸が絡まったような状態になります。
ほぐして元に戻そうとしても、複雑に絡み合って、すぐにほぐすことができなくなります。
そのうちイライラして、ハサミでその絡まった部分を切り取ってしまうこともあります。
小さな誰でもできるような単純作業を、後回しにした結果はみじめなものです。
傍から見ると、あの人は基本ができていない。事務の仕事の適性がない。


小さな仕事を後回しにしないで、丁寧に取り組んでいる人は、机の上や引き出しの中が整理されています。実に見ていて気持ちがよいものです。
文房具も必要なもの以外は置いていない。
整理名人の人は。頭の中もきちんと整理整頓されている。
余裕時間が生まれて、その時間に仕事の改善や改革に振り向けている。
新しい仕事の立ち上げなどを考えている。
こういう人は、仕事を追っているのです。精神的に楽です。

片や、仕事を「後回し」する習慣の人は、いつも仕事に追いまくられて、疲労困憊しているのです。残業までして頑張っているのですが、残念ながらこういう人からリストラされていくのです。ですから仕事に追われるようではいけないと思います。
小さな、細かい仕事を、お札のように大切に扱うことで、無駄な仕事をつく出さないようにしたいものです。





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Last updated  2024.06.03 09:28:27
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
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